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著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 673
レビュー : 10
  • Amazon.co.jp ・本 (408ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087716993

作品紹介・あらすじ

『桐島、部活やめるってよ』でのデビューから十年。森永製菓、ディオール、JT、JRA、アサヒビール、サッポロビール、資生堂、JA共済など、様々な企業からの原稿依頼があった。原稿枚数や登場人物、物語のシチュエーションなど、小説誌ではあまり例を見ないような制約、お題が与えられるなか、著者はどのように応えてきたのか!?
「キャラメルが登場する小説」「人生の相棒をテーマにする短編」「ウイスキーにまつわる小説」「20を題材にした小説」など、短編小説十四本、エッセイ六本。
普段は明かされることのない原稿依頼内容と、書き終えての自作解説も収録された一冊。

【はじめに(本文より)】
ある日、某人気ミュージシャンが、「企業や番組とのタイアップのために書き下ろした楽曲のみが収録されているアルバムを発売した」というニュースを見つけた。そのとき、私の頭の中を、大変がめつい考えがぱらぱらと過った。
自分も、企業とのタイアップや他の作品とコラボして書いた文章を根こそぎ集めれば、一冊分になるのではないか……!?
それを実現するのは、デビュー十周年のタイミングしかないのではないか……!?
後ろ暗い思考を駆け抜けていったがめつい座流星群は、その後も輝きを失わず、私の頭の中でちかちか光り続けた。その結果完成したのが、この本でございます。
ただ、先述したように、作品をそのままずらりとコレクションしただけではあまりに詐欺めいているので、それぞれ、【(1)どんな発注を受けて書いた作品なのかを提示(テーマ、枚数など)】→【(2)作品】→【(3)発注にどう応えたのか、答え合わせ】という順番で掲載すれば、全体の構造として(主に私が)より楽しめるのではないか、と考えた。この一冊を読み終えたころには、皆さまにも、タイアップ作品二十本ノックをやり終えた感覚を味わっていただけることだろう。そもそも味わいたいかどうかは別にして。
(中略)
ごちゃごちゃ書いたが、いろいろ書いたのにキャンペーン終了と共に葬られちゃうのはもったいない! という私のがめつさが生んだ一冊であることは間違いない。それでは、お楽しみくださいませ。

【著者略歴】
朝井リョウ(あさい・リョウ)
1989年5月生まれ、岐阜県出身。2009年「桐島、部活やめるってよ」で第22回小説すばる新人賞を受賞しデビュー。12年に同作が映画化しヒット。12年『もういちど生まれる』で第147回直木賞候補。13年『何者』で男性最年少で第148回直木賞を受賞。他の著書に『チア男子!!』『少女は卒業しない』『世にも奇妙な君物語』『死にがいを求めて生きているの』など。

感想・レビュー・書評

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  • 今までにいろいろな企業のタイアップ作品集。一言、作家ってスゲー!テーマをうまく作品にする。頭良いんだ、すごい才能だと思う。

  • 面白かった。
    当たり前なのかもだけど、いろんな企画の要請にきちんとにひねって作品を生み出すってすごいな。
    一冊にまとまると、朝井さんの非凡さが窺える。
    色んな作品があって面白かった。
    個人的にこち亀のやつはイマイチ。
    チア男子とコラボだったのに残念

  • ○JT 胸元の魔法
    ○朝日新聞出版 十八歳の選択
    ○集英社 贋作
    この3作が良かったな

  • 短編集だけどかなり分厚い!
    依頼内容、本文、どうやって書いたかで構成されていますが。せっかくなのでどうやって書いたかをもっと詳しく読みたかったです。

  • 企業とのタイアップや企画で生まれた作品を、発注内容・作品・答え合わせの順で合計20作をまとめた本作。

    作家の10周年記念本として発売された。とても分厚い。
    どんな依頼や意図が合って出来た作品か、解説付きで読めるなんて面白い。

  • 大好きな朝井リョウさんの作品。はじめににも書かれていた通り、「心ざわつくような違和感」が無いので読了後が穏やか。(最後の『贋作』だけは少しざわついたが…)

    この作品の登場人物は、ほぼ学生か二十代の若者。だからこそ共感できる所は多かったと思う。

    特に好きな作品は
    ・タイムリミット
    ・胸元の魔法
    ・十八歳の選択
    ・十七歳の繭
    ・年金の日

    『アイアムアヒーロー』は読んだことも無いし、映画も観たことはないし、ゾンビは好きではないけれど『十七歳の選択』が素敵だなーと思った。これから2人が会えなくなるなんて、想像できないけれど。

    『贋作』はいろいろ考えさせられる作品。他人を利用して自分の価値を上げる。本人は本当はそう深く考えていないかもしれないけれど、謙虚って何だろうな、と思った。

    自信があれば騙し通せる。


  • 最後の短編とJAのエッセイがおもしろかった

  • 2020年03月08日読了。

  • 最新作ということで購入。

    企業から依頼されたテーマや条件をもとに朝井さんが、小説やエッセイを仕上げていきます。
    内容としては、企業からの発注書一覧→出来上がった小説やエッセイを掲載→解説や後日談を1セットとして、20セットが紹介されています。

    字数の制限や商品を小説に入れて欲しいなど、様々な難題をくぐり抜けて、完成したことにプロの小説家というものを見せつけられました。よく書けましたねと思わず言いたくなるくらい、見事に完成されています。

    もし自分が依頼された場合、年齢がバラバラでオールジャンルで、その会社の雰囲気に合わせた作品を書くと思いますが、朝井さんは等身大の若者を軸にしています。商品や雰囲気は違えど、今までの朝井作品のエッセンスに上手く融合している印象がありました。超短編のものから短編くらいの量、はたまたエッセイまで、日常の1シーンを切り取った作品が多く、朝井さんの今までの経験してきたものが、ふんだんに盛り込まれている感じがしました。それだけ、リアル感がありました。

    学生あるあるや会社あるあるなど、思わず周りにありそう・いそうな要素があり、面白かったです。

    特に面白かったのは、「チア男子」の世界観に「こち亀」のキャラクターが登場するコラボ企画でした。
    作者が違うのに上手いこと融合していて、違和感なく楽しめました。こち亀を小説で読むのは、初めてでしたが、すぐに頭の中で映像に浮かびやすかったです。両方知っている人には、たまらないかと思います。

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著者プロフィール

朝井 リョウ(あさい りょう)
1989年、岐阜県生まれの小説家。本名は佐々井遼。早稲田大学文化構想学部卒業。
大学在学中の2009年、『桐島、部活やめるってよ』で第22回小説すばる新人賞を受賞しデビュー、後年映画化された。
大学では堀江敏幸のゼミに所属し、卒論で『星やどりの声』を執筆。2013年『何者』で第148回直木賞を受賞。直木賞史上初の平成生まれの受賞者であり、男性受賞者としては最年少。『世界地図の下書き』で、第29回坪田譲治文学賞受賞。
その他代表作に『少女は卒業しない』、映画化された『何者』がある。

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