隣はシリアルキラー

著者 :
  • 集英社
3.24
  • (21)
  • (105)
  • (229)
  • (37)
  • (7)
本棚登録 : 1250
感想 : 149
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087717235

作品紹介・あらすじ

「すぐ隣の部屋で人体を解体しているなど、あり得るはずがない」
連続バラバラ殺人事件の犯人は、隣人?
怖すぎて眠れない。徹夜必至のホラーミステリ!

神足(こうたり)の悩みは、深夜になると隣室から聞こえてくる不気味な物音。何かを切断しているような……もしかして死体?
時を同じくして、近隣で女性と思われる死体の一部が発見されたという事件を知った神足は、隣人の徐(スー)が犯人なのではという疑いを持つ。そんなある日の深夜、隣室から何かを梱包するような音に続いて、徐が外出する音が聞こえた。気になった神足はそのあとをつけるが――。

【著者略歴】
中山七里(なかやま・しちり)
1961年、岐阜県生まれ。『さよならドビュッシー』にて宝島社『このミステリーがすごい!』大賞を受賞し2010年に同作で作家デビュー。音楽を題材にした岬洋介シリーズのほか、時事問題をテーマとした社会派小説まで幅広くてがける。『連続殺人鬼カエル男』『アポロンの嘲笑』『TAS 特別師弟捜査員』『護られなかった者たちへ』『カインの傲慢』『ヒポクラテスの試練』『毒島刑事最後の事件』『テロリストの家』など著書多数。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • ぐし、ぐし、
    ぎりっ、ぎりっ、
    どんっ、
    ざああああっ

    深夜2時
    壁の薄い独身寮の 隣室の浴室から聞こえてくる不気味な音。まるで浴室で死体を解体しているかのような………。

    メッキ加工工場で働く神足友哉は、隣に住む技能実習生で中国人の徐浩然の浴室から夜な夜な聞こえてくる「音」に悩まされている。

    近隣では 2人の女性が被害にあった連続バラバラ殺人事件が。今も1人の女性が行方不明になっている。

    神足は次第に 徐がバラバラ殺人の犯人なのではと疑うようになる。

    ある日、意を決して徐を尾行する神足。そこで目撃したのは、工場裏のゴミ集積場に人間の腕の部分を捨てる徐の姿だった。

    隣の部屋にシリアルキラー。
    連日の猛暑。過酷な仕事。寝不足。精神も体力もボロボロになっていく神足。

    しかし、神足には 警察に助けを求めることの出来ない 誰にも知られてはいけない過去がある…。

    もうね、ドキドキよりもクタクタになる読書だった。
    誰が犯人でもいいから早く捕まってくれよ。神足もさ、もう過去とかバレちゃってもいいじゃん。疲れたよ。ってなる笑。

    なのに、ページ数が残り少なくなってくると
    「え?ほんとに徐が犯人で終わるの?」って焦る自分がいた笑。

    事件解決と思われた後、神足が目にした「違和感」
    に ちゃんとゾワっとなりました。

    ことぶきジローさん 面白かったです´▽`)ノ
    夜中に目を覚まして 枕元に置いてあった単行本の表紙を見たらめちゃくちゃ怖かった…(O言O)
    宮藤と葛城コンビは他の本にも登場してるんでしょうか??

    • みんみんさん
      中山作品読んでるけど
      これ未読です〜_φ(・_・
      中山作品読んでるけど
      これ未読です〜_φ(・_・
      2023/05/10
    • ゆーき本さん
      久しぶりの中山七里さんでした。友達から借りた「能面検事」いらいかな( ˙³˙)? 最後のどんでん返しがなかったら辛かったかも。
      久しぶりの中山七里さんでした。友達から借りた「能面検事」いらいかな( ˙³˙)? 最後のどんでん返しがなかったら辛かったかも。
      2023/05/11
    • みんみんさん
      どんでん返しの帝王だからね〜!
      どんでん返しの帝王だからね〜!
      2023/05/11
  • 寮の隣の部屋から毎晩シャワーの音と一緒に何かを切断しているような音が。翌日、近所でバラバラ死体が発見された。。。
    主人公には明るい彼女がいるのだけど、その彼女が狙われているかもしれないことが分かります。何とか彼女を守ろうとする主人公に感情移入してしまい、ドキドキがずっと続きました。それなのに。。。無防備に読んでしまったので最後の衝撃をモロに受けてしまった。彼女が心を閉ざした理由も悲しかった。もう少し、もう少し何とかならなかったのかなあ。

  • アパート隣室から夜な夜な聞こえてくる異音...
    死体をバラバラにしているのではないかと疑う事件があり、ついには遺棄する場面を目撃!

    そっち⁉︎ で、終わりました

  • 怖さも読んでいるうちに正体がわかると納得できる。
    原因があるから、殺害は起こる。
    そして、密かに協力するのにも理由がある。

    神足は、ストーカー規制法違反と傷害罪で服役した過去がある為になかなか就職先が見つからず、ホームレスから三万円で戸籍を買った事実がある。

    だから隣人の中国からの技能実習生である徐が、怪しいと思っていても警察には協力できないでいた。

    しかし、職場での一年先輩である矢口だけは、面倒見が良く唯一信頼できる人である。
    ただ好意をもっている女性には、ストーカーの後遺症もあり、距離感がわからず、そして自分の過去も言えないでいた。

    この展開の結末がどうなるのか…
    読むスピード感が増す…
    最期のどんでん返しで、こうきたかーとなる。
    矢口先輩は、変わらず良い人だったことに安心できた。

  • 会社の社員寮で、夜中に目覚めた神足友哉。
    その原因は、隣室のバスルームから聞こえる不気味な音だった。

    深夜のバスルームの音は、人体を解体する音なのか?
    隣室の男は、近隣で発生している連続バラバラ殺人事件の犯人なのか?

    ホラー&サスペンス風の設定だが、グロ過ぎず怖すぎず、読みやすい。
    警察に頼らず、自分たちで何とかしようとしたり、ドタバタしたり、意外と危機感が薄くなる。

    途中で真相は見えてくるけれど、それなりにたのしめた。

  • タイトルからしてひぇええ〜ってなりましたが、内容はそれほどグロくなかったのでちょっと安心(^^;
    自分が思ってた犯人じゃなかったので驚き。中山七里さんのどんでん返し(果たしてどんでん返しというのか⁈笑)にはやられました。

  • お隣さんはシリアルキラーかもしれないという主人公のぶっ飛んだ発想から始まって『おぉ…』となりながらも、話が思ってもみない方向に進んでいってラストは『そっちだったか〜』で終わりました。
    話が進むにつれてみんな怪しく感じるんですよね…。中山先生さすがです。

  • 神足(こうたり)の悩みは、深夜になると隣室から聞こえてくる不気味な物音。何かを切断しているような…もしかして死体?

    ホラーミステリーとなってますが中山七里先生定番の社会派な要素もちらりと。グロさもほとんどなく読みやすいです。

  • 隣から聞こえてくる不気味な物音。
    それはまるで死体を切断しているかのような…。
    そんな衝撃的なスタートの今回の物語。
    それに付随するかのような猟奇的連続殺人事件。
    主人公神足友哉の秘密の過去。彼に関わる人間関係。
    中山作品でお馴染みの宮藤と葛城のコンビがこの事件に挑みます。
    結末はそんなに意外性はなかったけど。
    ひとつの物語として楽しめました。
    この作品も面白かったです。
    矢口さんがただただいい人。

  • 痛まないのはかろうじて傷口が塞がっているからだ。乱暴に手を突っ込まれたら容易に傷口は開き、中から悪しきものが噴きこぼれてしまう。(P.95)
    「ーー巷には、昔の悪さを武勇伝みたいに話す馬鹿が多いけど、あいつらは知らないんだよ。そうして話している間、聞いている人間は嫌悪感や軽蔑を笑い顔で隠しているのをね。今の自分に何も誇れるものがないから、昔つけた箔で人より偉そうにしようとしているけど、それはこの世で1番格好悪くて情けないものなんだからね」(P.115)
    「ーーコーさんみたいに割り切った人間でもさ、何かしら思い出は必要なんだよ。人なんて、つまるところ思い出の塊だからな」(P.192)
    「人間は災難に遭うと、どうしても要らぬことを考えてしまう。災難に直面して達観できる人間は、存外に少ないのですよ」(P.229)
    神様のエラー
    黒孫子

    隣の部屋で人体が解体されている、、
    考えただけで恐ろしいが、人体を解体するという単純な話にするのではなく、そこに隠された、中国の一人っ子政策の悲しい過去。そして、過去に過ちを犯した人物の逆転劇。スリリングな展開と、また1人殺されていくミステリー要素もあって大変面白かった。
    「音」は、どこに行っても聞こえるものだが、不安になるような、聞いたことの無い「音」がどれだけ不安になることか。

全149件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1961年岐阜県生まれ。『さよならドビュッシー』で第8回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞し、2010年にデビュー。2011年刊行の『贖罪の奏鳴曲(ルビ:ソナタ)』が各誌紙で話題になる。本作は『贖罪の奏鳴曲(ソナタ)』『追憶の夜想曲(ノクターン)』『恩讐の鎮魂曲(レクイエム)』『悪徳の輪舞曲(ロンド)』から続く「御子柴弁護士」シリーズの第5作目。本シリーズは「悪魔の弁護人・御子柴礼司~贖罪の奏鳴曲~(ソナタ)」としてドラマ化。他著に『銀齢探偵社 静おばあちゃんと要介護探偵2』『能面検事の奮迅』『鑑定人 氏家京太郎』『人面島』『棘の家』『ヒポクラテスの悔恨』『嗤う淑女二人』『作家刑事毒島の嘲笑』『護られなかった者たちへ』など多数ある。


「2023年 『復讐の協奏曲』 で使われていた紹介文から引用しています。」

中山七里の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×