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Amazon.co.jp ・本 (352ページ) / ISBN・EAN: 9784087717433
作品紹介・あらすじ
地獄へ堕ちぬ罪人は、私がこの手で灼き尽くす――。
霊を見ることができる赤眼を持つ「憑きもの落とし」の浮雲は、旅の途上の川崎で奇妙な噂を耳にする。罪人の亡骸を奪い去る妖怪・火車が、多摩川で次々と人を殺しているという。殺された者は水死体にもかかわらず、なぜか黒焦げになっていた。
一方、宿では亭主の息子が何者かに取り憑かれ、刃物を持って夜な夜な歩き回っていた。
ふたつの事件に繋がりがあると睨んだ浮雲は、連れの土方歳三と才谷梅太郎とともに調べを進める。
やがて点と点が繋がったとき、衝撃の真相が明らかになる。
そして惨劇の裏に秘められた切ない想いとは――
先の読めない展開と、その果てにある慟哭。
700万部突破『心霊探偵八雲』の著者が贈る、文学史上最も切ない幕末ホラーミステリ。
【プロフィール】
神永 学(かみなが まなぶ)
1974年山梨県生まれ。日本映画学校(現日本映画大学)卒。
2003年「赤い隻眼」を自費出版。同作を大幅改稿した『心霊探偵八雲 赤い瞳は知っている』で2004年プロ作家デビュー。
「心霊探偵八雲」の他に「天命探偵」「怪盗探偵山猫」「確率捜査官 御子柴岳人」「悪魔と呼ばれた男」「殺生伝」「革命のリベリオン」などのシリーズ作品、その他『イノセントブルー 記憶の旅人』『コンダクター」『ガラスの城壁』などの著書がある。
感想・レビュー・書評
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新シリーズになり八十八は出てこないため、だいぶ話の流れがスムーズな感じでした。
少しくらい回想等で話題になるかと思いきや、全く出てきませんでした。「浮雲」の名前を引き続き使用しているところでつながっているのでしょう。
どちらかというと、影で暗躍していた歳三がメインで動いているので、あまり浮雲が活躍していないような印象ですが、要所ではしっかり締めていました。
狩野遊山、蘆屋道雪との因縁もどのようにして決着つけるかまだまだ先だと思いますが楽しみです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
前巻で一区切りという事で、本書からセカンドシリーズ始動という感じです(シリーズ通算では七冊目)。
京へ向かう浮雲と土方さん。八十八がいないので、少し落ち着いた感じになったかな。と思いきや、割と二人のやりとりがわちゃわちゃ楽しそう(?)で、思わずニヤけてしまいます。
そして、旅の途中で出会う怪異な事件を二人が解決するという展開です。
事件の背後には幕末らしい事情があり、今回二人と絡む事になる武士・才谷梅太郎は、明らかに“桔梗紋でおなじみのあの人”ですよね。
そして土方さんも“人斬り”の血が疼いてしまう闇の部分を才谷や、謎の美少女(蘆屋道雪の傀儡)・千代、狩野遊山に見抜かれていて、それがどのように現れてくるのかも気になります。
因みに、本書では土方さん視点で展開する構成になっていましたが、セカンドシリーズでは今後もそうなのですかね。
土方ファン(新撰組ファン)としては、とりあえず土方さんが恰好よければOKですという感じなのですが・・・・と、そういえば、全然浮雲に触れていなかった事に今気づきました(笑)。浮雲も“己の血”との因縁に決着をつける為の京行きなので、勿論そのあたりも今後の展開と併せて注目です! -
幕末心霊ミステリー・大人気シリーズの第二幕といった位置づけでしょうか。
生まれながらの赤眼をもつ憑きもの落とし・浮雲と、彼とともに旅をする薬の行商人・土方歳三のバディもの。
二人は京の都をめざし旅をする道中で、今作では川崎宿に逗留し、そこで罪人の亡骸を奪い去る「火車」の怪異と出会す。
歴史小説はこれまであまり縁がなく詳しくもないので、幕末と聞くだけで少し身構えてしまうが、とても読みやすく面白くてあっという間に読めてしまった。
倒幕派と朝廷派の謀略も絡み合うなかで、浮雲にも歳三にもまだまだ謎が多く、素性や出自について秘密を抱えているようなので、続きも楽しみにしておきたい。 -
京へ旅立つ浮雲に同行するのは薬売りの土方歳三
早々に火車が出ると噂の宿場で旅籠に出る幽霊退治
主に動くのは土方さんと火車に殺された男の真相を調べに来た才谷梅太郎
浮雲の活躍が物足りない
この先面白くなりそうなので早く京での話が読みたい -
敬愛する土方歳三の名前があったので図書館で衝動借り。
読み易いしあまあ飽きさせないのだが、土方である必要性がまるでない。その点はがっかり。
京極の時代物を簡単に解り易くした感じ。(劣化版とまでは言わないが)
標準的な娯楽本って感じだが悪くはない。 -
旅に出た浮雲と土方が出くわした、「火車」の仕業かと思える不可解な事件。そして少年に取り憑いた女の霊。事件の影にいったい何があるのか。時代ホラーミステリ。
事件が不可解なので、うっかりと妖怪の仕業だと信じたくなってしまうのですが。そうだった、このシリーズはそういうコンセプトではなかったですよね。霊は存在するけれど、事件は論理的に解けるはず。だけど数々の思い込みに囚われていたもので、なかなか見抜けませんでした。そしてやはり霊よりは、人間の方がやることが悪辣……!
あの人との対決に向けて、まだまだいろいろありそうな印象です。そして今回登場したあの人と再びまみえることがあるのか。歴史的には、ありそうですけどねー。 -
913/カ/7
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八雲のスピンオフから、きちんと独立したシリーズになりましたね。時代もあって、この手の話とあいます。
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シリーズもので続いていたり、他のシリーズとの関連がありそうというだけで長く楽しめて良いなと思う。
内容は意外性はないが、キャラが分かりやすく読みやすい。 -
浮雲の因縁の決着をつけに江戸から京都への旅に出て即、才谷さんと会うとか。お互い龍だの狼だのよく分かってらっしゃるwwそれにしても千代といい、土方歳三といい敬語も過ぎるとロボットみたい。感情が感じられないというか。才谷がいかに人間らしいのかがよく分かる。ラストは一緒に旅するかと思ったら別れちゃうんだ?まだまだ続きそうだなこのシリーズ。次に龍馬に会う時は敵か味方か…楽しだな〜
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八十八から歳三へMCが変わった
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「鬼火」
火車が迎えにくる時に。
被害にあった皆の共通点が分からない限り、事件解決の糸口を見つけ出すどころか被害を抑える事も無理だな。
何故あのタイミングで襲われたのか、この答えが分かれば何かしら手がかりが得られるのではないだろうか。
「業火」
残されていた掛け軸は。
いつも通り偽った自分を見せているのだろうが、勘の鋭い者を相手にした時には言動全てに気をつけなければ。
ようやく事件の手がかりを掴めそうだったが、そう簡単には教えて貰えるわけ無く真実は闇の中になったな。
「残花」
事件を裏で操っていた。
自分が関わっていると疑われないよう行動しながらも、しっかりと計画を遂行していくなんて凄い事なのでは。
無事生還し全て解決したように思えるが、こんなにも心の内をかき乱されてしまったが大丈夫なのだろうか。 -
こんな寄り道が続くわけね。土方がメインなのもいいけど、できすぎる人たちばかりなのも物足りない。
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続き。
江戸から京都に行くまでの中での事件。
読み応えがある。満足。
流されるしかない人生とその中でもがく人生。誰に流されるのか、どのようにもがくのか、これだから神永さんのは読みたくなるよねー
次作も期待です。 -
読むに従って次から次へと息も付かせぬ展開に思わず読み続けてしまった!改めて神永氏の他の作品を読みたくなった。このシリーズ未だ2冊目なのだ!
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地獄へ堕ちぬ罪人は、私がこの手で灼き尽くす――。
霊を見ることができる赤眼を持つ「憑きもの落とし」の浮雲は、旅の途上の川崎で奇妙な噂を耳にする。罪人の亡骸を奪い去る妖怪・火車が、多摩川で次々と人を殺しているという。殺された者は水死体にもかかわらず、なぜか黒焦げになっていた。
一方、宿では亭主の息子が何者かに取り憑かれ、刃物を持って夜な夜な歩き回っていた。
ふたつの事件に繋がりがあると睨んだ浮雲は、連れの土方歳三と才谷梅太郎とともに調べを進める。
やがて点と点が繋がったとき、衝撃の真相が明らかになる。
そして惨劇の裏に秘められた切ない想いとは――
先の読めない展開と、その果てにある慟哭。
700万部突破『心霊探偵八雲』の著者が贈る、文学史上最も切ない幕末ホラーミステリ。 -
火車は恐ろしい妖怪だけど、もっと恐ろしいのはやっぱり人間だった。
背後にちらつく影。
やはり、今後も関わってくるのか。
浮雲と歳三が京都に着くまでには、まだまだ事件が起こりそう。
初登場の武士才谷がすごく魅力的だったので、今後も登場してほしい。
でも、歳三と斬合う展開にはならないでほしい。
2人の勝負シーンは迫力あって見応えありそうだけど、命のやりとりになりそうなので、そんなことにはなってほしくないと心から願う。
さて、次の事件はどの宿場で何が起こるのか、続きが早く読みたい。
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