- 集英社 (2021年3月26日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (344ページ) / ISBN・EAN: 9784087717518
作品紹介・あらすじ
母の好きな花を集め、チンギス・カンは、妻と弟妹が集まった家帳へと向かう。
草原の覇者チンギス・カンは、従来の騎馬隊に加えて、ボレウに歩兵部隊を、ナルスに工兵部隊を整備させていた。陰山の陽山寨を拠点に、騎馬隊と合流させ、まずは西夏の城郭へと軍を動かそうとする。ジャムカの息子マルガーシは、流れついたトクトアのもとで苛烈な修業を積み、次なる道へと動き出していた。ホラズム・シャー国の皇子、ジャラールッディーンは10歳で、護衛のテムル・メリクと共に旅に出る。予期せぬ邂逅が、それを待ち受けていた。
新たな幕開けの予感をもたらす好評第10巻。
【著者略歴】
北方謙三(きたかた けんぞう)
1947年佐賀県唐津市生まれ。中央大学法学部卒業。81年『弔鐘はるかなり』でデビュー。83年『眠りなき夜』で第4回吉川英治文学新人賞、85年『渇きの街』で第38回日本推理作家協会賞長編部門、91年『破軍の星』で第4回柴田錬三郎賞を受賞。2004年『楊家将』で第38回吉川英治文学賞、05年『水滸伝』(全19巻)で第9回司馬遼太郎賞、07年『独り群せず』で第1回舟橋聖一文学賞、10年に第13回日本ミステリー文学大賞、11年『楊令伝』(全15巻)で第65回毎日出版文化賞特別賞を受賞。13年に紫綬褒章を受章。16年「大水滸伝」シリーズ(全51巻)で第64回菊池寛賞を受賞。『三国志』(全13巻)、『史記 武帝紀』(全7巻)ほか、著書多数。
AIがまとめたこの本の要点
この本を表す言葉
みんなの感想まとめ
物語は、草原の覇者チンギス・カンがさらなる拡大を目指す中での転換期を描いています。彼は従来の騎馬隊に加え、新たに歩兵部隊や工兵部隊を整備し、次なる戦略を練る姿が印象的です。一方、チンギスに敗れたジャム...
感想・レビュー・書評
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楽しくなってまいりました
一応ね、チン先輩のお話なわけだから、超ネタバレじゃないですか?
もちろんのことチン先輩がこの後どこまで行くかってのは分かってるわけです
どえらいことなるし、もうこっからは戦、戦ですよ
で、そのメインストーリーをよそに、これまでチン先輩に敗れて落ちのびていったものたちのサイドストーリー(4系統くらい?)が語られているんですが、こちらがもう、メインをしのぐ勢いで面白い
そしてわざわざ語り続けるわけだから、どっかでまたメインと交わるわけです
それはもう、そういうもんなんでね
うぉーこいつらの人生は今度はどこでチン先輩の覇道と交わるんやー!ってのが全くわからない
そりゃここは北方先輩の完全オリジナルだからね
ってことはですよ?!
はい、わくわくー
もう楽しー
本巻ではそんなサイドストーリーの一本がチン先輩と交わって、しかもわいがこうなるといいなって思ってた通りになりました
やったー!
さすがです
さすがです、わくわく先輩(え、人の名前だったの?) -
第十巻。
草原をほぼ統一したチンギスは、次は草原の外(西夏や金国)を視野に見据えて、従来の騎馬隊に加え、歩兵部隊や工兵部隊を強化し始めます。
一方、チンギスに討たれたジャムカの息子・マルガーシは、トクトアの元で厳しい修行に励んでいて・・・。
“ジャムカ ロス”から抜け出せないまま、物語は進んでいくのですが、遺児のマルガーシが逞しく成長してくれたのが嬉しいですね。
しかも自作した“黒貂の帽子”をかぶってトクトアの元から旅立つ姿は、まさに“ジャムカJr”というか、ジャムカの再来のようで感無量でした。
流浪人になったマルガーシが、旅先でジャムカと交流のあったバルグト族の人々と偶然出会うくだりがあるのですが、リャンホアがマルガーシの帽子をどんな思いで“ガン見”していたのかな・・と、思いをはせてしまった私です。
さらに流浪を続けるマルガーシは、西方のホラズム・シャー国の皇子、ジャラールッディーンと護衛のテムル・メリクと交流する流れになるのですが、このホラズム国の主従は本書の冒頭でチンギス(という名は直には出していませんでしたが)とも出会っているのですよね。
“鉄笛が導いた縁”とも言える、この一夜の邂逅が今後どのように繋がってくるのか、楽しみですね。
さてチンギスの方は、彼やその兄弟達をずっと気丈に支えてくれていた母のホエルンが逝ってしまいます。
所謂“虫の知らせ”でホエルンが好きだった花をたくさん集めて駆け付けるチンギス・・母上を看取ることができて良かったです。
そして、草原の部族の中でずっと動向を明らかにしてこなかったメルキト族のアインガが遂にチンギスに帰順することに。
これで、草原での憂いが無くなったチンギスは満を持して金国と絶縁し、着々と整備してきた歩兵隊と工兵隊を活かした進軍を開始します・・というところで本巻はここまで。
この巻は、草原の覇者となった後のチンギスがさらなる拡大をする直前の転換期が描かれた内容だったかな・・という印象です。
ホラズム国主従など今後のキーとなりそうな新キャラも登場し、さらにスケールアップしていきそうな予感に期待が高まりますね~。 -
チンギス紀の面白さは、古参はもちろん、新たな登場人物たちも魅力的なところ。
この時代背景の一里は500メートルくらい?歩兵部隊は地味に過酷だな。
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アインガの帰順、金国との絶縁。
読了、レビューは最終巻で。
人物、シーンが飛ぶので忘れてしまうし、分かりづらいが、良いタイミングで繰り返し状況を語ってくれるでこの感じが丁度よく、物語に引き込まれるのに一役買っていると感じた。 -
草原を統一したテムジン。次はさらに周辺の国々との ― 交戦か交流か。
また魅力的な人物が出てくる、新たな展開。ジャムカの息子マルガーシも動き出した!
物語と合わせて巻頭の地図は範囲でっかくなり、地名の字が小さすぎ(笑) -
チンギスになったテムジン、本人は望まないがどんどん人間離れしていく。
この巻では、そろそろ金への南下を始め、同時に次に打って出る西域の人物も登場し始める。
北の遊牧民が中華を侵略し国を作ることは、中国の歴史では何度も繰り返されているが、南ではなく西へ、西域から欧州、そして海を越えて東へ、日本にまで領土を広げようとしたのはチンギスハンとその子どもたちだけだった。
そのチンギスに、この巻のラストくらいで息子に突然「そんな戦などあるものか。自分がやるべき戦だと、俺は一度も考えたことはない。見方によれば、戦はただの人殺しだ。それでもやろうと思うなにかは、言葉ではいえぬ」と言わせている。
歴史上、これほど多くの人を殺した人物は他にはいないチンギスハン。なぜそれほどまでに殺して領土を広げ続けたのか。
言葉では言えぬ、と北方先生。どこかで書いてくれるだろうか。狂人ではない普通の人間テムジンの侵略への渇望を。 -
草原を統一したチンギス・カンのその次を、静かにじたばたしながら、兄弟、息子、友、臣下が切り拓いていく。ゆかりある人々のサイドストーリーもなかなか読ませる。相変わらず「会話」がいい。ぐっとくる。しかしここからは、チンギスは「大王」をやらねばならない。その時の会話はどうなっているのか?心配してもしょうがないけど。とりあえず繋ぎの巻として、次を楽しみに。
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周りの話を書かないと持たない~草原の中で敵意を抱く勢力はなくなった。メルキト族のアインガも説得に応じて帰順した。チンギスは歩兵部隊や工兵部隊を組織して、西夏の中興府を攻め、山岳戦を選ばず、息子たちを西方に、弟たちを東には位置した上で、弟のカサルを司令官として全軍で金国に攻め入った~もうすぐ死ぬよね。墓はないのだよね
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テムジンはモンゴルを平定,交易や民政を充実させ,歩兵や工兵を整備しながら金国へ向かう。地図が広がり草原がずいぶん小さくなって地名が読みにくくなった。登場人物のページもずいぶん人が入れ替わった。次のステージへ飛躍する10巻だ。
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幼少だったテムジンがチンギス・カンとなりモンゴルを統一しメルキト族のアインガを恭順させ後顧の憂いが無くなり、いよいよ金國との戦いに、もう一つトクトアも年老いた、狼のダルドも死にそろそろ最終章なのか?寂しさを感じた!
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チンギス記も半分を過ぎて、前半と大きく様相が変わってきた。前半、あまりに進まないのにちょっとイライラしてたのが噓のように、大きな流れになっていく。でもまだやっとモンゴル統一。先は長い
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ぐわん、と物語の舞台が広がって始まる。西域がチンギスの世界に入って来た。
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チンギス・カンとなったテムジン。行く手の先には金国そしてホラズム・シャー国になじみの顔が散らばっている展開ですが、どうもジャムカがいた時のワクワク感が伝わりません。
果たして、読み切れるのか? -
2023.03.15
久しぶりの読書。この本をずっと探してた。やっと手に入った。
この後の本はあるので次々と読んでいくぞ。チンギス・カンに魅了される。
アインガとジャラールッディーン、マルガーシの今後が楽しみ! -
いやぁ、やばかった。チンギス紀の13巻が出るからってことで何となく今まで読んできた感想を確認しようとしたら10巻のこの巻だけ抜けていた。あれ?登録忘れ?だよね..でも一応借りて読み直してみようと思って借りて読んだら未読でした!
11巻の冒頭でいきなりホラズム・シャーが出てくるし、マルガーシがなんでここにいるの?え?金国と戦うって何?あああ、「あれから10年」みたいに時が流れたのかって無理やり納得して読んでいたのが今ようやくすべてつながった。12巻で死んだ人物も書かれていてちょっと嬉しかったりした。この巻ではテムジンがチンギス・カンとなり草原が統一されようとしている最後の瞬間が書かれており非常に大事な巻でした。ほんと抜けていたのは危なかった。
それにしても、北方さんの書かれる小説の登場人物は姿かたちが違うだけでみんな同じ過ぎる感が否めない。それが悪いのではなく、大河小説として統制が取れていてわかりやすい。辺にそれぞれが細かな特徴があって話し方もしぐさも違っていても覚えきれるものではなく、ここに出てくる人物の口調は「~だ、と俺は思うようにします」ですべて統一(笑)。これでいいのである。じゃあみんな一緒じゃんというとそうではなく、読み続けていると文面には出てこない内面が読者自身が作ってきているのでちゃんと違いを見分けている。北方さんは上手いなぁと感心せざるを得ない! -
本巻では、前巻までにモンゴルが統一されたことから次の展開に向けた繋ぎのような内容になっている。
一つはボレウの歩兵軍団、ナルスの工兵部隊の編成で騎馬主体のモンゴル軍に新たな兵科が加わる。西夏中興府を試みに城攻めにして戦力錬成を図るが、西夏は生殺し。
また、今後敵対関係に入る筈のホラズム王国の人物も魅了的に描かれる。
そして、対金戦が開始され、カサルやチンギスなどが太原府まで南下する。
その他、オ老いつつあるトクトア、チンギスの軍門に降ったアインガ、南で船商売を始めるラシャーン、トクトアに鍛えられて強くなって旅に出たマルガーシなどが描かれている。ラシャーンやダルグタイが今後、メインのストーリーにどう関わってくるかは未知数。マルガーシはホラズムと連携していくか。
著者プロフィール
北方謙三の作品

Ω\ζ°)チーン
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よし、追いついた。寝ます
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