禁猟区

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  • 集英社 (2022年6月24日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (384ページ) / ISBN・EAN: 9784087717822

作品紹介・あらすじ

結婚して初めての彼は、10歳下の舞台俳優でした――。
34歳、ライターの文美子。夫との関係は冷え切り、娘はかわいいが保育園で問題行動を起こしていた。
ある日、文美子はママ友から、女性がお金を出して若い男性を「狩る」という「お茶会」に誘われる。
乗り気でなかった文美子だが、そこで劇団俳優の夏生と出会い、彼の誠実さに惹かれていく。
夫の愛人の来訪、半グレからの脅迫、変貌していくママ友。様々な出来事が降りかかる中、ふたりの関係は引き返せないところまで来てしまい……。

『娼年』『眠れぬ真珠』に続く恋愛長篇。


著者略歴
石田衣良(いしだ・いら)
1960年、東京都生まれ。97年『池袋ウエストゲートパーク』でオール讀物推理小説新人賞を受賞し作家デビュー。2003年『4TEEN フォーティーン』で直木賞を受賞。06年『眠れぬ真珠』で島清恋愛文学賞、13年『北斗 ある殺人者の回心』で中央公論文芸賞を受賞。『娼年』『スローグッドバイ』『美丘』『オネスティ』など著書多数。

みんなの感想まとめ

禁断の恋愛が描かれる本作は、結婚生活の冷え切った中での心の葛藤と再生をテーマにしています。主人公の文美子は、ママ友に誘われた「お茶会」で出会った若い劇団俳優・夏生との関係に惹かれていく中で、夫との不仲...

感想・レビュー・書評

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  • タイトルから勝手にホラー物と想像して読んでいたので、マダムの歳下との禁断の恋が進むにつれ、私は一体何を読まされているのだ。と思ってしまいました。自業自得なんですが。
    途中からは、お相手が、実は、、、なんて展開を期待していたのですが、世に言う、不倫物?恋愛物?で、登場人物の心の機微や繊細な女心を楽しむ物なのですね。。。
    私からすると「だけ、なんなん?」がずっと拭えないまま読了してしまいました。
    文体は好きなので、何か他の題材の本を読んでみたいと思いました。

  • 面白かった。
    不倫はダメだと本能ではわかっていてもハマってしまう心情を丁寧に書き出していて、こんな状況なら不倫してしまうよなといつのまにか不倫に納得していた。恋に落ちた時の感情の表し方にキュンキュンして、不倫の話であるにも関わらず初々しい恋愛小説を読んでいるような感じだった。
    毎日の育児に家事に、子育ての悩み、夫との不仲と不倫疑惑といった変わり映えのない生活を送っている主人公の妻にとって、若く夫にはない魅力を持ち価値観も合う男性はかなり魅力的に映り、話をしているだけでもときめきが止まらない様子に共感した。
    結婚すると相手の考えていることが分からなくなり、別の生物になったような感覚という言葉が印象的だった。

    離婚すると決まった時に結婚していた時にはわからなかった相手の良さに気づくという展開も皮肉が効いていて面白い。
    夫婦お互いの不倫が発覚した時や、離婚する時、オロオロしてばかりの夫と悲しみを抱えながらもどっしりと現実を受け止めている妻の対比が面白かった。


  • ママ友に誘われて行った“ギャラ飲み”は、
    マダムたちには若いイケメンたちとの社交場で
    若い男たちにとってはママ活の場所だった。

    仕事や家事、育児に日々の大半の時間を費やし、
    妻として母親として大小様々な不満のタネを
    抱えながらありきたりな日常を生きる女性たち。

    物語は主人公の文美子、妻視点で描かれてるが、
    想像するにきっと男性も女性と同様に、不満や
    不安、どこか満たされない欠落感を抱きながら
    日々自分ため、家族のために働き、夫として
    父親としての仮面を被って生きてるだろうと
    想像しながら読んでました。

    結婚生活に慣れ、良い意味でも悪い意味でも
    ぬるくて人肌の湯に浸っているかのような
    日常にいたはずが、ある日、非日常といえる
    若くてイケメン男と出会い、好意を向けられて
    このまま何も起こらず、大した波風を立てずに
    流れて終わってゆくと思っていた人生が180度
    転換し恋愛にのめり込み変容する様を描いた物語。

    婚外恋愛といえば、“恋愛”を強調して聞こえる
    けれど、つまりは不倫なのでいつか、どこかで
    誰かが傷つく。
    主人公はわかっているはずなのに、分かりやすく
    転げ落ちていく様子はさもありなん。
    短時間に燃え上がり劇的に転落する。
    ある男女と夫婦のジェットコースターのような
    人生の物語でした。

  • 不倫、既婚者の正式なパートナー以外との恋愛

    男も女も踏み出しては行けない領域と分かっていても、一度入ってしまうと予も言えぬ感覚に溺れてしまうのか

    石田衣良の作品としては、官能的なところも薄く、展開もまぁまぁ予想通りだし、捻りもなく、だけどスラスラと読み切れる内容だった

    唯一同調できたのは、他の男のペニスでイッた女は女として見れないと言った、賢吾のことば
    男的な感覚なのかもしれないが、正直な男の気持ちである
    自分が不貞をしてても

  • ある日保育園のママ友から、女性がお金を出して若い男性を「狩る」という「お茶会」に誘われる……。
    というあらすじの一文が面白そうで読んでみた。
    不倫についても、女性が10歳上の恋愛についても今更どうとも思わないけど、それを抜きにしたって登場人物誰のことも好きになれなかった。
    自分もしっかり浮気してるけど配偶者の浮気を責める、っていう構図は意外とよくあるのかもしれないね。まぁ先にバレた方が悪いよ。そういう滑稽さと狡猾さも結婚生活には時として必要なのでしょう。
    石田衣良さんのオトナの恋愛小説は高校生のころよく読んでいて、性に翻弄されまくる登場人物たちのことを「はえ〜〜オトナって大変そう〜〜」なんて思ってた。
    自分には関係ない話だなぁ〜と。
    けど、今じゃもう24歳の夏生よりも、34歳の文美子とそう変わらない年齢になったわけで。いよいよ他人事じゃなくなってきたなと、改めて思い知ってちょっと恐ろしくなりましたとさ。

  • 新婚なのに不倫の本を読んで勝手にダメージを食らった。夏生くんのパーソナリティが見えてこなかった。不倫てそんなものなのかも。
    文美子がどうしてこの夫と結婚したのか、自分でもよくわかってなさそうなのがなんだか悲しかった。

    エンタメとしてはとても良い。
    石田衣良さんの本は物語を見せてくれるから没頭する。一気読み。

  • フィクションなのに妙なリアリティと生々しい描写が絶品。最後は報いを受けてハッピーエンドにならないところも納得させられる。不倫の話だけど夫婦の形も人それぞれだと再認識させられた。

  • 「下北サンデーズ」「ストリートビート」と、馴染みの名前が出てきたことにニヤニヤ。こういうの嬉しいよなあ。
    恋の始まり、読んでいるだけでドキドキした。小説を読むだけでこんな感覚になるのは久しぶりな気がした。
    娘が生きづらさを感じずに、幸せに生きていけますように。

  • うーーーーん
    どこかで読んだことあるような、よくある普通の不倫小説ってかんじでした。
    出会いがギャラ飲みっていうところが、ちょっと珍しいくらい?

    読みやすくてスラスラ最後まで読めてはしまうのは、さすがの石田衣良作品なんだけど。

    昔読んだ「眠れぬ真珠」も全然ハマらなかったし、どうも石田衣良の恋愛小説(特に女性が主人公もの)とは相性が悪いようです。

  • わかりやすく人妻・不倫モノ。でも、ドロドロした昼ドラ風というよりは、清涼感のある大人の恋愛小説的な感じだった(表紙ビジュアル通りな感じ!)。主人公の34歳子持ち主婦の視点を通して描かれる世界を読みながら、「この主人公は私と2歳くらいしか変わらないけど、結婚しているか否か、子供がいるか否かで、世の中の見え方やコミュニティってこんなに違うのな…」という方向の感慨を抱いてしまった。。。作品の本筋とは全然違うけど。苦笑
    石田衣良のすごいなって思うところは、ご本人は男性なのに、「女性読者にとって都合のいい世界観」の設定がめちゃくちゃ上手いところ。少女マンガとかってだいたい「なんの取り柄もない普通女子が、なぜか学校一のイケメンと付き合える」みたいな、メンズの視点から見るとそんなことあるはずないだろ的な事象を女性視聴者のニーズに沿って都合よくストーリー化する、みたいな「女子の夢、全部盛り」的なものが多いわけだけど、それに近いのがこの作品。決してハッピーエンドではないので少女マンガほどの夢物語ではないが、「女性が読んで楽しい、女性向けのフィクション」をこんなに上手く作れる男性ってすごいなと思った。

  • 石田衣良さんの描く女のひとの話し方が好きなんだよなー。ラストの「カーテンコール」手前まで読んで、そう落とすかぁーーと思ってたのですが、カーテンコール終わって納得した。よかった。
    ディスプレイに名前が出るだけで、心の臓に爪を立てられるような気持ちが泡立つ恋愛。いいなあ。

  • 石田衣良ものにしては珍しく後味が悪いというかスッキリしないというか(同じか)。

    ハッピーエンドにしたいのかバッドエンドにしたいのか、意図が見えない上に最後のバタバタっと終わりにした感が否めない。

  • お金持ちの女性が若い男性と楽しくおしゃべりするギャラ飲みで出会った、舞台俳優の年下の男性と、子持ちの女性が不倫するお話。

    不倫ものだけどドキドキして読んだ。いつ舞台俳優の男の子が本性出して利用されちゃうのか緊張していたが終始そんなことはなく、、、笑

  • 男女逆転ギャラ飲みから始まる恋の顛末話
    面白くさくさく読めた
    石田衣良は女性視点の濡れ場書くのがうまいなぁ

  • 恵比寿のマンションに夫と一人娘と暮らし、フリーランスの文筆家としても活躍している34歳の文美子は、何かのネタになるかと訪れた逆ギャラ飲み(裕福な女性が若い男性たちに金銭を払って開催される)サロンに出かけ、アピールの下手な売れない俳優の夏生と出会う。
    透明感のあるたたずまいの10歳年下の青年と別の場所で再会し、次第に彼に惹かれていく・・・という物語だ。

    話がずいぶん都合よく進む印象があり、なぜ夏生が10歳年上の夫と子供のある女性に魅力を感じるのか、がいまいち腑に落ちず、中盤でやや飽きてくる。

    都会を舞台にした洒落た禁断の恋、なのかもしれないけれど絵空事感が自分には強かった。

  • 10歳下のイケメンとの不倫なんて破綻が目に見えてるし、万が一ハッピーエンドだとしても、なんだかなぁ?って気分になるのはわかってるのに、伊良さんの作品は何故か読みたくなるのよねーw

    『好きではなくなった男の歌ほど憎らしいものは、この世にはないのだ。』に激しく同意w

    伊良さんは、こういう女心をどうやって知るのかなぁ?

  • フリーのライターをしていながら30代の主婦をしている。ママ友3人でお茶会という名の若い男を狩りに行ってしまったのが運の尽き?セックスレスのお金持ちの主婦はダンサーにゾッコンとなってしまう。フリーライターも火遊びのつもりが劇団員とお互いが本気となってしまう。一方でフリーライターの夫も浮気を繰り返していて、波瀾万丈。ママ友に2人の関係をバラされ離婚となってしまう。劇団員はいい役を掴んだが、それが元で下されてしまう。こういう秘密の関係は燃え上がりやすいがリスクがかなり高い。

  • Amazonの紹介より
    結婚して初めての彼は、10歳下の舞台俳優でした――。
    34歳、ライターの文美子。夫との関係は冷え切り、娘はかわいいが保育園で問題行動を起こしていた。
    ある日、文美子はママ友から、女性がお金を出して若い男性を「狩る」という「お茶会」に誘われる。
    乗り気でなかった文美子だが、そこで舞台俳優の夏生と出会い、彼の誠実さに惹かれていく。
    夫の愛人の来訪、半グレからの脅迫、変貌していくママ友。様々な出来事が降りかかる中、ふたりの関係は引き返せないところまで来てしまい……。
    『娼年』『眠れぬ真珠』に続く恋愛長篇。


    久しぶりの石田さんの恋愛小説。エロティックに情熱的に描かれていて、男と女の情熱的な恋愛の世界観に、読みやすさも相まって、ズブズブとのめりこんでいました。

    「パパ活」ならぬ「ママ活」の描写が描かれていますが、前半では、ただただ呆れてしまいました。
    年を重ねるごとに色んな欲望を満たしがたいために若い男達を呼び、「会」を開く。欲望を欲したい女性とそれに応える若い男性。お金に余裕がある人達の欲望は、ある意味凄まじく、次元が違うなと見せつけられました。

    そんなこんなで、出会った舞台俳優。なんと所属劇団が「下北サンデーズ」ということで、久々のキーワードに懐かしさが込め上げてきました。「下北サンデーズ」の状況もちょっと描かれていて、へぇーと思ってしまいました。

    誠実な舞台俳優にひかれる主人公。結婚しているが、夫への愛情は冷めている。一方、舞台俳優への愛情は、日に日に増すばかり。ここからは、二人の情熱的な愛情が描かれています。エロティックな部分もあって、何を見せられているんだと頭では思いながらも、その描写は読者の心を興奮させるくらい情熱的でした。

    その一方で、夫の不倫やママ友からの相談も同時進行しています。夫の愛人も登場し、後半からは波乱の展開でした。気づいたら、ジェットコースターに乗っているような気持ちのアップダウンがあって、「欲望」の代償は、あまりにも大きいんだなと改めて思ってしまいました。

    側から見たら、悲喜劇のような展開で、他人の不幸は蜜の味といいましょうか、いい気味だと思ってしまった自分もいました。迂闊に足を踏み入れていけない領域なんだなと思いました。

    人生一度きり。情熱的な欲望を欲するのもいいですが、こうした小説を読んでしまうと、穏やかな生活が一番だなとも思ってしまう自分もいました。

    人間の欲望と狂おしい愛に塗れた世界観を久しぶりに味わえた作品でした。

  • 石田さんの真骨頂。
    このご時世にここまで大人な世界観を描き出せるのは流石の一言。
    某雑誌や某劇団など作品がクロスオーバーしてくるあたりも胸アツだった。
    時間を忘れて一気に読破してしまった。

  • 久しぶりの恋愛?小説。
    時々無性に大人の恋愛小説を読みたくなるんですが、この想いに応えてくれる小説を見つけられなくて

    今回も…うーーーーーーーん
    読みやすくて軽くてするする〜っと読めたのはありがたかったけど

    そもそも恋愛小説ってどんな気持ちで読めばいいんだろう
    人それぞれだとは思うし、正解もないことだけど

    なんだかなー

    まず、一つむむって思ったのは
    15キロを超えてる寝ている娘を抱いて連れていけない、夫に頼む、と言う考えに
    はーーー?とか思っちゃった
    わざわざそこを頼めるってすごいと思う
    私だったら、夫の帰りを待ってまで頼みたいことでもないし、自分で出来ないことでもない

    とか思いながら、私のこの考え可愛くないなー
    もっと上手に頼って甘えることも大事だよなーとかも思ったり


    だれにも共感はできず、
    すごい遠くから、望遠鏡で薄目で他人の恋模様を見てた感じでした。

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著者プロフィール

1960年東京生まれ。成蹊大学卒業。代理店勤務、フリーのコピーライターなどを経て97年「池袋ウエストゲートパーク」でオール讀物推理小説新人賞を受賞しデビュー。2003年『4TEEN フォーティーン』で直木賞、06年『眠れぬ真珠』で島清恋愛文学賞、13年 『北斗 ある殺人者の回心』で中央公論文芸賞を受賞。他著書多数。

「2022年 『心心 東京の星、上海の月』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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