最愛の

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  • 集英社 (2023年9月5日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (360ページ) / ISBN・EAN: 9784087718409

作品紹介・あらすじ

「約束して。私のことは跡形もなく忘れる、と。」

久島は、情報も欲望もそつなく処理する「血も涙もない的確な現代人」として日常を生きている。
だが、学生時代に手紙を交わしつづけた望未だけが、人生唯一の愛として、いまだ心を離れない。
望未は手紙の始まりで必ず「最愛の」と呼びかけながらも、常に「私のことは忘れて」と願い、何度も久島の前から姿を消そうとした。
今その願いを叶えるべく、久島は自分のためだけの文章を書き始める――。

愛する人が誰よりも遠い存在になったとき、あらたに言葉が生まれ、もうひとつの物語が始まる。
「永遠の恋人」を描いてきた著者が最高純度で贈る、超越的恋愛小説!


【著者略歴】
上田岳弘(うえだ・たかひろ)
1979年兵庫県生まれ。2013年「太陽」で第45回新潮新人賞を受賞しデビュー。15年「私の恋人」で第28回三島由紀夫賞、18年『塔と重力』で第68回芸術選奨文部科学大臣新人賞、19年「ニムロッド」で第160回芥川龍之介賞、22年「旅のない」で第46回川端康成文学賞を受賞。他の著作に『異郷の友人』『キュー』『引力の欠落』など。

みんなの感想まとめ

愛と記憶の交錯を描いたこの作品は、久島が心に抱える唯一の愛、望未との関係を中心に展開します。久島は、過去の手紙を通じて望未との絆を思い出しながら、彼女が望む「忘却」の願いを果たすために自らの言葉を紡ぎ...

感想・レビュー・書評

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  • 前にネットニュースでこんな記事を読みました(一部抜粋)


    上田岳弘は、村上春樹の作品を受け継ぐ作家でもある。川端康成文学賞を受賞した「旅のない」では、主人公は小説を書きながら業務アプリの開発や販売をしている会社に勤めている。
    彼が「村上春樹の二番煎じ的な芸風でやらせてもらってます」と語る場面がある。登場人物の言葉なので、上田自身とは違う。しかし、かなり投影されていると思う。多分に謙虚な言い方で、上田は村上の作品世界を受け継ぎながら、それを更新させようとしている書き手だと思える。


    こんな記事を読むと村上春樹好きとしては、上田岳弘さんが気になります


    で、「最愛の」を読んでみました

    物語は主人公の現在の生活と、中学時代の同級生で文通を続けた女性とのこれまでの経緯が交互に描かれていく
    主人公は彼女との関係を振り返って手記を書いている
    彼は手記を書くことで記憶を呼び起こし、自身の生きる意味をまさぐっているようなのだ


    読み始めてなんとなく村上春樹と似ている気もするが…、どうだろうか??

    この作品は、村上春樹の「ノルウェイの森」と比較されることもあるようだが…、どうだろうか??

    私はやっぱり村上春樹の方がいいな!
    上田岳弘さん、どうしようかな??
    あと何冊か読んでみるか?
    どうする?

    • おびのりさん
      村上春樹さんは、ソフトロマンポルノっぽい
      何読んでもおおよそ平気なんだけど
      村上春樹さんの、とりあえずやっとく感じと
      やらせる感じが 毎回き...
      村上春樹さんは、ソフトロマンポルノっぽい
      何読んでもおおよそ平気なんだけど
      村上春樹さんの、とりあえずやっとく感じと
      やらせる感じが 毎回きつい
      2024/07/24
    • yukimisakeさん
      ノルウェイの森の撮影場所の森に行った事あるんですが、星が綺麗な所で、ロマンポルノにピッタリでしたねー
      ノルウェイの森の撮影場所の森に行った事あるんですが、星が綺麗な所で、ロマンポルノにピッタリでしたねー
      2024/07/24
    • 1Q84O1さん
      春樹がエロ本にポルノ…
      やめて〜(ノД`)シクシク
      春樹がエロ本にポルノ…
      やめて〜(ノД`)シクシク
      2024/07/24
  • 初読みの作家さん
    全体に純度を感じます
    透明度とかとはちょっと違う純度

    確かに
    村上春樹さんを感じるようでもあるけど
    うーん…
    澱みたいなのを感じないあたりが
    ちょっと違うかな
    図書館本

  • 最愛というタイトルに興味を持って、著者の作品を読むのは初めてのこと。
    久島の学生時代の彼女、不本意ながら途絶えた記憶。そんな恋愛に上書きするように登場する女性達。
    ディズニーのラプンツェルを彷彿させる下書きの上に、ちょっとありえない二次元的な話が進む。

    最後は尻切れトンボのようでもあり、そこは読者のご想像にといった終わり方。
    どこか村上春樹の作品のようでもあるが、登場人物が磨りガラスの向こうから出てくることはなかった。

  •  親友、恋人、人との繋がりとは何なのだろう?と考えさせられた。深くても見えなくて、切れても消えるわけではなくて、当たり前のことなのに不思議だと感じた。
     時間の経過とともに、久島にとって大切な人たちは遠い存在となってゆくが、目には見えない何かがふわりと漂っているような気がした。

  • 上田作品は初の読了本。文学的表現も多く独特の雰囲気で上田文学堪能した。ふわっとしつつ、深い世界に浸れて読後感もよかった。登場人物はつかみどころのない人が多く出てきた。
    しかし長いと思った。世界感を重厚にするためには長さがいるのか・・疑問。
    内容てきには、姉妹に騙されていた男の話ということだか、ここまで文学的に世界観をつくりあげて素敵な恋愛小説に仕上げるのはさすがだなと思う。

  • あー!読み終わってしまった。
    難しく、どこか寂しい感じがあったけど、この世界の雰囲気が好きだった。

  • 中学生のとき、望未は事故に遭って療養のためにスキー場があるような田舎と引っ越して行った。『僕』は彼女と文通で繋がっていた。彼女からの手紙の冒頭はいつも「最愛の」だった。
    大学生になった僕は彼女に会いに行く。数年ぶりにあった彼女は含みのある話し方をして、翌日は姿を見せなかった。
    その後、彼女と東京で再会したが、彼女は妙なルールを提示した。『僕』は東京で何人もの女性と寝た。彼女の提示したルールを破って彼女とも寝た。
    そして彼女は消えた。吃音持ちのピアノを練習し続ける先輩も消えた。自信満々の友人ができたが、彼も学生時代が終わったら消えると言う。
    『僕』は再びスキー場のある町へ行き、彼女と会う。そして、彼女は望未の妹であり、ほんとうの望未は事故の影響で家の二階にずっといることを知らされ、妹と望未の二人で望未サイドになっていたことを知る。

    大人になった『僕』がそのころのことを思い出しながら文章を書いている。当時も今も女と寝るし、魚座のジーザス野郎であることに変わりはない。
    今の『僕』は塔のようなタワーマンションで暮らす女性とのやりとりを楽しんでいる。

    -----------------------------------------------

    『ノルウェイの森』のオマージュであることは間違いない。
    『最愛の』のなかでも落ちていくことについて何度も繰り返し書かれていたが、それは『ノルウェイの森』でいうところの井戸のことだろう。

    ”井戸”とは人生の落とし穴みたいなもので、それに落ちると死んでしまったり、どうにもならないくらいのひどい目に遭うんだと思う。

    -----------------------------------------------

    物語のなかで『僕』は何人もの女性と寝ながらも、ひとりの女性へ執着する。
    関係を持った女性たちも、望未サイドも、モテすぎる男である向井も、吃音の先輩も、みんな『僕』の前からいなくなる。死んだとわかっている人もいれば、どこに行ったのか知らないだけの人もいる。
    でも、この先一生会わないのであれば、それは死と同じなのかもしれない。
    『僕』が彼ら彼女らの行方を知らないように、彼ら彼女らだって今の『僕』を知らない。彼ら彼女からしてみれば、『僕』は死んだも同然だ。

    死んでいった人たちにできることはない。生きている間に、共に過ごしている内にだけ人は関係を持つことができるのだ。
    それはネバーモア。二度とないのだ。

  • なるほど、これは確かに令和の、というかコロナ時代の『ノルウェイの森』だ。

    オマージュというか、本歌取りというか、主人公の年恰好や性格、舞台設定、登場人物(「先輩」の吃音には笑ったw)、そして通奏低音のように作中漂う喪失感や「ディタッチメント」、最後の終わり方までそっくりだ。

    『ノルウェイの森』を思わず手に取ってページをめくってしまう。懐かしい~。
    (このころの村上春樹の文章はまだまだ瑞々しかったですね!)

    読了後に『ノルウェイ…』を読み直し、また本作を読み返す、なんてことをする読者が出てきそう。
    あれだけ手垢にまみれたベストセラー小説を再読する機会なんて、そうはないけど、そのきっかけを与えてくれた本作に感謝!

    ところで、製本がゆるくてページが剥がれ落ちそう。
    もし、ヒロインのいう現実の「ばらばら感」を表現した製本仕様だとしたら、それはちょっと出来過ぎ。

  • 初めて読む作家さん。
    かなり斜め読みしたので読了とは言えないかも…
    とりとめない事を長々と書く感じ、村上春樹テイストをかなり感じる。
    同じ事を思ってる方がいて、だよね?!ってなった。
    村上春樹が好きな人には合うかも。
    私は苦手です…

  • とても良かった。久島が出逢う人々は一癖あるけど魅力的だった。自分と同じ時間に確かに彼らは存在していたのに時と共に記憶は薄れる。記憶を取り出そうとするとフィクションに近づく。だから完全に忘れて、ふとを見上げたときにだけ思い出す星のように遠くへ。読み終わりたくないほどに素敵でした。

  • 世の中に迎合し切ることができない僕(久島)が学生時代に転校していった望未と手紙で通じあっていく、そんなお話でした。主人公だけではなく、登場人物それぞれの抱える生きにくさがよくわかり、また、時間軸の構成が見事で、大変読ませる内容だと感じました。
    ストーリー全体になんとなく既視感があった(私だけがそう感じるのか、それともよくある内容だということなのか、判然としないのですが)ことだけが私個人として残念で星4つの評価にしました。

    #美文

  • よくわからなかったが、恋愛って、人を好きになるってそんなもの。
    めでたしめでたし、、、
    めでたくなしめでたくなし、、、

  • ギブアップ。無理でした。登場人物の各々が自分に酔ってる感じがして、入り込めませんでした。


  • 私が悪いのだけど、、あまりにも意味がわからない。
    リタイアです。

    また、巡り会えたときに読めることを祈っています

  • これは完全に『ノルウェイの森』のオマージュだなあ、と思った。登場人物も、どもりのある「先輩」は突撃隊だし、有能すぎる「向井」は永沢さんに当たるのかな、とか考えながら読むのも楽しかった。

    著者の独特の世界観。『私の恋人』『ニムロッド』『旅のない』と読んできて驚いた。そこからいきなりの、村上春樹的な設定。果たして「血も涙もない的確な現代人」としての恋愛がどのように進んでいくのか、すごく興味深かった。

    が、最後まで読んでみて、うーん、期待しすぎたかなあ、というのが正直な感想だった。「望未サイド」から明かされるトリックもいささか必然性に欠けるように思えて腑に落ちない。

    詳しい説明がないのでわからないが(そこも村上春樹っぽい)、望未は何らかの障害を負っていて、久島に「もう自分には関わらないでほしい、自分から開放されてほしい、忘れてほしい」と伝える。で、そう言われた彼の方は、最愛の彼女にとってもキレイな言葉が並んだ手紙を書く。

    が、果たしてこれは決して的確な現代人の結論なのか。そうではなく、悲しいけど障害者あるあるなのではないか。結局は自分の冷たい決断に(キレイな言葉で)巧妙な言い訳をつけているだけのように思えて、少し落胆した。

    まあ、最初に期待した分だけ辛口な感想になってしまったけれど、恋愛小説としては十分に面白かった。最後まで一気に読んでしまいました。

  • ラジオで著者と高橋源一郎が、この本について語っていた直後に、この本を見つけた。
    うーん、複雑な…時間が行ったり来たりするのになかなかついて行けない。
    全体的に、村上春樹の作品の空気と似ているな、と感じつつ「ノルウェイの森」と似ているのではないか、と思った。「ノルウェイの森」を読んだのはいつだったか思い出せないくらい前なので、次はノルウェイの森を読もうかな、と。

  • P163そうだね、愛していないね、と僕は呟いて、彼女のワイングラスをもぎとって、寝椅子に押し倒してそのまや再び抱いた。妙に興奮していて、言葉は必要なかったから、今度は彼女に何も囁かなかった。抱きながら、もしかしたらそろそろ渚とも終わりなのかなと考えていた。
    愛していないがこんなに色っぽいことあるんだ

    p231雰囲気を壊すと悪いからといって参加しなかった花火。〜落ちる度に彼女は謝った。九本目、ようやく二つの火球が一つになって、どっちかに移ることもなくそのまま燃え続けた。ぱちぱちぱちぱち、と長く燃え、それから避けられぬ運命をたどるようにして、火花が弱まって、燃え切ってからぽとりと落ちた。彼女は謝らなかった。

    p301皆報われづらい誠実さを抱えたままゆっくりと駄目になっていく。

  • ひたすらノルウェイの森の二番煎じ(あるいはおやすみプンプンの愛子)だと思いながら読んでいた。で、最後(これはこの作家の得意な領域だったのか)SF風に話が発展し、急に話が大きくなったかと思いきや、ふんわりと文学風に終わって、呆気にとられた。

    偏見かもしれないが、世の中の男の人は基本的にめんどくさがりな生き物だと思う。ただ、ノルウェイの森の直子にしろ愛子にしろ本作の望未にしろ、ヒロインはめんどくさいに輪をかけてめんどくさい女。実は世の中の男はこういうめんどくさい女に振り回されるのが好きなのだろうか…?と不思議に思った。言い換えると、こういう自己中心性?を取り入れると、男を惹きつけられるのかな。そうした恋愛心理学的なことを考えさせられた。

    ただ直子や愛子よりも望未(と望未サイド)は本当にめんどくさい女だと思う。忘れてほしいと、望未サイドと久島に幸せになってほしいと言うことで、自分を忘れないでほしいと思っている節があるように感じる。まあ誰しも恋した男に忘れてほしいと根っこから思う女はいないはずだし、まあ通るか。

    そして、ラプンツェルのくだり、いる?レベルでふわっと終わったのが悲しいな。

  • 話としては面白かった。
    でも女性との関係の持ち方が好きになれないので主人公の事は好きにはなれなかった。
    最高純度の恋なの?これ。

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著者プロフィール

作家

「2023年 『ベスト・エッセイ2023』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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