みどりいせき

  • 集英社
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感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087718614

感想・レビュー・書評

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  • あまり気にしたことなかった「すばる文学賞」受賞作。紹介文に金原ひとみさんと川上未映子さんの選評コメントが。この二人がおすすめしているとなると読むしかない

    #みどりいせき
    #大田ステファニー歓人
    24/2/5出版

    #読書好きな人と繋がりたい
    #読書
    #本好き
    #読みたい本

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  •  すばる賞授賞式における圧倒的にラップなスピーチに心惹かれて読んだ。スピーチで魅せた言語感覚が小説にそのまま持ち込まれており読んでいるあいだずっとワクワク、フワフワしていた。そして概念としてのヒップホップが小説の中にきっちり取り込まれており最近のブームと呼応するようで嬉しかった。そしてこの装丁よ…!人生トップレベルで好きです。
     主人公は高校生。うだつの上がらない毎日に退屈する中、大麻のプッシャーをやっている幼馴染に巻き込まれる形で大麻稼業に巻き込まれて…というあらすじ。非行に走る若者達というプロット自体は特別新しくはないが本著は文体と視点のユニークさがとにかく際立っている。文体については口語スタイル、具体的には若者言葉やギャル語が大量に使われており小説でこういった言葉に触れる新鮮な体験に驚いた。「キャパる」とか本著を読まないと一生知らなかっただろうし、こういった分かりやすい単語に限らず、ひらがなの多用、ら抜き言葉などカジュアルな崩しも多い。一時が万事、正しい方向へと矯正されていく世界に抗うかのように、イリーガルに戯れる高校生たちが瑞々しくユルく崩れた日本語で描写されている。一番分かりやすいのは皆でLSD摂取したシーン。文字だからこそできるゲシュタルト崩壊のようなトリップ表現がユニークだった。
     視点については冒頭のバタフライエフェクトスタイルで度肝を抜かれた。卑近になってしまいがちな青春小説のスケールを一気に大きく見せて本著の世界がどこまでも広がっていくようなイメージを抱かせる。それは後のドラッグ描写へと繋がっていき文を通じて世界のダイナミズムを目一杯いや肺一杯に吸い込むことができる。また主人公の幼馴染である春という人物の性別を限りなくファジーにしている点も示唆的で男女を区別する世間の記号を入れつつも裏切ってくる。他者が性別を明確にする必要はなく春は春なんだという意志を感じた。
     大麻が題材になっており売買や吸引時の様子など含めてかなり細かく描写されていた。ウィードカルチャーとヒップホップは不可分だ。具体的な固有名詞の引用があったりステルスで仕込まれたりしている。(個人的にブチアガったのは「どんてす。」これはNORIKIYOもしくはブッダブランドか。)こういった具体的な引用以外にも前述した文体を含めて小説の中に大量のコードがあり、そこに概念としてのヒップホップを感じたのであった。またプロットやカルチャーの引用など含めて波木銅の『万事快調』を想起する人も多いはず。しかし明確に棲み分けがあり波木氏が直木賞、大田氏が芥川賞をとる。そんな未来がきたとき文学においてもヒップホップが日本で根付いたといえるのかもしれない。

  • むちゃくちゃ良かった泣 今まで読んだ本の中でトップクラスに好きかも 決して大げさではない

  • 飛び方を文字にするとこんな感じなのかというのが、伝わってきた。

  • 誰が話してるのか、てかそもそもそのあだ名誰指してんの?みたいな、最初は意味をとらえようとするとめちゃくちゃ読みづらい。でも最初っから文章としての読ませる力はすごくて、特に声に出して読みたい感じ。最初はとにかく文体とか音の面白さだけで読んでたら、どんどん話も面白くなる。
    このストーリー、何がすごいってみんな、主人公ですらなんで世界に居場所がなくなっちゃったのか描かれていない。でも実際、不登校とか、いじめられてるんじゃなくて友達がいないとか、そういう子ってそんなもんだったりもする。みんなを納得させる理由が説明できる訳じゃないけど、世間と上手くやっていけなくなる。だけど彼らは何か悪いことをしたいとか、そういう世間からのハズレ方はしてないから、本気で愛とか平和とかそういうのってマジ大事って思いながら、愛を語るそのバイブスで違法なことをやっちゃったりもする。親に知られちゃマズイって気持ちのまま、親孝行とか考えるその矛盾。それは若さゆえの愚かさだし、はぐれ者ゆえの非常識であるけれど、世間に馴染めないゆえの純粋さでもあるのかな。
    外国じゃ合法なところもあるとか、違法な薬と認識して運んでたのに僕はなんも悪くないとか、そういうことを言う子供を実際に見たら多分私は「バカじゃねぇの」って切り捨てる。でもこの話を読んでると、そうやって切り捨てられない彼らの優しさも感じられる。
    最後春とは仲直りして、はずれちやった青春が少し輝いて、なんか良いもん読んだなって思えた。でも本当の問題はなんも解決してない。これからモモと春はどうなるのか、多分捕まっちゃうんだろうな。それでも彼らがその先、もう少し世間の形に収まるようになって、"まっとう"に生きるようになったとして、この青臭い匂いのする、蛍光グリーンにびかびか光る青春を、悪いことしたけど悪いもんじゃなかったって思えるようになるといいなと思った。

  • わたしは筆者さんの見ている世界を覗き見しているように思える文体が好きなんだな〜と思った なかでもとりわけ独特でしたが!
    同じ世界に暮らしていても見えてる世界がめためたきらんな折りたたみ宇宙なのおもしろいし、憧れる。
    好きなキャラは主人公のお母さん!愛がすごい。でもみんなすごい愛持ってたな。全ては愛って感じで、ももぴも春も、これからも頑張ってねって思いました。

  • 実験やってた。

  • かなり独特の文章なので最初は少し読み辛いと思っていたけど、情景を文字にするのがとても上手なので自分の目で見てるかのようで、どんどん話に引き込まれた。
    闇バイト小説だと思って読んだら、めっちゃ青春小説だった

    これから先もいっぱい本書いてほしい。
    この作家さんの本を読めるのがたのしみ。
    あとご本人のタトゥーめっちゃかわいい

  • はたちの私からしたらここまで寄り添ってくれる小説は珍しくて嬉しくなった。

    あたまの中で考えてたもやもやとかかっこ悪い悩み事とかおんなじ様に思ってる人いるんだって感じで救われた。

    私はどちらかというとモモみたいにいろんなこと悩んでウジウジしてるタイプだから、春の強さ、呆気のなさに背中押された。
    特に、「自分なり戦ってんの、お前だけじゃねえんだよ。」の一言はかなり効いた、ですよね。

  • ハスラーの青春小説
    ドラッグ描写や裏バイト的なことを稚拙に書いてるかと踏んでいたが、居場所が無いティーンが連帯感を持ち寄り添って生きる青春模様が描かれている。

    冒頭20.30ページの情景描写がちょっと読みづらい感じがして戸惑ったが一気に読めた

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