不機嫌な青春

  • 集英社 (2024年10月4日発売)
3.63
  • (10)
  • (14)
  • (23)
  • (1)
  • (1)
本棚登録 : 242
感想 : 20
サイトに貼り付ける

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

Amazon.co.jp ・本 (280ページ) / ISBN・EAN: 9784087718829

作品紹介・あらすじ

切なくてまぶしい、残酷でもどかしい、思春期(あのころ)のすべてが詰まった胸疼く青春×SF短編集。
アニメ化もされた大人気スポーツ小説『2.43 清陰高校男子バレー部』著者、デビュー20周年記念作!

病院から飛んできた青い風船に結ばれていた手紙によって、思いがけず始まった文通。そこから芽生える、淡い恋と切ない嘘の行方。「零れたブルースプリング」
全ての感覚を周囲に拡散してしまう特殊能力を持ったヒツギ。彼がボランティアとして連れてこられたのは、生まれつき、痛みや温度を感じられないイオリの屋敷だった。「ヒツギとイオリ」
誰かに「ウザい」と思われると、その場から強制的にテレポートしてしまう。中学2年生のナオは、望まない超能力に苦しんでいた。「flick out」
妻を失い、心を閉ざして生きる宮内の前に突然現れたソバージュヘアの不良少女。彼女は亡き妻の名を名乗る。「ハスキーボイスでまた呼んで」

上記4編収録。

【著者略歴】
壁井ユカコ (かべい・ゆかこ)
第9回電撃小説大賞〈大賞〉を受賞し、2003年『キーリ 死者たちは荒野に眠る』でデビュー。青春スポーツ小説「2.43 清陰高校男子バレー部」シリーズ、「2.43」スピンオフ短編集『空への助走 福蜂工業高校運動部』、「五龍世界」シリーズ、『K -Lost Small World-』、『NO CALL NO LIFE』、『サマーサイダー』等、著書多数。

AIがまとめたこの本の要点

プレミアム

みんなの感想まとめ

思春期の葛藤や不機嫌さを描いた短編集は、青春の切なさと懐かしさを呼び起こします。主人公たちは、世の中を斜めに見つめる中学生たちで、彼らの物語にはコミカルさや温かさが散りばめられています。特に「零れたブ...

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 青春時代はまさに思春期。思春期なんて常に不機嫌なもの。この4編からなる短編集の主人公たちはみんな爽やかな中学生じゃなくて、世の中を斜めに見てる不機嫌な中学生たちばかりだった。

    YA向けの本だけど、どれも40代から50代が10代の頃を懐かしむモノばかりだった。

    みなさんの評判通り最初の短編『零れたブルースプリング』と最後の『ハスキーボイスでまた呼んで』がやはりよかった。

    『零れたブルースプリング』は文通あるあるモノだけど、昭和最後から平成初期の中学生の話だからドンピシャ世代で中学時代を思い出しながら読み、『ハスキーボイスでまた呼んで』は、まるで1本の映画を見てるような感覚でタイムスリップを楽しんだ。

    壁井ユカコさんはお初だったけど、10年前に流行った『2.43清隠高校男子バレー部』を読んでみたい。

  • 葛藤する青春期の子どもたちを描く、短編集。

    よかったのは「零れたブルースプリング」と「ハスキーボイスでまた呼んで」。

    どちらも、本人たちは必死なんだけれど、だからこそコミカル。

    前者は、勘違いが明らかだからこそ、すれ違いが面白い。
    相手を想う気持ちや、周りのあたたかさが心地よく、最後はぐっときた。

    後者は、宮内と江維子、それぞれの側を描いていた、タイムスリップもの。
    もろもろを知った上での、江維子の活動的な変化が楽しかった。

    自分の感覚を、周囲の人間に拡散してしまう体質。
    「消えろ」という悪感情を受けると、本当に別の場所へ飛ばされてしまう体質。
    そして、タイムスリップ。

    「零れたブルースプリング」以外は、ちょっと変わったSF要素がある物語。

  • もはや自分の中では本ソムリエになっている佐原ひかりさんがオススメされていたので読んでみました。これは四話で構成されるセンチメンタルストリートだ。

    壁井ユカコさんは初めて読んだのだけれども想像以上に好きでした。

    人生の中ではほんの短い期間である思春期なのにそれから何十年も年を重ねても懐かしく感傷的になってしまうし、その頃の視点と大人になってからの視点への移り変わりがおもしろかったな。自分にとっては初読だけど、壁井ユカコさんはデビュー20周年ということで当時思春期だった読書が大人になったことも考慮してのことなのかな?

    読了された方の感想を見ていたらやはり

    零れたブルースプリング
    ハスキーボイスでまたよんで

    の二つが好きっていう人が多かったですが、自分もそうでした。

    ヒツギとイオリ
    flick out

    の二つは面白さよりも痛さ(最近使われるイタいやつみたいな意味ではなく身体的な痛み)の方がやや勝ってしまい、ああ伊坂幸太郎の身体的に痛めつけられるやつみたいだーと感じてしまった。

    でもとてもおもしろかった。大人にもおすすめです。

  • 青春SF短編集。
    カラッとさわやかなものではないけども、なんか心に残る。
    私としては、『ハスキーボイスでまた呼んで』が一番良かった。『ヒツギとイオリ』は読んでて辛かった。『flick out』は、まさに不機嫌な青春って感じ。『零れたブルースプリング』は可愛らしい青春って感じでした。

  • 【収録作品】零れたブルースプリング/ヒツギとイオリ/flick out/ハスキーボイスでまた呼んで

    「零れたブルースプリング」 小児病棟に入院中の怜と怜が飛ばした風船に結ばれていた手紙に返信した「満里衣」の文通。「満里衣」として文通を始めてしまった満生も怜も微笑ましい…… と思っていたら。軽い筆致が心に響く。
    「ヒツギとイオリ」 全ての感覚を周囲に拡散させる能力を持ったヒツギと、痛みや温度を感じられないイオリの交流。
    「flick out」誰かにいなくなれと思われると強制的にテレポートさせられるナオ。これは辛い。
    「ハスキーボイスでまた呼んで」 タイムリープもの。これはエモい。

  • ちょっとビターな青春。
    お気に入りは「ハスキーボイス〜」

    過去から未来へタイムスリップした江維子は、未来の夫から自分がすでに亡くなっていると聞かされて…

    なぜこの人と結婚したのか判らないけれど、タイムスリップした同じ時を過ごした江維子は過去へ戻り再び夫と出会うことが出来るのか。そして江維子の頑張りが未来をどう変えたのか。
    ラストの変わった未来の先が幸せであって欲しいです。

  • この著者の作品は「2.43」シリーズから読み始めたので、このタイトル、この装丁、に良い意味で裏切られました!!4つの短編集どの作品も違った味わいがあり著者の今までと違う魅力を感じました。特に「零れたブルースプリング」どこかで聞いたような設定な気がするのに切なくて温かくて余韻が残ります。

  • 「零れたブルースプリング」と「ハスキーボイスでまた呼んで」が特に好きだった。残り2編は少し合わず。

  • 短編集。
    「零れたブルースプリング」がよかったな~。

  • やっぱりこの作家の、壁井ユカコの「冒頭一行目」の圧力にまだ全然惚れているなと思った。
    もう作家として追ってそろそろ15年になろうとしているし、その間にこちら側の趣味嗜好も少しずつ変化していて、ジャンルの話をすれば、昔のように「青春のヒリヒリ感」を肌で感じながら読むことはできない。しかし、そこに振り返って思うものは確かにあるなと思った。
    青春ならではの、見えている範囲の狭さから来る葛藤や屈託を愛おしいと思う年になってしまったなあと思う一方で、その頃のひりつきを確かに思い出させてくれる、碑のような作品群であったなぁとも思う。

  • 1話目と4話目はとてもよかった!私は定期的に読み返したくなるような話!!
    2話目の話は気持ち悪かった。
    3話目は高直の最後のセリフで読んでよかったと思えた。

  • どの短編も読後感が違うけど、全部面白かった。
    最初の短編が特に好き。

  • YAというよりもう一段ヒリッとしてて設定も飛び道具的で、己の体感で言ったら初期の乙一読んだときのような感覚の尖った話ぞろいでびっくりしました。BLかTLでも始まるんかと思った「零れたブルースプリング」と読後感がすごく良かった「ハスキーボイスでまた呼んで」が好きかな。

  • 気になっていた作家さんだった。
    1作目が一番良かった。
    見知らぬ人との文通の経過を追うのがとてもわくわくした。どんな返事が返ってくるのだろうとこちらもとてもわくわくしながら読んでいた。性別をお互い偽って手紙を書いていたのには驚いた。
    妹と一緒に会いに行くのがこちらまでどきどきしてしまった。
    怜さんは学校になかなか通えなかったから、‘’マリイさん‘’との文通は実にわくわくするものだったに違いない。

    どの短編も、主人公がちょっとグレ?ていて
    タイトルである‘不機嫌’の意味もなんとなく分かった気がした。
    不機嫌なりに彼らは彼らなりの青春を謳歌していてほほえましかった。

  • 何も知らずに勝手に長編だと思って読んでたら、短編集だった。なので、1話目の続きをもっと読みたかったなー。
    あとは最後の話も好きだった。

  • 「零れたブルースプリング」
    文通にありがちな設定とはいえ、ピュアな2人とその未来の真里衣に涙
    でもなぜこのタイトル?
    「ヒツギとイオリ」
    痛い話はダメ。リタイア
    「flick out」
    切ない
    「ハスキーボイスでまた呼んで」
    タイムスリップラブストーリー
    ハッピーエンドを願う

  • なんか合わなくて離脱

全17件中 1 - 17件を表示

著者プロフィール

第9回電撃小説大賞〈大賞〉を受賞し、2003年『キーリ 死者たちは荒野に眠る』でデビュー。その他の著書に、『鳥籠荘の今日も眠たい住人たち』(電撃文庫)、『エンドロールまであと、』(小学館)など多数。

「2009年 『NO CALL NO LIFE』 で使われていた紹介文から引用しています。」

壁井ユカコの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×