- 集英社 (2025年4月4日発売)
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感想 : 26件
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Amazon.co.jp ・本 (144ページ) / ISBN・EAN: 9784087718966
作品紹介・あらすじ
コールセンターで派遣社員として働く関本環。両親はともに高校教師で、環は幼いころから厳格な父親の教えに従い生きてきて、38歳になった現在も夜9時の門限を守っている。
そんな環とは対照的に、両親に反発し自由奔放な妹の由梨は、離婚した夫との間に公彦という男児がおり、実家に戻ってパートとバイトを掛け持ちしながら暮らしている。環はそんな妹に代わり、公彦の世話をしているうち、居なくてはならないかけがえのない存在になっていた。
そんな時、由梨は両親と決別し、実家を出てマンションで暮らし始める。公彦の様子が気になり、両親が寝静まった後、毎夜のように妹のマンションを見に行く環だったが、由梨が公彦を置いて男と出かけ行くのを目撃してしまう。心配の果てに、環は以前父が放った「ある言葉」に突き動かされ、突発的な行動に出てしまい――。家族というコミュニティーが抱える闇を露わにした問題作。
【著者略歴】
中西智佐乃 (なかにし・ちさの)
1985年、大阪府生まれ、大阪府在住。同志社大学文学部卒業。2019年、「尾を喰う蛇」で第51回新潮新人賞を受賞。著書に『狭間の者たちへ』がある。
みんなの感想まとめ
家族の絆とその闇を描いた作品で、主人公の環は厳格な家庭環境に育ち、夜9時の門限を守る38歳の派遣社員です。妹の自由な生き方とは対照的な彼女は、公彦の世話を通じて家族の大切さを実感しますが、妹の行動に不...
感想・レビュー・書評
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うーわー
なんて暗い救いのない話なんだろう。
読んでいて気分が悪くなった。
でも、こーゆー人っているんだろうな詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
とてつもなく暗い。精神状態の悪い時には読まない方が良い。しかしながら一気読みしてしまう筆致には感心してしまう
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親の教えという毒によってじわじわと精神を破壊されていく人間の様を見られる作品。
二人称視点ならではの読み心地で、気づけばのめり込むように読んでました。 -
ページ数少ないのに、ずっしりと重い。
そりゃ、こんな育て方されても逆らえず、ずーっと従い続けていたら、どこかで歪みは出てくるよね。妹みたいに反発出来たら楽だったのに。親身になってくれる同僚がいて、そこだけが救い。 -
二人称の語り口が珍しいと思ったが、読み終えたらこの語り口しかなかったと分かる。
本人であって本人ではない、という距離感がリアルさを深める。
亭主関白を徹底的に遂行する家庭の異常な様子。母親が夫を増長させているのは明らかだが、父親のDVがそもそもの原因となれば母親も被害者だったのか。だとしてもその歪んでコチコチに固まった価値観を長女に押し付けるその様は、これもまたDVだ。
両親二人とも全て人のせいにし、自分の優位さを保とうとする。
こんな教師に教わりたくない。…が、少なからず居るのだろう。
ジワジワとメンタルが削られ、気付けばずぶずぶと狂気じみた方向へ走り出し、そして最後は爆発する。終わり方にひとすじの光はあるものの、結局救いはないし解決もしない。
読みやすいが再び最初から読もうとは思わない、でも面白かったと言っていい、不思議な小説だった。
公彦の成長が気になります。 -
父親のフキハラとかその機嫌を一生伺う母親とかの呪いでしんどくなった
「やっぱり女の子は家の事してくれるから助かるわあ」の煮こごりが詰まっている
公彦どうか歪まずに成長して欲しい -
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抑圧された状態が丁寧に続き、最後一気に解放される。
読後の印象が、いつも独特に爽やか。問題解決してないけど新たな価値観を得るというか。 -
面白かった。
親子関係やばい。
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はじめましての作家さん
救いがない!でもこういうのが読みたかった
普通に暮らしていたはずなのに、子連れで出戻ってきた妹と暮らすようになり少しずつ歯車が狂っていく
甥っ子の存在は癒しかと思いきや、あらたな生贄
同僚やスナックママの気遣いがリアルな距離感でいい
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25/9/7
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生々しさが脈打つテンポで伝わり圧巻だった。ため息を吐いてしまうのは何故か遠い私が見えて長女の責任の何処までが本気に育て上げられているかも未だ分からないまま両親を思い遣っているからだろう。過度の親の厳しさは子を自立させないし子離れもしない。
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こういう親の善かれの教育が、子どもの将来を奪っていくんだ。門限や家事の遂行、早起きの強要、親の尊重、性からの距離を取らされること。行動も言動もリアルで、本当に胸が苦しくなった。なぜ自由に反抗した方が良い目をできるんだろう。そして、従った方はなぜ家族の尻拭い担当なのだろう。関西弁であることでよりセリフがグサグサ胸に刺さった。これから自分を見つけて生きられることを切に願う。
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二人称小説は珍しいなと思った。
とにかく内容が陰鬱すぎて、最後まで心の距離を取りながら読んでいた。
長い夜が明けたら、きっと楽に生きていけるはずよ。そういう日は突然やってくる時がある
