首のたるみが気になるの

  • 集英社
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感想 : 44
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087734843

作品紹介・あらすじ

アメリカの人気映画監督のつぶやく、女性としての悲喜こもごもを、“アガワ節"炸裂の名訳で。身の回りの些細なことから、生き方そのものまで、笑いながらも深く胸に残るエッセイ。(解説/安藤優子)

感想・レビュー・書評

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  • わたしのオールタイムベスト10に入る映画「恋人たちの予感」「めぐり逢えたら」「ユー・ガット・メール」の脚本や監督を手がけたノーラ・エフロン65歳のときのエッセイ。
    めちゃめちゃおもしろかった。笑えた。一文ずつ笑えた。
    阿川佐和子さんの訳もものすごくいいんだろうな。
    タイトルは、年をとると、若いときに自分の首をもっと堪能しておくんだったというくらい首にしわやたるみやしみができて鏡を見たくなくなるほどだ、という話から。同様に、髪や肌やもろもろが年をとるとどうなるか、少しでもまともな状態にするためにどれだけ時間をとられるか、などなど、年をとるということがこれでもかと書かれていて、共感したり、これからそうなるのかとおびえたり。
    でも、とにかくユーモアがあっていちいちおかしく、それでもなんだか楽しげ、と思えてしまったり。ノーラ・エフロンの性格によるものだと思う。好きなものにはとことんのめりこむ、はまるタイプ。ニューヨークのマンションにほれこんだり、気に入った食べもの、本を熱烈に愛する。
    なんてキュート。
    ノーラ・エフロンやっぱり大好きだ。


    でも、2012年にノーラは亡くなっている。
    わたしは最初に、最終章の「さよならを言う前に」を読んでしまい、そうしたら悲しくてこわくてたまらなくなった。死について考える、というその話題。まあ、だれもが考えることではあるのだろうけど、意味なく死への恐怖にとりつかれ気味のわたしが毎日考えていることをノーラも考えていたんだった。そして、死にたくない、と思ってても、やっぱりノーラは死んじゃった。
    で、冒頭から読みはじめたのだけれど、どんなにおかしくても楽しくても大好きでも、ああ、でも、ノーラはもういないと思うとすごく悲しかった。
    だから、実は、泣き笑いのような感じで読んでいた。

  • I'm feeling bad about my neck ....... so?

    首年齢が気になりつつも、この人、きっとノースリーブがちゃんと似合うよね?

    お手入れに余念なく、だんなを二回もとりかえて、それで嘆かれても、なんて返せばいいの?

    自分の女度にちゃんと自信を持っている、そのことをじゃんじゃん発散させるところは、アメリカ人っぽい。

    彼我の距離を意識させられつつも、なんとなく読むが最後は哀しい。
    いや、寂しい。
    よく知っていた人も、そうでもなかった人も、あちらに行ってしまうのを見送るのはしんどい。
    好きだった人ならなおさらのこと........
    65歳になれば、こんな気持ちを頻繁に味わわされるの?

    かくいうエフロンも2012年に亡くなっていたのですね。
    合掌

  • 『ユー・ガット・メール』など、数々の名作映画を生み出してきた著者が、60歳を過ぎて、真っ正直に想いを綴るエッセイ。年取ってよかったなんて、なんでいえるのだ!?と。訳者は阿川佐和子さん。とても清々しく、面白おかしいのだが、この本を出して数年後に亡くなっていることを思うと、最後のほうはウルウル。気持ちをケチらないこと。能力をケチらないこと。

  • 残念なことに私は彼女が監督した作品を一つも見たことがないという事実に驚きながらも、若干の国籍の違いによる感覚の違いを感じながらも楽しく読むことができた。

    特に「バック」の章。
    バックと靴に対する異常な執着心は西洋人特有なものだと私は固く信じていたのだが「SACのキャリー」を地で行くような友人を何人か発見するにつれて自分の方が「ふつう」ではないかと思ってくる恐怖(笑)
    私にとってバックは「軽いこと」靴は「履きやすいこと」が優先順位のTOPである限り作者とは強いシンパシーで結ばれている気がする。

    首のたるみに対する執着心やアパートメントに対する恋心は多分西洋人特有なものだと思われる。私たちモンゴル人種に、いや少なくても私にはあまり首のたるみを気にすることはなく(その分目の下のたるみ)家に対する恋こころもあっさりしたものだと思われる。

    最終章に向かうにつれただよう死への印象はなんと言ったらいいのか。
    やはり彼女にその予感があったとしか思えない。
    これまた先日親しい友人が生きるか死ぬかの状態に陥った私にはなんとも言えないタイミングでさみしさと諦めを感じる結果となった。

  • 年を取るのはやっぱり嫌なのだ、お手入れだって大変!ありのままが書かれた一冊。
    後悔ないように人生楽しまなくちゃ!

  • 人生

  • 訳 阿川佐和子
    下北沢古書ビビビで購入
    この人の映画をひとつも見たことがないのだが、オサレニューヨークの話をすまして電車で読んできたが、アタシの左足首内側は、自分で蹴飛ばしてしまいタイツに直径2cmの穴が開いていた
    どうしてもBJの日記になってしまう。

  • 気持ちをケチるのはよくないってことよ。

  • 阿川佐和子さんが翻訳してらっしゃる素敵な大人の女性のエッセイ。
    ”素敵な大人の女性”ってまあひとそれぞれだと思うけど
    一番にやっぱ「かっこいい」かなあ・・・。
    あとユーモアがあって。
    かっこいいもユーモアも目の前の現実に逃げずに立ち向かうこと
    (向きあうってゆーのか)
    が共通項だろう。
    客観視が上手っていうか。
    阿川さんも素敵な大人の女性だし、
    読後は憑き物がおちたような爽快感が。
    気分転換とかリフレッシュとかにいいね。

  • 自分よりも年配向けかな?読み始めましたが、読んで早々にまるでいまのわたしに重なる内容でした。
    老いることを美化せずほどほどに悪戦苦闘する様は、一人の女性として読み進めていきました。
    ハマったり離れたりを繰り返す著者。
    そのままに書いているところに共感を覚えます。
    読み進める中でも、着実に年齢を重ねていく時をも感じられます。

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