国語教師

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  • 集英社 (2019年5月24日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (288ページ) / ISBN・EAN: 9784087734980

作品紹介・あらすじ

< ドイツ推理作家協会賞受賞作 >

女は国語教師。男は有名作家。
再会したふたりが紡ぐ〈物語〉は、あの忌まわしい過去に辿り着く――

16年ぶりに偶然再会した元恋人たちは、かつてのように物語を創作して披露し合う。
作家のクサヴァーは、自らの祖父をモデルにした一代記を語った。
国語教師のマティルダは、若い男を軟禁する女の話を語った。
しかしこの戯れが、あの暗い過去の事件へとふたりをいざなってゆく……。
物語に魅了された彼らの人生を問う、フリードリヒ・グラウザー賞(ドイツ推理作家協会賞)受賞作。

【著者略歴】
ユーディト ・ W ・ タシュラー
1970年、オーストリアのリンツに生まれ、同ミュールフィアテルで育つ。外国での滞在やいくつかの職を経て大学に進学、ドイツ語圏文学と歴史を専攻する。家族とともにインスブルック在住。国語教師として働く。2011年『 Sommer wie Winter (夏も冬も)』で小説家デビュー。現在は専業作家。2013年に発表された『国語教師』(原書タイトル Die Deutschlehrerin )は2014年度のフリードリヒ・グラウザー賞(ドイツ推理作家協会賞)長編賞を受賞した。

【訳者略歴】
浅井晶子( あさい ・ しょうこ )
1973年大阪府生まれ。京都大学大学院博士課程単位認定退学。2003年マックス・ダウテンダイ翻訳賞受賞。主な訳書にパスカル・メルシエ『リスボンへの夜行列車』、イリヤ・トロヤノフ『世界収集家』(以上早川書房)、カロリン・エムケ『憎しみに抗って』(みすず書房)、トーマス・マン『トニオ・クレーガー』(光文社古典新訳文庫)、エマヌエル・ベルクマン『トリック』(新潮クレスト・ブックス)ほか多数。

AIがまとめたこの本の要点

プレミアム

みんなの感想まとめ

複雑な人間関係と過去の傷を抱えた男女の再会を描いた物語で、恋愛とサスペンスが絶妙に交錯します。元恋人同士のマティルダとクサヴァーは、1980年の大学時代から始まった関係を経て、それぞれの人生の選択に悩...

感想・レビュー・書評

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  • 阿津川さんの本からタシュラー初読み。久々に再会する国語教師の女と作家の男の痴情サスペンスかと思いきや女が毒親との日々を回想したり作中作と作家の祖父の話がクロスするなど、過去の誘拐事件が明らかになる過程の面白さが格別。絶対次も読む!

    • 111108さん
      5552さん、コメントありがとうございます♪

      わぁ、読んでたんですね!
      私はラブストーリーより作中作の話(オーストリアの田舎からアメリカへ...
      5552さん、コメントありがとうございます♪

      わぁ、読んでたんですね!
      私はラブストーリーより作中作の話(オーストリアの田舎からアメリカへ渡ったものの家を継ぐ事になり2人の女性どちらを選べば悩む男の話)がとてもツボでした。映画よく観られる5552さんにもはまりましたか?

      阿津川さんの読書日記、本当にいいブックガイドですよ!特に海外ミステリーは系譜みたいなのが全くわからないので、めちゃくちゃ参考にしてます。ぜひ読んでみてください♪
      2023/01/21
    • 5552さん
      111108さん、おはようございます。

      映画になればいいのに〜、と思いましたよ。

      タシュラーの次回作『誕生日パーティー』も面白そ...
      111108さん、おはようございます。

      映画になればいいのに〜、と思いましたよ。

      タシュラーの次回作『誕生日パーティー』も面白そうですよね!
      海外文学は新刊で買おうと思うと高いので、図書館がありがたいです。
      阿津川さんの読書日記はブックガイドということで手元に持っておきたいので、中古で安くなったら買う予定です♪
      作家の方には申し訳ないのですが…。

      そういえばタシュラーって、元国語教師でしたっけ?
      国語教師が作家になるってけっこう多いパターンですね。
      2023/01/22
    • 111108さん
      5552さん、お返事ありがとうございます♪

      そうそう、阿津川さんの本は絶対手元にあるといいですよ!ネタバレなしはもちろん、読む順とか関連本...
      5552さん、お返事ありがとうございます♪

      そうそう、阿津川さんの本は絶対手元にあるといいですよ!ネタバレなしはもちろん、読む順とか関連本も書いてあるし、巻末に著者名、作品名で検索できて嬉しい限りです!

      タシュラー、元国語教師ですよね。この本読んでいてオーストリアや海外の国語教師って日本より楽しそうと思いました。創作ワークショップとか時短とか。だから作家になるパターン出やすいのかなと思いました。
      2023/01/22
  • 2014年、ドイツ語圏のミステリー賞フリードリヒ・グラウザー賞受賞。
    2020年ミステリが読みたい、海外編4位。

    偶然(?)再会した元恋人同士の54歳の男女の話です。
    二人は1980年の19歳の大学での出会いから十六年間の交際を続けますが、国語教師となった女性マティルダが、強く子供を望むのに対し、新進の作家であるクサヴァーは全くその気がなく、二歳年上の離婚歴のある、セレブ女性の妊娠により彼女と結婚して二人は別れます。
    マティルダは身体を病み、クサヴァーの方も、息子のヤーコプが1歳の時に行方不明になり、妻とは2004年に離婚しています。
    その二人が、マティルダの勤め先のギムナジウムで開催される創作ワークショップにクサヴァーが招かれて、メールのやり取りから始まって、二人の新しい物語を再生していくお話です。

    最初に思ったのは、前半の三分の二まで、この作品は、ミステリーでなく恋愛小説ではないのかということでした。
    しかし、後半三分の二のマティルダのストーリーで話は急変し、俄然、面白くなってゆきます。そしてまたどんでん返しが2度3度とあり、最後は泣かせるラヴストーリーだったとしみじみ思いました。
    回り道をした二人だったからこそ、もっと本当に幸せになってほしかったです。
    若いころはいろいろあった二人だったからこその、余韻のあるラストでした。

  • 16年ぶりに再会した50代の元恋人同士の二人。
    男は再会に喜び浮かれ、女は男の不実な過去を蒸し返しては男を責める。

    初めは、いい歳して大人げない…と国語教師の女の態度に呆れた。
    けれど二人の過去を少しずつ紐解き、未解決の暗い事件の謎解きをする内にぐいぐい引き込まれる。
    二人が語っているのは架空の物語なのか、それとも真実なのか。
    そして二人で創り上げた物語『国語教師』。
    事の真相に驚かされると共に、二人が辿り着いた結末に驚かされた。

    若い頃に決断した選択に後悔し懺悔する男の浅はかさには呆れるけれど、何故か憎めきれない女。
    そんな女の気持ちが痛いほど伝わる。
    そして胸に秘めた僅かばかりの希望。
    その希望を果たした二人の姿にちょっと泣けた。
    それは紛れもない二人だけの真実。

    全くしょうがない二人…でも良かったね、と二人のラストに安堵した。
    とても切ない物語だった。

    • やまさん
      mofuさん、こんにちは。
      いいね!有難う御座います。
      mofuさん、こんにちは。
      いいね!有難う御座います。
      2019/11/07
    • mofuさん
      やまさん、こんにちは。
      こちらこそ、いいね、とコメントをありがとうございます。
      この作品もとても印象深いものでした(^-^)
      やまさん、こんにちは。
      こちらこそ、いいね、とコメントをありがとうございます。
      この作品もとても印象深いものでした(^-^)
      2019/11/07
  • ドイツ人らしさでしょうか、メールや対話、家族の物語など構成が知的です。特に、マティルダがクサヴァーに語る物語から流れに勢いが出て面白くなりました。離れても、また、引き寄せ合う二人の愛の物語。マティルダのメールでのやり取りはそっけなく、会っても過去の不実をなじりますが、本心を隠しています。女心はミステリーです。クサヴィーは不実で自己中な過去があり、責められて仕方ありませんが、人生をやり直したいと願っています。こんな時、どうするのが互いの人生にとっていいのか、考えさせるサスペンスでした。タイトルは、もう少し、工夫して欲しかった。

  • かつて恋人どおしだった作家のクサヴァーと国語教師マチルダ。
    マチルダの勤めるギムナジウムで開催を希望した「生徒と作家の出会い」ワークショップで2人は偶然の再会を果たすことになる。

    再会までのメール、過去の2人の過ごした時間、再会後の2人の会話、2人の語る自作の物語で構成される本書は結末に至るまでの紡ぎ方、真相の剥ぎ方が秀逸。

    歪んだ狂気、怨念すら感じる前半のマチルダ。
    その不気味さは後半で次第に矛先が変わり、終盤では物語の根底自体が二重底だったことが明らかになる。

    ダニット系のミステリではないので真相の意外性は強くないもののサスペンス的な要素を十分に備えた、愛と決断をテーマとしたドラマを描いた良書。

  • オーストリアの作家。この作品が本邦初紹介で、もう一冊、限りなく文芸作品のミステリがあるらしい。図書館利用。

    十数年間付き合った末に別れた作家と国語教師。別れてから16年後、ワークショップイベントで再開することに。二人はそれぞれ、自分で創作した話を聞かせ合うが…

    最初の印象とラストの余韻がここまで異なる作品も非常に稀。二人に対する最初の印象が本当に気持ち悪く嫌悪感しかないのだが、ラストが非常に良い。まぁ急カーブでイヤミスを回避した感じではあるけど笑。
    二人の過去、二人の創作話、現在のやり取りと場面が変わるが、ミステリ的には若干パンチが弱い。ただ、真相が分かってからのあのラストは余韻深く、それだけでも読む価値あり。良かった。

  • 本を閉じる頃、自分自身の人生を、恋愛を振り返らざるをえなくなる。生きているうちにはなんど天使のいたずらにあうことだろうと、この物語の文章がもつリズムに乗って感じ入ってしまった。翻訳がなめらかでとても読みやすいし、続きが気になるところで場面が切り替わり、新しい場面でもまた気がかりが生まれるという「ひっぱる」構成で一気に読めてしまう。

    別れた男女が再会し、別離後それぞれがどう生きたかを互いに語って聞かせる。男女はそれぞれ作家と国語教師で、各々創作した物語を紡ぐ。さらにはそこに、かれらの父母・祖父母の人生が交差する。選択がちがえばありえたかもしれない人生、だれしもが感じる未練が『国語教師』には描かれている。

    すっかりタシュラーという作家に興味をもった。2019年に刊行されたという『誕生日パーティ』も読んでみたい。

  • 直接の会話はもちろん、メールや物語の交換など独特な語り口で紡がれていく世界。どうしようもないダメ男クサヴァーと、そんな彼に惹かれてしまう真面目な女性マティルダ。長い年月が経ってもその愛情は変わらず、最後まで彼を思い続ける一途さに心打たれはするが、クサヴァーがほんとにダメすぎてどうなのかと思う。マティルダにはもっと他の幸せがあったんじゃないかな。

  • 前から気になっていた作品。凝った構成の作品である。再開前のメールと再開後の会話、そして過去場面と互いに聞かせる物語と4つのパートが入り乱れて大きな物語を構成している。この構成が見事である。何気ないやりとしからいきなり毒を含んだ台詞が飛び出したりと目が離せない。そして徐々に奇妙な緊張感が漂ってくるのが感じられるのだ。何が真実で何が物語なのか読者は想像の世界の中で翻弄される。しかし、その背景には常に「選択と後悔」がにじみ出ている。
    ミステリ的要素よりは恋愛小説に近い物語である。が、もう少し大げさに言えばマティルダとクサヴァーの人生のエッセンスを抽出した物語であろう。作者の信じる「物語の持つ力」が遺憾なく発揮された傑作だと思う。


  • 印象に残っているマティルダの子どもの頃の話。

    ある日、学校から家に帰ってきたら本がすべて消えている。母はなにもしていないと言い張り、人に貸して忘れてしまったんだろうとか、弟が持っていったんだろうと、にやにや笑いながら答える。数日後、マティルダは薪ストーブに本の残骸を見つける。

    家を出て行った父が宗教機関紙を手に街角に立っているところに出くわす。



    一族初の大学卒であり、教育によって力を得たマティルダが国語教師という仕事に誇りを感じていたこと、一方通行ではなく、生徒からも慕われていたこと。
    過去に裏切られた元恋人にも真摯に向き合い、そうして終わりを迎えたこと。
    最後に救いがあったと感じられた。

  • 16年振りに再会した元恋人の作家と国語教師
    二人の会話と回想に加え、作中でお互いが披露する物語を通じて、二人の過去と現在を行ったり来たりする。

    帯にミステリーとあったが、所謂「探偵、刑事」物ではなく、すれ違った愛する二人のやり取りで進むストーリーが新鮮だった。

    表現が合ってるか分かりませんが、文章による二人芝居のような感じでした。

    また、作中に、男と女の人生観、親世代の人生観や戦争で狂わされた人生など、恋人・家族の物語が幾つも詰まっていて、なお且つそれが伏線になっていて、クライマックスは一気でした。

    また、二人の過去には個人的に通じる所もあって、胸が痛い場面が多々ありました。
    それもあってか、感情を揺さぶられたのかもしれません。

  • あらすじ

     オーストリア。54歳の国語教師マティルダは、ワークショップ講師として来校する作家、クサヴァーと16年間恋人だった。クサヴァーは作家として注目され始めたとたん、マティルダと一方的に別れ、セレブ女性と結婚する。しかし、一人息子の失踪をきっかけに妻とも別れていた。
     元恋人同士は、再開前にはメールで、ワークショップ前には食事をしながら、物語を創作しあったり、思い出話をしあったりする。

     ドイツ推理作家協会受賞作。なので、ミステリーといえばミステリー。事件は息子の失踪事件。だけど、ミステリーの主眼はやっぱり二人の捉え方の違いだろう。お互いに依存しながらも、気まずさや、求めるものが違っていた。クサヴァーの祖父の物語や、マティルダの母の嫉妬と怨念にまみれた人生も、個人個人の主観的な見方によって、出来事が続いていくってことを言いたかったのかな。
     退屈せずに読めた。語り口がマイルドだったからかな。ミステリー好きな人も、恋愛小説好きな人も読めると思う。

  • 『国語教師』著者:ユーディト・W・タシュラー/訳:浅井晶子|担当編集のテマエミソ新刊案内|集英社 WEB文芸 RENZABURO レンザブロー
    http://renzaburo.jp/shinkan_list/temaemiso/190524_book01.html

    今週の本棚:井波律子・評 『国語教師』=ユーディト・W・タシュラー著、浅井晶子・訳 - 毎日新聞
    https://mainichi.jp/articles/20190901/ddm/015/070/015000c

    国語教師/ユーディト・W・タシュラー/浅井 晶子 | 集英社の本 公式
    https://books.shueisha.co.jp/items/contents.html?isbn=978-4-08-773498-0

  • これは傑作!
    16年ぶりに再開した元恋人の作家と国語教師。交わすメール、会話だけのやりとり、ふたりが互いに語り聞かせる物語、そして過去の追憶など、時系列と文章作法をさまざまに織り交ぜながら話が進むうち、明らかになる事件とその真相。
    筋書きは最終的ににはちょっと甘酸っぱいんだけど、さまざまな文体を駆使しつつ、戦慄から感動まで読者の心を翻弄する作家の技量よ!
    これ翻訳も素晴らしいからだな。
    感服しました。ユーディト・タシュラー、今後チェック!

  • 2019.11.5読了。
    ミステリーだと思って読むと
    想定外の愛に泣かされる。

  • 冒頭は宿野かほるの「ルビンの壺が割れた」を思い起こした。

    ドイツ推理作家協会賞を受賞した小説なので、最後にもうひとひねりしたオチがあるのかと期待したが、情緒的なエンディングだった。

    リーダビリティが高くサクサク読めるが、途中途中でふたりの物語に想いを寄せるインターバルを必要とする小説なのかもしれない。

    クサヴァーが歯を磨く横のトイレで、マティルダが排便するシーンは、なにかの暗喩なのかと思ったが、そうでもない。この情景だけは想像したくない。オーストリア人カップルにとっては普通のことなのだろうか。

  • かつて長い時間を共に過ごした恋人同士が、十数年振りに再会するが、互いの記憶や屈託に今もなお苦しんでいるあまりに、気の滅入るやり取りを延々と見せられる物語
    作家の男は昔の心のままに、親密な関係を再開させようと馴れ馴れしく迫ってくるけど
    国語教師の女はそれを冷たくいなしたと思ったら、過去の別れの際の恨みを新鮮な傷口を晒すかのごとく、男を責めて追い詰める

    メールでのやり取りから、交わす言葉を戯曲のように書き下ろされたパート、互いに聞かせる物語、それぞれの生い立ちや祖先のルーツにまで場面が広がり、互いの今とこれからの想いに、それぞれのエピソードが集約されてゆく
    読みはじめは、醜悪なものをつい眺めてしまうような居心地の悪さと野次馬根性でふたりの緊迫したやり取りを見つめていたけど、これはふたりが子供を成すこと以外のかたちで、それぞれのルーツが混じりあって、この世に縁を残して去るまでの愛の物語なのだと読めてきました
    その一方で、瀧波ユカリさんの『モトカレマニア』のことも連想しました 互いに重度の元カレマニアと元カノマニアだったり、男がクズで女が激重困ったちゃんだったり、それでも読み終わるとそれぞれの事がすごく愛おしく感じるところとか通じる気がする

  • 過去に恋人だった男と女が十数年後に偶然(?)出会い過去の感情のすれ違いや事件についてメールのやり取りや語り合いを重ね、そして真実を知ってゆく。

  •  2014年度フリードリヒ・グラウザー賞(ドイツ推理作家協会賞)長編賞を受賞した叙述ミステリ。
     ギムナジウムに勤務する国語教師の女性と、その学校へワークショップの講師として派遣される作家の男性。
     かつて恋人同士として同棲していた彼らは、16年ぶりの再会を前に、メールを通して近況を語りつつ、過去の関係を回顧する。
     擦れ違い、傷つき、破綻した関係を、温度差をもって総括する二人。
     互いの認識の違いと、秘めてきた胸の内。
     心境の告白に、自作の創作アイデアを披露するという二重構造が重なり、やがて展開は、或る未解決事件の真相へと導かれる。
     メールの文面と、戯曲形式の会話文、当時の回想、空想の物語という四つの趣向が交錯し、ミスリードによって幻惑される。
     ミステリー小説としての技巧的な構成もさることながら、人が人と関わり合って生きていくこと、愛することの意味が問われる、硬質な文学性も有する傑作である。

  • 『誕生日パーティー』のような衝撃はなかったけれど、続きが知りたくてあっという間に読んでしまった。

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