愛逢い月

  • 集英社 (1994年1月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (256ページ) / ISBN・EAN: 9784087740820

感想・レビュー・書評

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  • これで「めであいつき」で、陰暦七月の異称とのこと。篠田先生の作品はいついかなるときも、サクサク読めるのにドッシリと重たくて読みごたえが凄いのだけど、やるせない大人の恋愛小説短編集でもそれは変わらず…。
    「秋草」芸術家である自尊心と女性としての自我…。
    「38階の黄泉の国」憧れたはずの男への失望が死してもなお自分を苦しめる…。地獄にしたって果てがなさすぎる…。
    「コンセプション」闘病する愛すべき相手を支える人の孤独、疲弊、絶望…。こんなにも現実の厳しさと悲しさを描いてしまっていいのだろうか…。これが、これこそが”篠田節子”だ…。
    「柔らかい手」ミザリーオチかと思ったら純愛だよ!ここまで気が狂うまでに愛せたなら幸せ…なのか…?????
    「ピジョンブロッド」こういうオチが一番やるせないよなあ…。それにしてもやっぱりドバトの色味は気持ち悪い。
    「内助」夢に目がくらんで、見る目がないっていうのは、本当に不幸だ…。

  • 文章が洗練されていて綺麗だった。

  • 短編集。この作家の作品はこれが初めてなんだけど、まず読みやすかった。題材も面白くて、表現もはっとされる。この本は一言で言うなら、ホラーに似た恋愛小説の詰め合わせ。『内助』は女性の主人公が他の女性を蹴落として結婚できた優秀なはずの夫が、段々駄馬だったことに気づき、尽くしてきた年月が意味を持たなくなる。やがてその自己診断も誤っていることに気づく、ユニークな作品。『柔らかい手』は冒険家気取りの男が再起不能な怪我を負い、それまで省みなかった妻に看病されながら監禁される話。一見恐怖などないはずの話に、ぞわぞわと鳥肌が立つ。不思議な恋愛小説。

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著者プロフィール

篠田節子 (しのだ・せつこ)
1955年東京都生まれ。90年『絹の変容』で小説すばる新人賞を受賞しデビュー。97年『ゴサインタン‐神の座‐』で山本周五郎賞、『女たちのジハード』で直木賞、2009年『仮想儀礼』で柴田錬三郎賞、11年『スターバト・マーテル』で芸術選奨文部科学大臣賞、15年『インドクリスタル』で中央公論文芸賞、19年『鏡の背面』で吉川英治文学賞を受賞。ほかの著書に『夏の災厄』『弥勒』『田舎のポルシェ』『失われた岬』、エッセイ『介護のうしろから「がん」が来た!』など多数。20年紫綬褒章受章。

「2022年 『セカンドチャンス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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