冒険者カストロ

  • 集英社 (2002年9月5日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (280ページ) / ISBN・EAN: 9784087745917

作品紹介・あらすじ

チェ・ゲバラと双璧をなすキューバ人革命家・フィデル・カストロ。幼少時代からチェ・ゲバラの死、最近の動向までを追いながら、20世紀を駆け抜けた革命家の実像に迫る渾身のノンフィクション。

みんなの感想まとめ

革命家フィデル・カストロの生涯を描いた本作は、彼の幼少期からキューバ危機までの道のりを辿り、政治的背景や人間性を深く掘り下げています。特に、カストロとチェ・ゲバラの出会いの場面は、彼らの関係性を新たな...

感想・レビュー・書評

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  • キューバ革命のリーダーであるカストロの前半生をわかりやすく。カストロの知性と革命家の狂気と「チェ」の真相


     カストロは自分の人生を語っていない。客観的資料をまとめてくれた本である。

     カストロは弁護士だった。それほど記憶力が高くて、弁論に優れていた。社会主義の独裁者のイメージがあったけれど、本当に頭の良い人だったんだなと思う。

     途中、チェ=ゲバラのことも詳しく書いていてそれも良し。そして、「チェ」の真相がわかるのもいい。なんで、チェなのか。チェは本名じゃないのである。

     カストロがこれだけ長い間政治的リーダーを務められたのも、それ相応の知的能力があったからである。それに対して、ロマンチストのチェ=ゲバラは革命後には没落していく対比がとても良い。
     カストロは革命を率いるほどに情熱的カリスマでありながら、革命後には官僚主義な社会主義システムを維持し、冷戦の中で立ち回る国際政治力も持ち合わせたほどの聡明さも持っていた。それほどすごい人なのだ。

     チェ=ゲバラはTシャツにもなるほど人気だが、本当にすごいのはフィデル=カストロなんだなーというのが冷静にわかる良い本だった。

  • 2016年11月に亡くなったキューバの政治家フィデル・カストロについて、その生い立ちからキューバ危機(1962年)までの前半生をまとめた評伝。
    バティスタ政権相手に苦闘していた頃のカストロが、亡命先のメキシコでチェ・ゲバラと初めて出会う場面が良い。英雄ではなく脇役として描かれるゲバラのキャラクター性のお陰か、凄惨な闘争がひたすら続く作中でもここだけは少し爽やか。後に二人が袂別する事を踏まえて読むと尚良し。

    (日高門別 あ)

  • 改めてキューバ危機の時期に起こったことを再認識。
    革命指導者も長く政権の座にあると独裁者になってしまう、そういう意味では人気薄になってしまったカストロ。その人生を様々な資料から再構築したもの。

  • 図書館で見かけてこの作家の本は何冊か読んでいて面白かったのでへ~この人ノンフィクションも書くんだ、と借りてみました。

    確かにチェ・ゲバラの方が人気はありますよね。私もゲバラの関係の本は何冊か読みましたがカストロの本は初めて読んだかも(笑)端的な文章で書かれているので非常にわかりやすかったです。が、カストロが権力についた後のことは流石にかけなかったんですね…。まだ権力の座にしがみついているのだし。

    今、民主党が色々揺れている時なので重ねて見てしまいました。最初は改革をうたっていても結局権力の座についてしまうとその座を守りたいと保守的になるのかなあ。

  • この本読む前はチェゲバラが革命の英雄だったことも知らなくてTシャツの柄くらいに思ってたくらいにキューバについて無知だった。<br>
    で、この本を読んでゲバラは人気あるけどこの人の方が全然すごいじゃんと思った。
    彼こそが革命の原動力であり、今のキューバそのもの。
    キューバは社会主義の独裁国家。なのに実際に入国すると国民は笑顔(らしい)。
    その背景にはこの人独自の良心の思想や政策が息づいている。
    若くして死んでいった革命の英雄ゲバラ。その後も生き、地味な政策を練り続けていくカストロ。
    気合いや思いだけでは事態はずっと好転しない。時には英雄と呼ぶにはふさわしくない黒い影にだってならなくてはいけない。それを当然のこととして引き受けた頭のいいこの人を知り、望む事態を実現するということがどういうことなのかを思い知らされた。<br>
    また、著者の文章力に引込まれてまるでフィクションかと思うくらいに話の展開がおもしろいよ。
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著者プロフィール

1950年北海道生まれ。79年「鉄騎兵、跳んだ」でオール讀物新人賞を受賞しデビュー。90年『エトロフ発緊急電』で山本周五郎賞、日本推理作家協会賞を、2002年『武揚伝』で新田次郎文学賞、10年『廃墟に乞う』で直木賞、16年に日本ミステリー文学大賞を受賞。他に『抵抗都市』『帝国の弔砲』など著書多数。

「2022年 『闇の聖域』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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