パズラー 謎と論理のエンタテインメント

  • 集英社 (2004年6月25日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (304ページ) / ISBN・EAN: 9784087747041

作品紹介・あらすじ

あなたの脳に挑戦する本格ミステリ短編集。
過去の思い出から明らかになる真実。教会で起きた猟奇殺人の真相。アリバイがあるのに、同級生を殺したと主張する女生徒の真意とは。絡んだ謎に挑戦する論理のアクロバット。本格ミステリ短編集。

感想・レビュー・書評

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  • 再読。トリッキーな短編集だか、情念のこもった展開とあり、面白い。

  • (収録作品)蓮華の花/卵が割れた後で/時計じかけの小鳥/贋作「退職刑事」/チープ・トリック/アリバイ・ジ・アンビバレンス

  • ミステリー短編集

  •  謎と論理のエンタテイメントらしいが。
     そんなに論理性があったかなぁ。んー、何が気に食わないのか。法月と比べるからいかんのかな。探偵が調査をしているわけじゃないからいかんのかな。
     六つの短篇が入っている作品集。話が繋がっているわけではなく場所も設定もばらばらなんだけれど、初っ端の「蓮華の花」が日常ミステリっぽかったから、その時点で期待していたものと違うと思ったのかもなぁ。
     きちんと警察が出てきて操作をしていたのが「卵が割れた後で」と「贋作「退職刑事」」(これはどうやら都築道夫作のパロらしい。)
     「時計仕掛けの小鳥」と「アリバイ・ジ・アンビバレンス」は安楽椅子もの。(後者は微妙だけど。)
     「チープ・トリック」は中々意外性があって面白かったかな。生々しい描写が多くてじっくり読むのはちょっとあれだけど。
     「謎と論理の~」という煽り文句で綾辻の『どんどん橋~』や有栖川の国名シリーズ、法月のシリーズを思い浮かべた辺りが高柳の敗因だろう。先入観を一切排除すれば西澤らしくて面白い本だった、と。

    05.06.06

  • 最後の話が好きだった

  • 舞台がアメリカの話は翻訳ものは読みづらいけど、日本人作者のものなら読みやすい…。どれもなかなかに面白かったと思う。

  • 20年ぶりの同窓会で、同級生の女性を既に亡くなっていたと思い込んでいた勘違いの裏…。フロリダの草むらで発見された日本人留学生の死体、肘には腐った卵が付着していた…。6つの謎とアクロバティックな論理を含んだ短編集。タイトルから、もっとパズルパズルした内容を想像したが、思いのほかストーリー的にも堪能できる6つの短編からなる作品集。(パズルパズルってなんだよ!←自分ツッコミ)ほほぅ〜と納得したり、そんな手があったか!と驚いたりで飽きない作品群だが、猟奇的、性的描写がどうにも馴染めないものがあって、作品全体の印象はどちらかというとやや苦手なタイプ。そこを割り切ってドライにその論理展開を楽しめたらよかったかもしれない。以下覚え書きのためにあらすじ&メモを(ネタバレは…たぶんない)。『蓮華の花』作家としてどうにか成功した主人公は20年ぶりに同窓会に出席した。そこでとっくに亡くなったと思っていた女子クラスメイトに会う。どうしてそんな勘違いが起こったのか。思い出の中の蓮華の花の少女は…。記憶の曖昧さ、最後に集約される謎の解明、真相が主人公の「今」に繋がっていて、一番作品としては印象がよかった。『卵が割れた後で』フロリダで日本人留学生が遺体で発見された。肘には割れた卵が付着し、現場には酒瓶などの買い物商品が転がっていた。通り魔的犯行か?それとも…。海外留学経験を誇る日本人の滑稽さ、刑事たちのキャラがなかなか面白い。『時計じかけの小鳥』女子高校生が何げなく暮らす日常。だが、ふとしたきっかけで過去の出来事に疑問を覚え、推理を巡らせると…。自分が嵌められた計略に気付く論理的思考と嵌めた者たちの悪意が読みどころ。『贋作「退職刑事」』元ネタは未読だが、安楽椅子探偵ものとして楽しめる作品。都筑氏もそうだが日本ミステリで未読のものがとっても多いことを改めて痛感。『チープ・トリック』悪評高い乱暴者の高校生が殺害された。悪事の最中に見舞われたアクシデントか?それとも人為的に可能な犯行だったのか。アメリカを舞台にした物理的トリックの作品。どうにも苦手な表現が続いて最後まであまり楽しめなかった。『アリバイ・ジ・アンビバレント』クラスメイトの男子が殺害された事件。容疑を自白する女子生徒にはアリバイがあった。なぜならほかならぬ主人公が犯行時間帯に女子生徒の行動を目撃していたから。鉄壁のアリバイがあるはずの彼女がなぜ犯行を自供しているのか。捨て身の二重策を弄した彼女、その真相を二人の高校生が論証していく過程はなかなか面白い。

  • 登場するキャラクターに魅力がなく思い入れができないので、謎を解かれてもふーん、という感じ。巻末の解説「パズル小説はパズルが主で小説が従であっても本当にいいのか」。あ、そのとおりだと思います。

  • タイトルそのまんま。まさに「謎と論理のエンタテインメント」そのもの。
    「時計じかけの小鳥」と「アリバイ・ジ・アンビバレンス」は再読なのだけれど、やはり巧いなあ、と感じさせられる逸品。論理メインの「パズル小説」には違いないのだけれど、全然味気なくなんてないし。何とも言えない皮肉な一面が個人的にはかなり高評価。
    そしてやはりすごいと思ったのが「贋作『退職刑事』」。……これ、本物の「退職刑事」短編集に入れられててもまったく違和感がないと思う。キャラクターだけじゃなく、文体やなんやの雰囲気もそっくり。都筑作品への深い思い入れが感じられて、なんともお見事!

  •  私にとっては前作の「夢は枯れ野をかけめぐる」同様、日常の謎をサスペンスを交えて描いたような味わいがある短編集。SFミステリを読み慣れていたので、普通のミステリも上手だなあと生意気にも感服しました。 アメリカが舞台になっている話も多いですが、経歴を見れば納得でした。銃社会などなじみのない猟奇的描写がちょっと読んでてしんどくなりますが。

  • 短編集です

    なんで合う話、合わない話は出てくるかな

    個人的には最初の話とかは良く分からず、挫折
    しそうになったが後の話は面白かったかな

  • 短編ミステリーって趣きなんやけど、短編の割に2転3転して、なかなか意表つかれました。サクッと読めるし、よかったです。

  • 抜け落ちたピースを探すような、または断片的なピースから完成図を思い描くような、あるいは出揃ったピースを組み立てていくような。そんな楽しみが味わえるパズラーによるパズラーのための短編集。西澤作品ではよく耳にする言葉なのですが、もともと「パズル作家」というのは皮肉な表現だったのですね。パズルのような組み合わせるだけの内容で物語が描けていないというような。それを完全に覆した西澤パズル。至福ですね。

  • まさに推理を読むための本です。短編がたくさん詰まっていて、どれも様相は異なるお得な一冊です。

  • パズル小説でありながら無味乾燥としておらず、楽しい。作者が目標とした論理のアクロバットは達成されていて立派にエンタテイメントとなっている。

  • サブタイトルがあたしに呼びかけました。「買えよ」と。負けた。しかもサイン入り。完敗。
    別にそういうの興味ないもーんという素振りをしながらも、しっかりウキウキとレジに持ってく自分が侘しいやら愛しいやら。
    サインがあるということは、この本に西澤タンが触れたんですのね(*´Д`)ハァハァ

    そんなことはさておき。

    タイトルどうり、西澤氏の本を読むならコレを感ぜよと言うべきもの「パズル」。
    何かひっかけてくるのは百も承知ですので、解いてやりてぇぇぇ!とつかみかかり、胸倉をつかみ、しかしあっけなく足払いでこけさせられてしまうかのようなこの感覚。
    いつも素晴らしいです。
    短編集となっていますが、あたしのお気に入りは「蓮華の花」と「チープトリック」。

    特に「蓮華の花」はやられました。

    パズルの解き方以前に、組み方組み場所からして、もうあたしの思考回路の追いつくところではございませんでした。
    そこにパズルがあったのね。
    「あなたには本当のお父さんがいるのよ」って言われたくらいの衝撃でした。
    畳み掛けて「今までお父さんだと思ってたのはお母さんだったのよ」って言われたくらいの衝撃でした。

    あと蓮華の花に関するエピソードの切なさといい、全体のやりきれないかんじの切なさといい、とても好みです。

    もうひとつ、「チープトリック」は、アメリカンなサイコ具合がとても好みです。

  • 「パズラー」という言葉から想像できるようなロジカルな解決というよりは、いつものように推理の過程を書き込み、その面白さで興味を引っ張っていくという印象。主人公たちそれぞれの論証過程は実に魅力的。かといってそれだけでなく意外な真相というものもおろそかにはしていない。
    あとは全編がそうだが読後感のこの冷たさがなんともいえない。人間の中の悪意を鮮やかに描写している。

  • ほんとは今日が返却日〜。通勤電車の中でがしがし読んだ。
    ノンシリーズ短編集で初出時にだいたい読んでるんだけど、忘れてるのもあって楽しめました。
    でも朝っぱらからちょっと重い設定にあたっちゃったのは痛かったな。順番に読まなきゃ気がすまないってのも困ったもんだ。

    解説 / 貫井 徳郎
    装丁 / FISCO
    初出 / 『新世紀「謎」倶楽部』『名探偵はここにいる』『贋作館事件』『密室殺人大百科(下)』『殺意の時間割』『ミステリマガジン』1997年1月号。

  • 既刊の文庫所収の本格パズラー作品をまとめて単行本化。いままでの作品とは異なる感じで性に関する過激な描写もあり、これも西澤作品?とおもってしまう感もあるかも。パズラーとしての作品集なので、そーゆーのが苦手&嫌いな人にとっては・・・な作品だろうな。

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著者プロフィール

1960年高知県生まれ。米エカード大学創作法専修卒業。
『聯殺』が第1回鮎川哲也賞の最終候補となり、1995年に『解体諸因』でデビュー。同年、『七回死んだ男』を上梓。
本格ミステリとSFの融合をはじめ、多彩な作風で次々に話題作を発表する。
近著に『夢の迷い路』、『沈黙の目撃者』、『逢魔が刻 腕貫探偵リブート』などがある。

「2023年 『夢魔の牢獄』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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