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Amazon.co.jp ・本 (128ページ) / ISBN・EAN: 9784087747775
作品紹介・あらすじ
鮮烈なほど美しい死の迎え方。衝撃の小説集。
古都の四季の移ろいの中、人生の儚さ、愛憎、憧れにも似た死の迎え方を鮮烈なまでに美しく描く。鎌倉の自然と暮らしを綴る名エッセイスト、感動の小説第2作。あの愛しい花々に囲まれ、私は白い骨になる。
みんなの感想まとめ
死を静かに受け入れた老婦人の美しい想像が、花々に囲まれた白骨へとつながる様子を描いた短編小説集は、人生の儚さや愛憎、憧れを鮮烈に表現しています。作品には、奇妙で美しい他の短編も収められており、どれも不...
感想・レビュー・書評
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長く入院している1人の老婦人。彼女はとても美しい想像をする。
死んでしまった自分の肉体を、様々な花の種を敷き詰めるようにして植えた山の上に横たえる。いつか種は花を咲かせ、彼女の白骨は美しい花々に囲まれる。そんな想像を。
そして彼女は、花図鑑を完成させる。頸椎には水色の首飾りのようにホタルカズラを、肋骨のあたりにはナンテンハギを、右膝には神経痛の薬になるトリカブトの根を。という風にして。
死というものを静かに受け入れている。だからこそ、美しい想像をする。
彼女は病室にいても自分らしさを貫いていて、同室の患者と仲良くしすぎないようにしたり、時には声を出して話すことをやめてみたりする。
他にも3つの短編が収録されているのだけど、すべてどこか奇妙で美しい。不穏さが残るようなラストは、少し悲しくもある。
全体的に、植物の印象が強く残る作品集だった。匂いたつような花、咲き乱れる花、そっとそこにある木々。
そこにエロティックさもあるのかもしれない。何かの暗喩にも、なっているのかも。
正気と狂気の狭間にいる人たちは、不思議ととても美しい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
こういうのが読みたかった
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短編集。どの物語にもモチーフとしての花が活かされている。特別おもしろいというわけではないんだけれど、シーンに出てくる花の印象が残る。
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自分が死んだら骨の間から草花を生やし覆わせるための設計図を描いている妙齢の女-表題-を始めとする、随所に花が出てくる4編。
淡々としていながらじっとりと纏わりつかれるような重苦しい気分になる。「白骨花図鑑」は正に息を潜めて読みたくなるし、「怖ろしいあの夏の私」は悪い結末しか見えてこない。
全体を通してよく分からないが、ぼんやりとした不安感が残る。 -
文章にあまり意志を感じないというか、匂いがないというか…そのくせ、なんとなく嫌な気分になる話です。すぐによめる文量ですが、あまりオススメはしないです。
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不気味で妖艶で冷酷で悲しい 女って何なんだ
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甘糟間違いで読んじゃったけど、りり子さんのお母様だった!
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タイトルが面白くて選んだけど、何気ない日常に潜む悪意の恐ろしさにぞっとさせられた。
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本の写真の美しさとタイトルに惹かれて読んでみた。
表題作は自分の死を植物で飾ろうと空想する主人公の甘い幻想的な思いに現実感が無く、ふわりとした感覚で読めたが他の作品は人間の薄ら昏い感情が底辺にあるようで読んでいてあまり良い気持ちがしなかった。
『怖ろしいあの夏の私』はヒステリックな飼い主を嫌う感情から飼い犬を奪い、結果的に殺して埋めてしまう流れが薄ら寒くてダメでした。 -
なかなか読まない世代の作者だなぁと。
作品の紹介
あの愛しい花々に囲まれて、私は白い骨になる。古都の四季の移ろいの中、人生の儚さ、愛と憎しみ、憧れにも似た死の迎え方を鮮烈なまでに美しく描く、衝撃の小説集。鎌倉の自然と暮らしを綴る名エッセイスト、待望の第二作。 -
何気ない日常に潜む甘暗い感情をなめらかにつづった短編集。自分の白骨にどんな花を咲かせようかと計画を立てる女、覗いてしまった父の情事の相手に執着した男など、登場人物の冷えて病んだ心が描くいびつな物語は死の匂いを漂わせていて、薄ら寒さを覚えた。
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愛情や信頼を法律の権利とか義務とかいう言葉でしか守れないなんて情けないじゃないですか。他の女の人としたって、そのことはたいしたことだとは思ってなかったんです。でも、自分たちの大切なものが、法律の下に置かれるなんて、それこそ許せないじゃないですか
「許せない、とはなんて傲慢なことをいうの」と苦々しくいった。「神のように人を裁くつもりなの、その思い上がりが災いのもとなんだよ」
いく度も引越しをし、物を持つことの嫌いな安井が古いリンゴ箱の底にこのスケッチブックを残しておいたのはなぜだろう。
「蓮の花って面白いんですよ。蕾が開く時に発熱するんです。本当に温度計を入れて測った人がいるんですけど、四十度近く熱があったそうですよ」
この樹が地中に「根を張って立っているように、人間は過ぎていく時間の中に記憶の根を張って生きている。知りたい、と思うのは、正しく呼吸をしたいと願うようなものだ。 -
何となくタイトルに惹かれて読んでみました。老齢の女性が自分の白骨化した遺体に様々な草花が絡む光景を夢想する…。どこか醜悪にもなりそうな光景が、幻想的に理性的に描かれています。少女のように花を選びながら、白みがかった葉は老いを意味するようで嫌だという感性は、とても女性的な現実と空想の折り合いに思いました。(2008.10.12読了)
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妙齢の女性の、落ち着いた好奇心とか、人間関係とか、そういった物が計算された上で素直に書かれてて良いのではないかと。
著者プロフィール
甘糟幸子の作品
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