銀河のワールドカップ

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  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087748079

作品紹介・あらすじ

日本一、いやいや。世界一、まだまだ。ぼくらは宇宙一になるんだ!新時代の「サッカー小僧」小説。

感想・レビュー・書評

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  • 人並外れたサッカーセンスの子供たちが、既成のやり方で強くなったチームに勝っていく、奇想天外な話。軽い読み物としては面白かった。

  • まあまあ面白かった。息子に読んでもらいたい

  • 2014年のサッカーワールドカップ。
    現地ブラジルはますます盛り上がり、
    TV観戦していても、
    一点を争う緊迫試合に引き込まれてしまいます。

    サッカーのどこがそこまで人を魅了するのでしょう。
    私の場合、まず、
    一生懸命にボールを追う雄姿に魅かれました。
    そして、スピードと人を弾き飛ばすような迫力。
    これは男子サッカーだからこそ言えるかもしれませんが。

    日本は残念ながら予選リーグ敗退でしたが、
    4年後、さらにその4年後の日本チームはいいかも。
    そんな明るい希望を持たせてくれる、サッカー少年たちの小説でした。

    元Jリーガーで、優秀な少年サッカーチームのコーチでもあった花島。
    ある事件をおこし、サッカー界から去ってサラリーマンとなっていましたが、
    ある時、公園でミニサッカーをしている子供たちに出会います。
    小学生5,6年生の少年少女たちですが、
    ずば抜けてサッカーのうまい三つ子をはじめ、足の速い少女など、
    FCクラスのコーチが眼を付けそうに上手い子供たちでした。
    花島のちらりと見せたサッカープレーに、
    子供たちは自分たちの所属する少年サッカーチームのコーチになってくれと頼みます。
    この子たちを育てて見たいと思った花島は、活動を始めます。
    都大会ではまけたものの、8人制サッカーの未来カップで優勝。
    バルセロナで開かれるガラクシア杯での優勝を目指すまでになりました。
    日本一、世界一、いや宇宙一をめざすサッカーイレブン。
    夢見る子供たちと同様、花島コーチも充分なサッカーバカ・・・。

    この作品は、スポーツアニメ『銀河へキックオフ!!』の原作だそうです。
    どこにでもあるようなサッカー少年とコーチの物語ですが、
    サッカーの戦術や試合中の選手の気持ちなどが
    詳細に書かれていました。
    タイムリーなこの時期に読むと、
    ますますサッカーの試合を面白く感じると思いました。

    選手も観客もアツくなるのはわかります。
    でも、怪我やアクシデントには気をつけたいものですね。
    (ああ・・・ブラジルのネイマール・・・悲惨。(T_T))

  • 臨場感があって面白かったです。
    元プロサッカー選手がコーチになり、個性豊かな小学生チームを率いて大会に出る話です。
    その小学生達は勿論才能ある子だったりするのですが、扱いに困るような、一筋縄ではいかないような子で、読んでいて楽しかったです。

  • 日本、ワールドカップ出場おめでとう!ってことで、サッカー小説を読んでみました。ミーハーと言われても構わない。

    サッカーと言っても少年サッカーです。
    「小説として面白い」という噂は前々から聞いていたのですが、それでも少年サッカーかぁ、どうせサッカーを通じて成長する?的な奴でしょって敬遠してました。
    が、確かに成長ものではあるものの、もっと色々と示唆に富んだ内容でした。

    話としては、無職になった元プロサッカー選手の主人公が、たまたま知り合った少年たちのサッカーに魅せされて、コーチになるところから始まります。
    かなり癖があるというか、ふてぶてしい彼らなんですが、「サッカーは楽しいもの」というテーマをもとに、少々の他人への迷惑はかまわないという、はた迷惑なんだけど、痛快さがありました。

    で、少年サッカーでしょ?っていう舐めた読者も良い意味で裏切ってくれます。
    というより、この話は少年サッカーじゃないとダメでしたね。
    少年でも、少女でも、大人でも誰でも平等に本気になれるっていう楽しさがありました。

    ただ、僕がサッカーに詳しくなくて、もっと戦術のこととか分かったら、さらに楽しかったんじゃないかなぁと思いました。

  • アニメ「銀河へキックオフ!!」が好きでこの原作を読んだ。
    最後のガラクシアとの試合は、ページを繰る手を止められず、一気に読んだ。アニメにはアニメの良さがあるが、原作は本当にワクワクヒヤヒヤしながら読めたので、私は原作のガラクシア戦の方が好きだ。

  • 2013/03/26
    復路

  •  読み終わってからも胸の高鳴りがまだ続いてる。もちろんアニメ版の影響もあるのだが、それにしてもハマった。 
     この話は主人公・花島勝と三つ子の悪魔と呼ばれる降矢虎太、竜侍、凰壮を軸にサッカーを通じ成長していく子供達と挫折から立ち直る主人公という大枠があるのだが、個人的には「らしさ」に反発し、挑む話という一面を強く感じた。
     印象的なのが竜侍がオウンゴールを狙って出来る、というエピソード。いままでそのことを叱られ、非難されてきた竜侍に花島はそのままでいい、問題ないと彼のやり方を認める。 
     そう「子供らしく」ない彼等は大人にとって扱いにくい子供。なまじ能力があるために今まで周囲の大人との摩擦が続いていたことは想像に難くない。だからこそ子供らしさや型にはめる指導をしない花島の存在がとても貴重で彼の下で成長できたのだ。
     …長々と堅苦しくなってしまったけれど、とにかく子供達が輝きを放っていて正に伸び盛りの一瞬を見事に切り取った一作。
     

  • 2013/3読了。
    長男と週末恒例の図書館に行った時に、ふと手にとった一冊。著者の川端裕人さんも知りませんでした。
    少年サッカーが舞台で、最後にはあの銀河系軍団との対戦にまで辿り着いてしまいます。
    スポーツ系の小説はプレイ描写の巧拙が作品の質に大きな影響を及ぼしますが、川端さんはきっとサッカー好きなんだと思います、ピッチやプレイの様子がイメージしやすく臨場感溢れる楽しい作品でした。
    最後も爽やかで気持ち良い読後感の一冊でした。

  • NHKアニメ銀河へキックオフの原作の一つ。
    ちなみにあたしは虎太派。
    ハードカバーで結構厚いので、読み応えあり!
    小学六年生の地域サッカーチームの話なんだけど、特にハードな練習風景もなく、最終的にルール付きだけどプロの世界チームに勝つっていうのが凄い。

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著者プロフィール

1964年兵庫県明石市生まれ、千葉県千葉市育ち。文筆家。東京大学教養学部卒業。日本テレビ勤務中、1995年『クジラを捕って、考えた』でノンフィクション作家としてデビュー。退社後、1998年『夏のロケット』で小説家デビュー。小説に『せちやん 星を聴く人』『銀河のワールドカップ』『算数宇宙の冒険』『ギャングエイジ』『雲の王』『12月の夏休み』など。ノンフィクションに『PTA再活用論』『動物園にできること』『ペンギン、日本人と出会う』『イルカと泳ぎ、イルカを食べる』など、著書多数。現在、ナショナル ジオグラフィック日本版および日経ビジネスオンラインのウェブサイトで「・研究室・に行ってみた。」を連載中。

「2020年 『「色のふしぎ」と不思議な社会』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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