ハナシにならん! 笑酔亭梅寿謎解噺 (2)

  • 集英社 (2006年8月25日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (328ページ) / ISBN・EAN: 9784087748239

感想・レビュー・書評

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  • 前作は事件と謎解きがやや重く感じましたが、今回はぐんぐん読めました。
    謎解きとしては薄いかもしれませんがバランスがよくなった感じがします。 竜二の迷いっぷりにハラハラし、たまに見せる梅寿のカッコよさと竜二の成長を楽しませてもらいました。
    「親子茶屋」はロバの耳やあぶ虎まで出てきて、これでもかっていうくらいいい話になってて楽しかったです。

  • 推理色が薄くなった気がする。
    ただそれは本書の魅力とはあまり関係ないようで、1より面白いと感じた。
    続編も読も。

  • 楽しく読み終えました。
    次も読みます。

  • 2017.12.10 読了

    入門して1年に満たない 笑酔亭梅駆。

    なんやかや あるけど、日々 少しづつ
    成長していってます。


  •  前作に比べ、さらに「謎解」は後退し、新人噺家ビルドゥングスロマンになっとりますが、そっちのほうがハナシに集中できるなぁ。まず、正常進化といえるのでは。

     全7作の連作短編。ひとつひとつ、導入に工夫があっておもしろい……というか入ってイキナリ落語っぽくてイカス。小説も落語も、さいしょにトントーン♪とたたみかけてペースに載せてしまえば、あとは煮るなり焼くなりすきにせぇとというか、まぁ「こっちのもん」っつーものよ。そこホントに気持ちよくリズムに乗せてくれるので、キャラクターは濃い口でも、ツルツルっと入って胃にもたれない。

     最初から最後まで楽しんだが、シリーズ2作目ということで、もすこし主人公に飛躍がほしかったと思わんでもなし。そのぶん、意外と著者はこのハナシ、腰を据えてやるつもりでいると見た。
     著者一流の変拍子ではあるが、フレンドリーなテーマは聞き応えがある。ひねくれ者の著者がスタンダードナンバーをどう料理するか、引き続き興味はつきない。

  • (収録作品)蛇含草/天神山/ちりとてちん/道具屋/猿後家/抜け雀/親子茶屋

  • 上方落語ミステリ第二弾。

    前作では主人公の竜二がいち早く真相に気付き師匠である梅寿の言葉として真相を語る、という形態をとっていたけども今作はその辺は大分崩れてきている。
    そして無茶苦茶な行動をとりつつもその実弟子のことを心配している梅寿がほろりとさせる感じでよかったんですが、そのあたりは健在。「落語で導く」という感じでもなくなったような気もするけど。

    相変わらず一編は短めなので、軽い読み物として空いた時間にさらっと読めるのがいいですね。

  • ちゃんとした監修に支えられた
    「荒唐無稽」は
    それなりに 面白いもの

    二作目に入り
    ますます
    面白し

  • 相変わらず師匠がむちゃくちゃでんがな。
    そのハチャメチャさ加減に磨きがかかったとは言わないけど、違う場所でまたも大暴れでございます。

    にしても、これからどうなるんだろう、彼は。
    思慮深さと浅慮がここまで同居していると、先が読めません。
    ほとんどわらしべ長者のような展開です。

  •  落語界を舞台にしたミステリ……なのかな。サクセスストーリーでもいいかもしれない。

     芸の内容に焦点をあてるのではなく、芸を物語の小道具としてうまく使っていて面白い。
    (芸の内容にこだわり過ぎて、その芸が肌に合わなくて困るというのもよくある話)
     一歩引いて客観的な著者のスタンスが好み。

  • このシリーズの二作目だが、前作「笑酔亭梅寿謎解噺」に比較するとギャグはやや大人し目。それは、読み手の慣れかもしれないのだが、著者の狙いが「一発受け」のドタバタ・ミステリから、はっきりと主人公・竜二の成長物語へと変わってきたためではないだろうか?今回、竜二の成長に合わせて、取り上げられるお題は、「蛇含草」、「天神山」、「ちりとてちん」、「道具屋」、「猿後家」、「抜け雀」、「親子茶屋」の7作。タイトルと中味がずれてきているけれど、まあ面白いからよいのでは。

  • 落語とミステリィというせっかくの面白そうな設定も、主人公の落語の腕前が天性のもので悩みはするけど努力の描写は殆どないというのが残念。落語の部分が才能で片付けられてしまうので、ミステリィは失せ物程度の軽い謎だし面白かった!とは言い難いどっちつかず感が残った。

    あと、文庫版のライトノベル風の表紙はやめた方がいいと思う。

  • あいかわらずの面白さ! 読みながらついつい笑ってしまうので、立ち読みはできません。前回同様落語のあらすじをまるで知らなくても、きちんと楽しめることは請け合い。お薦めの一冊です。
    謎解きの方はやはり些細っぽい「日常の謎」的ですが、もうこれは「落語小説」でいいでしょう。この謎部分と落語との絡め方も上手いし、竜二や梅寿のキャラもいいんだよなあ。
    好きなのは「道具屋」。これはもう読んでとしかいえない。ラストの余韻も感動的。

  • 09.10.10 読了。

  • 面白い♪
    落語初心者&好きの私にはうれしい続編VV

    相変わらずのぶっ飛んだ師匠さんにお弟子さんとその周辺の人たち…笑いが抑えられません!
    破天荒なだけではなく師匠の深い愛情に支えられ育っていくんでしょうね。多分。

  • 抜群に面白かった前作に比べると、ちょっとパワーダウン。謎解きは相変わらずおまけで、それはかまわないけど、話の筋が読めてしまうところがあってそれが残念。でもまた続きが読みたい。

  •  この梅寿というオジイ、めっちゃムカつくのである。何かというと人を殴り物を投げ、内弟子の梅駆ら周囲を困らせてばかり。所属事務所を追放されて今度ばかりは更生するかと思いきや、その態度は全く変わりなし。 梅駆はO-1(若手落語家グランプリ)に出場したりラジオ番組を持つなどの刺激を受け、梅寿から独立することを決意。なりゆきで独演会を開くことになる。 だがスポンサーの会社が倒産し借金を背負い、さらに同日隣のホールで梅寿が一門会を開くことを知った。土壇場でどうする、どうなる梅駆!

  • おもろかった〜!!!!!
    梅寿がなんとなし松鶴師匠のような印象やなと。
    思てたらやっぱり鶴瓶師匠の影が!
    助言してはったらしいわ。
    ちょっと嬉しいネ。ビンゴ!

  • 出版社/著者からの内容紹介
    上方落語をなめたらあかん! 舌好調第2弾!!
    落語家笑酔亭梅寿に弟子入りした金髪トサカ頭の不良少年竜二。どつかれ、けなされ、江戸落語や漫才にこけにされ、時には事件に巻き込まれながら、成長していく。青春落語ミステリ、待望の第2弾。

    内容(「BOOK」データベースより)
    爆走!青春落語ミステリー「笑酔亭梅寿謎解噺シリーズ」、再び!東西落語対決あり、破門騒動あり、師弟対決ありの、スピード全開第二弾。

  • 成長ストーリーって 読んでて ちょっと息苦しい

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著者プロフィール

1962年大阪府生まれ。神戸大学卒業。93年「凶の剣士」で第2回ファンタジーロマン大賞佳作入選、短篇「落花する緑」で「鮎川哲也の本格推理」に入選しデビュー。2002年「銀河帝国の弘法も筆の誤り」で第62回日本推理作家協会賞短篇部門を受賞。ミステリー、ホラー、伝奇と様々なジャンルで活躍し、時代小説では「鍋奉行犯科帳」「浮世奉行と三悪人」などのシリーズなどがある。

「2023年 『貧乏神あんど福の神 秀吉が来た!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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