「処女同盟」第三号

著者 :
  • 集英社
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感想 : 26
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  • Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087748475

感想・レビュー・書評

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  • 発達した自意識とか、劣等感とか、残酷さ。
    10代特有の不安定さが詰まってて、身に覚えがあって痛いw
    実在するブランドなども、少女という独特の存在を際立たせていて、イメージしやすい。
    なんでもない平凡な一瞬を無造作に切り取ったに過ぎない。リアルすぎる。
    20代後半とかで読むとより共感してしまう気がする。
    クラスT懐かしいなぁ。女っていつまで経ってもら面倒臭い生き物だなあ。

  • 腐女子サークルの話から始まる短編集。
    今が退屈すぎて早く大人になりたい田舎の女子高生、タイムカプセルに入れた自分宛の手紙を回収するため同窓会に参加したアラサー女二人組などなど
    全て女性が主役、思春期の“あのころ”を走り抜けるキュートでリアルなガーリー小説です。
    東野圭吾氏のエッセイ「あの頃ぼくらはアホでした」というタイトルをふと思い出す。
    思春期の男子はそういう傾向があると思うが、女子はこうだという見本のような内容でした。
    自意識の塊、訳もなく苛立ち、妬みを隠し斜に構え。かつての自分を見つけてしまった。 懐かしくて愛おしく、恥ずかしくて泣きそうな気分…

  • 田舎の高校生時代を過ごした身としては、グサグサと刺さる内容だった。まさに「痛い」短編集。

    一番わかってしまったのが表題作。二次元のキャラクターに恋するいわゆる夢女子を卒業し、三次元の男の子が恋愛対象になっていく友達。ここまで強烈に感じたことはないけれど、同じような切なさを覚えたことはある。

    最後の作品「夏かける自転車」は花火の描写も助けて、一番青春っぽい話だった。わたしも進学校に通っていなければ、卒業後の不安から同じように悶々と夏休みを過ごしていたかもしれない。女子高生たちのゆらゆらと危うげな友情に輝きを感じる。

  • 为主, 二十岁左右少女的青春。 801叫’YAOI’。

  • 予約済

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著者プロフィール

1977年生まれ。2004年「ねむりひめ」で<女による女のためのR-18文学賞>第三回大賞および読者賞を受賞、同作収録の『しゃぼん』でデビュー。著書に『グッモーエビアン!』『戦場のガールズライフ』『ミドリのミ』『ずっと名古屋』『マリー・アントワネットの日記 Rose』『女優の娘』『夢で逢えたら』『あわのまにまに』など多数。2022年『余命一年、男をかう』で第28回島清恋愛文学賞を受賞。エッセイ『おんなのじかん』所収「流産あるあるすごく言いたい」で第1回PEPジャーナリズム大賞2021オピニオン部門受賞。

「2023年 『コンビニエンス・ラブ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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