家日和

著者 :
  • 集英社
3.68
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本棚登録 : 2380
感想 : 525
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087748529

感想・レビュー・書評

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  • 様々な家族の断片が垣間見られる短編集。

    15年前の小説なので、表現にちょっと違和感を感じるところがあった。
    それは「女」という言葉で一括りにするところ。

    最近では、あまり男女をカテゴライズしない小説が増えているので、余計にそう感じるのかもしれない。
    当時話題になった小説なので、読んでみたかったのだが、小説って、時代を映す鏡なのね…と感じた。

    続編もあるので、読んでみようかな…
    時代とともに、内容も変わるのかな?

    2022.3.4

  • 国民の生活の知恵
    日々の生活そのものを描いた短編小説でも「夫の会社が倒産で失業」は家族世帯にとって危機だ。だが妻は元の会社に復帰、自然と夫は主夫となり、妻の家事仕事を理解するようになる。今後世の中は「専業主婦」という職業は諸外国と同じ様に無くなるかもしれない。その理由はここ10年ほど物価上昇はあれどサラリーが上がっていないことが起因する。日本はこの先更なる経済停滞から右肩下がり、少子高齢化で年金減、介護保険高騰など、一向に無能な政策ばかりで10年後も不安ばかり抱える国になることが恐ろしい。 経済低成長、賃金減、物価高、国民は生活の知恵を絞り出すが、政治家にとっては生活インパクトは痒くも無い 忙しいいのは如何に予算を使い切るかに悩む。

  • もう10年位前に読んだ本。
    奥田さんのこの類いの話は、学校でテストに出ることがあると聞き、もちろん
    私が読み、息子に読ませた。
    でも、あまり興味を持ってくれなかったことを覚えている。「読んでおいたら?」「テストに使われ易いらしいわよ」
    今考えると、教育ママだったな~と
    懐かしく思う。

    それぞれの短編は、読み易くてすぐに
    読めたと思う。
    今でも覚えているのは、「妻と玄米御飯」
    温かみを覚えるお話は、やっぱり読後感が良くていいなあと思う。

  • いつもの如く一瞬で読了。
    ほんわか話ばかりで、幸せな気分。
    一話目のネットオークションの話は、まるで自分みたいで特に面白かった。
    また奥田英朗読もうっと。

  • 40歳付近の夫婦の物語の短編集。
    サクッと読める。


    サニーデイ
    ここが青山
    家においでよ
    グループフルーツモンスター
    夫とカーテン
    妻と玄米御飯

  • 読了日2010/01
    家をテーマに描かれた6篇の短編集。
    どの話も軽いタッチで楽しめます。
    個人的には2つめの「ここが青山(せいざん)」が好き。
    会社が倒産して主夫になる。奥さんが代わりに働き始め、何事もなかったかのように新生活スタート!
    現実にこうなったらきっととても悲惨なんだろうけど、とってもとっても前向きな夫婦。
    クビになった同僚は死に物狂いで再就職を探す中、幼稚園の子供にブロッコリーをどうやって食べさせるか頭を悩ませたり、公園デビューをがんばったりと主夫を満喫する主人公。
    会社が倒産したと突然電話で打ち明けられた妻は、早速、美容体操。出産前のスーツを着て明日から働きに出るため!
    どんな逆行に立たされても、自分の気持ちの持ちようで、未来は明るくなる!これは覚えておこう・・・。
    この夫婦のように気持ちに余裕を持って、楽観的にのんびり生きていきたいな。

  • ★3.5…★4って思ったけど、1編がちょっと…(´⌒`。)

    家庭内の「明るい隙間」を描いた6編の短編集
    ・サニーデイ
    ・ここが青山
    ・家においでよ
    ・グレープフルーツ・モンスター
    ・夫とカーテン
    ・妻と玄米御飯

    家族は自分に無関心だと思い、ネットオークションに嵌る専業主婦。
    突然会社が倒産し、いきなり主夫になってしまったサラリーマン。
    妻と別居したのを機に部屋の模様替えに凝り始めたサラリーマン。
    急にロハスに凝り始めた妻と隣人達に困惑する作家。
    様々な立場の人の日常が、軽いタッチで描かれている。
    何処か身近に居そうな人々の姿で、色々な家庭にあるだろうなぁって、
    思わせるお話しでした。

    良かったのは、「ここが青山」・「家においでよ」・「妻と玄米御飯」
    特に「家においでよ」は、理由も告げられず妻に家を出ていかれた
    サラリーマンが、凹むでもなく家の模様替をして部屋を〝男の隠れ家〟にし、
    彼の同僚の男性達も居心地の良さに彼の部屋に集まり、
    昔からやりたかったことを満喫するの面白かった♪

    「妻と玄米ご飯」…これは奥田さん自身の事かなぁって感じて、
    作者の生活を覗き見するようでドキドキ…。
    奥様への愛情が感じられて良かった

    • ortieortieさん
      初めまして。こちらの作品読了し、みなさんのレビューを拝見していました。しのさんの「家庭内の明るい隙間〜」の表現にまさに!その通り!と素敵な表...
      初めまして。こちらの作品読了し、みなさんのレビューを拝見していました。しのさんの「家庭内の明るい隙間〜」の表現にまさに!その通り!と素敵な表現だったので思わずいいねさせてもらいました。レビュー楽しみにしています☆
      2017/03/20
    • しのさん
      はじめまして(#^^#)
      コメントありがとうございました。
      私の感想に共感して下さってとっても嬉しかったです( *´艸`)
      奥田さんの...
      はじめまして(#^^#)
      コメントありがとうございました。
      私の感想に共感して下さってとっても嬉しかったです( *´艸`)
      奥田さんの家シリーズは本当に何処にでもありそうな家庭のお話でとっても大好きな作品です(#^.^#)
      2017/03/21
  • 「我が家の問題」が、とてもおもしろく読めたので、この本も読んでみようと思い、読み始めました。
    ちょっとした(大きなものあるが)日常の変化から、変わっていったり、また戻ったりしていく様子が、ほのぼのとした感じで書かれていっているのが、よいです。
    「サニーディ」や「家においでよ」は、ちょっとしたことから、変わっていくいく感じがよいし、「夫とカーテン」のスラップスティック的に話が展開しつつも、落ち着いてくる感じもよかった。
    必ずしも、万々歳の終わりでなくても、ほとんどが最後にホッとさせるようなことか、希望を持てるようなことがあるのが、好きです。

  • 初めて読んだ奥田さんの本。
    期待通りおもしろかった!この後、【イン・ザ・プール】も読みましたが、これもまた私好み。

  • ネットオークションにハマってしまって禁断の夫のお宝に手を出してしまう主婦。会社が倒産して主夫になって人知れず家事育児に生きがいを感じ始めている夫の戸惑い。夫婦の別居を機会に家の中を自分の好みに変えて会社の同僚と男の時間を楽しむ夫…色んな家の中の出来事を素材にしたユーモラスな短編集。クスクス笑ったり大笑いしたり、そりゃヤバいよ、とハラハラしたり、ちょっと胸がジーンとしたり、とても面白かったです。最後の『妻と玄米御飯』はひょっとして、奥田英朗氏自身がモデルなのでしょうか?いや、きっとそうかも!(笑)
    全編主人公達に対する作者の優しい眼差しをを感じられて温かい気持ちになれるところがいいと思います。

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著者プロフィール

おくだ・ひでお
1959年岐阜県生まれ。プランナー、コピーライターなどを経て1997年『ウランバーナの森』でデビュー。2002年『邪魔』で大藪春彦賞受賞。2004年『空中ブランコ』で直木賞、2007年『家日和』で柴田錬三郎賞、2009年『オリンピックの身代金』で吉川英治文学賞を受賞。著書に『最悪』、『イン・ザ・プール』、『マドンナ』、『ガール』、『サウスバウンド』、『無理』、『噂の女』、『我が家のヒミツ』、『ナオミとカナコ』、『向田理髪店』など。映像化作品も多数あり、コミカルな短篇から社会派長編までさまざまな作風で人気を博している。近著に『罪の轍』。

「2021年 『邪魔(下) 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

奥田英朗の作品

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