他人事

著者 :
  • 集英社
3.37
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本棚登録 : 310
レビュー : 61
  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087748819

感想・レビュー・書評

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  • グロくて後味の悪い系が好きな場合おススメ。
    短編なので気軽に読める。

    面白かったのをピックしてあげようと思ったらほとんどが面白かった。

  • 物語をつくるために、人の悪行がくどく、しつこく描かれているものは苦手です。
    残酷な殺され方をどれだけ詳しく説明されても、殺人鬼の顔はなかなか見えません。
    ひどいでしょ? こいつはこんなに残忍なんです、憎いですよね、怖いでしょ?
    思い浮かぶのはニタニタと笑う作者の顔で、本から引き離されてしまう気がするのです。

    平山夢明は、日本ではほかに見つけることができない残虐な小説を書き続けてきました。短編集『他人事』も全編がスプラッター。登場人物たちは爪を剥がされ、脚を潰され、体が腐って崩れ落ちる。ひたすら書き連ねられる、目を背けたくなるような光景の続く話に、読み手は嫌悪しながらも引きこまれていきます。
    平然とした邪悪さに、怖れ、慣れ、一編を読み終えるたびにゾッとして、それでも次の物語に進んでしまうのです。作者はまったく笑っていない。

    全12編、現代から近未来まで舞台を様々に、ときにユーモラスな話をはさんだ本書は、まだまだやさしい部類のように感じます。読後に、平山夢明がいったいどんな表情でこれらを書いていたのか、それを思うのが一番、怖い。

  • 共感させない、共感できないことによる怖気を作り出すことについて、平山夢明ほど完成されたマエストロは他にない。『他人事』に入っている短編は『ユニバーサル横メルカトル』にあるファンタスティックな人体破損描写の一歩手前にあるが、心の通じない恐ろしい存在に囲繞されている感覚に溢れていて、誠にスリリング。

    個人的には『ダイナー』への道程で出てきたフリークスの哀愁を描くシリーズが好きなので、ややオーソドックスなスリラー中心の『他人事』は星を一つ落とした。ただ、世の中の大抵の不条理は屁でもなくなるほどの冷たい恐怖がぎっしり詰まっていてすばらしい。

    事故で車の中に閉じ込められた家族を冷たく見るだけの男『他人事』、異常な男に監視される『しょっぱいBBQ』あたり、共感ゼロの恐ろしさ面目躍如。
    他にも、キューティーハニーを歌いながらセクサロイドが男どもを虐殺するトンデモスプラッタ『クレイジーハニー』や、かなしきゾンビの恋『おふくろと歯車』などが豊かな色どりを加えます。
    単行本は表紙もラブリーで好き。

  • 大きな声で言うのは憚られるがなんとも言えない好みの作品だった。またこの装丁が気持ち悪さ、不気味さの相乗効果。まぁグロくて不快な短編14編が盛りだくさん。

    現実離れしてる話ばかりだが何故か「あるかも」と思ってしまうところが気持ち悪い。最初からぞくぞくしながら、贅沢にも大好物ばかりを堪能していた。文句なしの作品だった。これ以上褒め言葉が出ないぐらいの最高傑作だった。もちろん好みがあるのでホラグロ耐性がない人には最低の作品になり得るだろう。

    ただただ無機質な暴力シーンにもうっとりする。なんでこんなに好きなのかなぁ。

  • 2007年度「このミステリーがすごい!」第1位作家の作品集!
    交通事故で重傷を負うが、助けてもらえない男。引きこもりの息子を殺害する決断をする父。自殺しようとする女を誘惑する若者。等、コミュニケーション不能の他人に蝕まれてゆく恐怖を描く。(アマゾン紹介文)

    不条理なお話がほとんどで、その手のが好きな方にはたまらないのでしょう。
    被害者と加害者、動機や行為に意味を求めてしまう私には向いていませんでした。

  • スプラッター、グロテスク…やっぱり苦手…
    最後まで読めずに断念してしまった…

  • いつものことながら、えげつないグロさが素晴らしい、平山夢明さんの短編集。長編よりも気持ち悪く感じるのは、短編のほうが不条理感が強まるからだろうなぁ。
    すべてを他人事として突き放した視点で書かれているのに、行間が次は自分だよと囁いてくる…。見事な職人技でした。

  • 「倅解体」が傑作。「たったひとくちで…」も最高に切れ味が良い。けれども、ちょっとどうかな、と思えてしまう短編も少なからず。

  • 短編集。初っ端「他人事」から持ってかれた。凄い気持ち悪いしグロテスクなのに想像しちゃうからいけない。口の中が酸っぱい。でも不思議と繰り返してみてしまう。嫌なのはわかっているのに。はて私はこの感覚が本当に嫌なのか。
    平山作品は総じてこの気持ち悪さが☆5つレベルなんだけれども、すっげー好き!!という短編の収録されている他著作と差をつけるために☆4で。

  • 「ダイナー」が面白かったのでこの作家の作品をまた読んでみた。ある程度想像はしてたけどグロいなぁ。ダイナーも結構グロいけどストーリの面白さで引き込まれたんだけど、短編だと後味の悪さばかり残って、読んでいてあんまり気持ちが良いものではなかった。

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著者プロフィール

ひらやま・ゆめあき
1961年、神奈川県生まれ。デルモンテ平山名義で、映画・ビデオ批評から執筆活動をスタートし、1996年、『SINKER―沈むもの』で小説家としてデビュー。2006年、短編「独白するユニバーサル横メルカトル」で、第59回日本推理作家協会賞を受賞。また、同作を表題作とした短編集は、2007年版「このミステリーがすごい!」で1位を獲得。2010年、『ダイナー』で第31回吉川英治文学新人賞候補、第28回日本冒険小説協会大賞、翌2011年に第13回大藪春彦賞を受賞。近著に『或るろくでなしの死』『暗くて静かでロックな娘(チャンネー)』『こめかみ草紙 歪み』『デブを捨てに』『ヤギより上、猿より下』などがある。

「2017年 『大江戸怪談どたんばたん(土壇場譚) 魂豆腐』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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