無間道

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  • 集英社 (2007年11月5日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (224ページ) / ISBN・EAN: 9784087748840

作品紹介・あらすじ

サイテーな世界で逝きる? 生きる?
イジメと自殺が蔓延する現代日本。この異常事態を「生殖が管理され」「集団自殺が大流行する」SF的世界にスライドさせて、星野智幸が表現。リアルな絶望と怒り、そして希望にあふれた傑作。

感想・レビュー・書評

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  • 201809
    繋がってるような繋がってないような、不思議な短編3作。
    読み終わってすぐ書き出しにすんなり戻れる。

  • 最後まで読んで無間道なのが分かった。しかしこの世界観、よく書けるなあ。

  • 青い傘を差した人が、かたつむりの赤ちゃんのようにゆっくりと移動している。その青い傘を銀色の車が滑らかに追い抜いていく…というイメージがリフレインされる3編の物語。いや、ひとつの物語なのか、これは?どうしたらいいんだ。

  • *ネタバレ、っていうほどないです。

    文章から、作家の波打つ動脈のようなものが感じられた。
    今にもちぎれそうな、破裂しそうな血管と、その中に流れる熱い血潮。

    喉にへばりつくような空気感、臭気、粘り気。
    星野智幸の小説にはこういう「気候」がよく用意されてるけど
    わたしこれが好きだなー。

    この『無間道』という小説からは
    すぐに読みとれるストーリーはない。
    主人公の動きを追うようなストーリーじゃなくて
    3章にわたって繰り返される構造が
    「物語」として浮き上がってくる。

    たぶんだれでも気づくだろうな。
    「これは無限ループのおはなしだ」って。
    物語の構造自体がストーリーを引き寄せ、
    それはまた小説全体の書き方にも及んでる。

    だからきっと本当に読むべきは
    その無限ループじゃないんだ。
    「無限ループ」っていう言葉から想像されるのは
    <まったく同じことの繰り返し=無意味>だと思うんだけど
    この小説で感じられる反復は、ずれを、ともなっている。
    繰り返しているんだけどずれている。
    ずれているんだけど繰り返してるといえる。
    似ているけど違っていて、違っているけど同じに思える。

    ずれてるからそこに、
    新しい意味がまた繋がっていくんじゃないかと
    新たな可能性を見つける可能性があるんじゃないかと
    思えてしまうんだ。

    ありえない世界のリアリティを
    疑わせない描写力。
    さすが命の懸けられた小説だったと思います。

    読むほうのわたしも、何度か死にましたw
    というか今生きてるのか、
    生きてる証拠ってなんなのか、
    「自分」が生きてるってどうしたら確信に至れるのか
    だからもしかしたら死んだことあるのかもしれないとか、
    わからなくなって危なかったよ。
    でも絶望はしなかった。
    大きなテーマでもあると思うけど「自殺」という問題。
    ここでは、「自逝」か。

    境界を飛び越えても終われない人の道。
    自殺に救いはないという定説ができそうな小説です。

    映画化はできんよね。
    無残に腐った逝体の描写ばかり際立って
    小説のメインであることばの細工を伝えることが
    むつかしくなるから。

    何回も読める小説でした。

  • 読んだ・・・。グロい。あまりしつこくないからまだ読めるが、傷んだ死体がごろごろ・・・。3つの話が少しずつ重なっていて、話が変わってもそのエグい状況が変わらない。更に、自殺や「本気かどうか」をずっと扱っているが、それらが「最近の若い人のこと」のように思えてしまった。2010/10/27 読了。

  • 気持ち悪い描写の話が3話。そしてそれが微妙に繋がっている。小説としてはおもしろいのではないでしょうか。グロ耐性があれば。ただし再読はしないよな。文章の表側にあるグロ描写を除けば、言いたいことは意外とシンプルなのかもと思ったり。とりあえずこのなんとも言えない表紙は、子犬だそうだ。表題作で出てくる(p27)「知らない生き物」かと思った。

  • 短編3作。「無間道」「煉獄ロック」「切腹」。日本人が「神州人」と呼ばれる世界。自殺する者が絶えず、死体処理も追いつかない惨状。一人で死ぬことを「ソロ」二人は「デュオ」など、とにかく死んじゃう死んじゃう。「生きていても死んでも同じ」と恋人との「デュオ」の誘いを断る竹志。竹志自身も本当は…。あとの2作も、竹海、竹光と主人公の名前は共通点があり、死んでも同じような世界があるということか。とにかく描写がエグイので、普通の人にはお勧めしかねます。「死にたい、死にたい」と思ってるアナタは、一度読んでみてください。評価は…つけにくいですね(汗)「設定は幻想的かもしれないが、私は極めてリアリスティックな小説だと思っている」(作者、帯より)

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著者プロフィール

1965年、 アメリカ・ロサンゼルス市生まれ。88年、 早稲田大学卒業。2年半の新聞社勤務後、 メキシコに留学。97年 「最後の吐息」 で文藝賞を受賞しデビュー。2000年 「目覚めよと人魚は歌う」 で三島由紀夫賞、 03年 『ファンタジスタ』 で野間文芸新人賞、11年 『俺俺』 で大江健三郎賞、15年 『夜は終わらない』 で読売文学賞を受賞。『呪文』 『未来の記憶は蘭のなかで作られる』 など著書多数。

「2018年 『ナラ・レポート』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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