星へ落ちる

著者 :
  • 集英社
3.49
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本棚登録 : 749
レビュー : 141
  • Amazon.co.jp ・本 (136ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087748970

作品紹介・あらすじ

彼との部屋を出て新しい彼と付き合い始めた私。彼が女と浮気をしていると知り自殺を考える僕。彼と共に暮らすことになっても不安なままの私。彼女が突然去ってしまった部屋で待ち続ける俺。彼と結婚することになったが、絶望していく私。夜燃え尽きて朝蘇り、再び夜に燃え尽きる日々。救いなき道を歩み始めたそれぞれの世界の果て。

感想・レビュー・書評

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  • 「星へ落ちる」「僕のスープ」「サンドストーム」
    「左の夢」「虫」

    久しぶりの金原さんの作品。
    すごく読みやすかったし、言葉の使い方がものすごく
    きれいで・・・好きな作品です。
    わたしも「星に落ちたい」どこまでも、どこまでも。

    表紙のバーミリオン色が「僕のスープ」で=彼=が欲していた
    ル・クルーゼのハートの赤い鍋の色に酷似していて
    ドキッとしてしまいました。
    「僕のスープ」一番好き♪

    男でも女でも、人を好きになると、みんなどうしてこんなに切なく
    安定性がなくなってしまうんだろう。
    今ではその不安定さがなつかしい。。。(遠い目)
    思わず恋していた頃を思い返してしまいました。
    自分でもどうしようもないくらい人に恋して自分で
    自分の身を焦がしていく、あの感じがよく描かれていました。

    =どうしてそこまでして彼が好きでしょうがないんだろう=129ページ

    「星に落ちる」と「僕のスープ」がとっても良かったです。
    他の作品も読んでみたい♪

    恋愛って危うい、身も心も焦げてしまう・・・不安定
    結婚って逆にどっしりと安定している、その分トキメキが足りないように
    感じるのかな~。

    帯に絶望の物語と書かれていた。
    安定は=絶望=なのかな?
    (ある意味ではそうかも)
    色々と考えされられる内容でした。

  • 好き。
    今までとちょっと違うって、可愛いらしい感じがあった。
    それぞれの視点で描かれていてそれぞれの主観と客観のずれが楽しい

  • 若い女性向けのポップな感じが「狙ってるな」って印象
    ゲイ設定とか・・・
    登場人物は主に四人、それぞれ一人称、二人称での登場
    名前はない
    むしろ「彼の恋人」の名前など、頑なに伏せている演出

    「彼」という星の引力に引きつけられ、まわりをぐるぐる回るだけの私たち。
    「彼」がどういう人物なのか、語られることはない。

  • 引き続き再読中。

    4人の恋愛がそれぞれの視点から描かれる短編集。

    中心にある男性だけの視点がなく、いったいどんなこと考えて
    こんな生活おくっているんだろうって思うけど、
    それ以外はどの人の気持ちもよく伝わり、特に「左の夢」は
    幸せだった頃の回想が恐ろしくリアルで悲しくて、読んでいて泣いた。

    嫉妬、別離への恐怖、もう無理だとわかっていながら
    してしまう執着。たまらなく痛いけどどんどん読んでしまう。

  • なんとなく読み始めて一気に読んだ。恋する者の苦しさ、って感じ。追う側はいつも苦しい、あの手この手でみっともなかったり、格好付けたり、どうにもできなくて苦しい。相手も自分も同じ分量で好きになれたらいいのにね、でもだとしたらつまらないのかも。

  • 真っ赤な装丁。墜落、埋没していく男女4人。人を好きになることは落ちていくことかも。

  • 金原ひとみの文章の書き方にハマったキッカケの本でもある。
    面白いのは、登場人物のうちの一人の「彼」からの心情描写がひとつもない点だと思う。それなのに、この人の文章の独特な「スピード感」が鈍らない所が好奇心を掻き立て、あっという間に読み終えてしまった。

    「私」も「僕」も「俺」も、そして「彼」も一人ひとり違う状況や考え方を持っているのに、彼らには何かの共通点があるような気がする。
    それを言い表せないもどかしさがなんとも言えない。
    ただ、その共通点を軸に話がスッと伸びて、気が付いたら話が終わっていた。
    そこには漠然とした何かが心に残るけれど、それは嫌なシコリとしては存在しない。
    そういう所が金原ひとみの味なのではないかと思う。

  • 自分に自信たっぷりなくせに、大切な人が離れていくのが怖くて怖くて仕方がなく発狂にまで追い込まれる2話目の男の子にゾッとした。ストーカーチックな元彼には、最後、光がさしたようでホッとした。女が書く女はいつも、あんな感じな気がする。

  • あまりに衝撃的な『蛇にピアス』以降、敬遠していた金原ひとみの近作。

    「恋に落ちる」とはいうが、その気持ちをリアルに表現出来ている。ちょうど賞を取ったときから今に至る彼女の私生活とかなり重なっているように感じた。(そう思わせるように書いたのかもしれない)元彼の言葉をパソコンに打ち込むシーンなど、特に。

    この本は私にも「わかる」。


    作成日時 2008年01月15日 19:49

  • 太陽を見上げると、ひっくり返りそうな気がして、私は思わず目を閉じた。いつか、私は彼に墜落した。そして今も炎上している。
    (P.33)

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著者プロフィール

1983年生まれ。2003年「蛇にピアス」で第27回すばる文学賞を受賞しデビュー。同作品で04年に第130回芥川賞を、10年に本書で第27回織田作之助賞を、12年に『マザーズ』でドゥマゴ文学賞を受賞。著書に『アッシュベイビー』『AMEBIC』『オートフィクション』『ハイドラ』など。

「2013年 『TRIP TRAP トリップ・トラップ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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