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Amazon.co.jp ・本 (224ページ) / ISBN・EAN: 9784087748994
みんなの感想まとめ
テーマは、愛や存在の再生を巡る物語であり、神話的な要素が絡む独特の世界観が魅力です。物語は、古市遊郭で遊女に売られていたお札が地霊として数十年を過ごし、ようやく「姫」と出会う様子を描いています。語りは...
感想・レビュー・書評
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古市遊郭で遊女に売られていたお札の売れ残りが地霊となり数十年、ようやく彼の思う「姫」と出会う。地霊の語りと、姫=いつもの私小説的「私」の語りが交互になる構成で、世界観としては『金毘羅』などの系譜。つまり「私」は人間の体に生まれてしまった神(金毘羅)であり、オリジナルの信仰を持っていて、それはサルタヒコからスクナヒコナになり、やがて台所の床から萌神、分魂が生えてくる(この分魂がお札の地霊)
タイトルになっている萌神分魂のネーミング由来について作中で語られているけれど、そもそも「萌え」の定義をあえて誤読されているのかオリジナル定義なのか、そもそも純文学と相性の悪いこの萌えという言葉を乱発されることにちょっと居心地が悪くなる。腐女子についても解説があるけれど、当事者としてはなんかちょっと違う、という気持ち。鋭い分析もある反面、しょせん部外者の言葉だという気もする。
まあそれはさておき。お札はどうやら男性なので、男性一人称というのは笙野作品では珍しいのではないかと思った。あと後半、なぜかジャズをやってる従兄と弟の大学時代のエピソードが延々続き、他の本ではあまり語られていない時期の話で新鮮でした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
猫を立て続けに亡くした作者が悲しみから再生する話…で良いのかな?
作者の宗教についての話が多く、神様なども喋っていたり、いろいろ話が切り替わるので難しかった。
でも、最後まで読むと圧倒的なパワーに感動してしまった。 -
<b>父も母も私に良くしてくれたし愛も与えられた。しかしどこかで方向が狂ってしまって、私は人間以外の物に注いだ愛が返ってくる時にだけ、自分は愛されていると感じるようになった。</b><br>
(P.149)
著者プロフィール
笙野頼子の作品
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