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Amazon.co.jp ・本 (352ページ) / ISBN・EAN: 9784087751765
感想・レビュー・書評
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登場する人どの人にも感情移入出来てしまう
まずまず楽しめたけど個人的には
結論がスッキリした方が好みなのでー
真弓夫婦は別れて子供は秀明が引き取って
真弓はバリキャリ!
茄子田んとこは綾子がかかあ天下で円満!で[完]ってことかな(笑)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
秀明、真弓、綾子、太郎、祖父母、支部長。
視点や時間の経過によって、読み手の登場人物に対する印象がどんどん変わって、面白い。どの登場人物も結局は憎めない。
真弓にすごく共感するとともに、最初の甘えん坊でわがままな印象から、芯が強くて頼りになる存在に変わったのよかったな。 -
眠れるラプンツェルの一コマが出て来て、ビックリした!
デジャブ?何?と
まさか全小説をリンクさせるなんて
面白い
ドラマはなんとなくしか観てなかったが、ユースケサンタマリアのなすだだけは覚えてた
印象的だった
お元気かしら? -
初めは理性を持っている登場人物たちが、だんだんとその理性を失う。
どの登場人物もとても人間らしく、読了後不思議な気持ちになった。
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ドラマを楽しく見ていたので。
ドラマは不実がバレてからの両夫婦(としての側面と思春期の子がいる家族としての側面)の葛藤と決断、というかんじだったけど、こちらは家庭において大人・"一人前"になりきれない女性と社会との繋がりを求めて仕事をすること、だった。
刊年を考えるとこの原作があのドラマになったのは一理あり? -
10)妻が午後をまるまる費やした夕飯を夫はたった10分で食べてしまう。お世辞にも上手とは言えないので、大抵黙って食べる。まずいものは一口食べたら二度と箸をつけない。まずいと言ったら可哀想なので、そうやって意思表示をしているつもりなのだ。ところが妻にはそれが分からない。時間をかけて作った料理を「おいしいよ」どころか食べてくれなかったりするので、次第にやる気をなくしていった。元々食事に対して、そう真摯な気持ちは持っていなかった。おいしいものを食べたかったらレストランへ行けばいい。普段はお腹がいっぱいになりさえすればいいのだ。大体私はコックさんじゃないのよ。これから一生献立の事だけ考えて生きていくのね。そう考えるとばったり倒れてしまいそうだった。
71)がむしゃらに手に入れたはずの家庭は、灼熱地獄から極寒地獄へ移っただけだった。
123)不満を言ったらきりがない。隣の芝生の青さを羨まないで済むように、なるべく他人と深く関わらないようにしてきた。雑誌や映画も見なかった。比較するものが無ければ、自分が一番幸福だと思うことができたからだ。
160)男だって女だって誰だって自分を高めてみたいもの。でもいくら熱中したって趣味では自己実現は出来にくい。仕事でなくちゃ自分が成長していく喜びは得られないと思うの。今の社会では自分を高めようと思ったら家の中にはいられない。主婦という仕事がやりがいがあって素晴らしい職業だったら、男もこぞって主夫になりたがるはずよね。働きたいという単純で当然な欲求を果たす為に結婚している女性は大きな荷物を背負うことになる。これではうまくいくわけがない。出生率なんか上がるわけがない。
206)男なんてものはうまく持ち上げておけばいいのだ。正面からぶつかったら女が損をする。 -
2018_05_01-049
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TVドラマに備えて読む、初読の著者。物語の出だしから多分不倫の話になるんだろうなと思っていたら、実にその通りだった。家事に飽きた妻が働きたくなる、好きでもない男と結婚した家事大好きな主婦に本当に好きになれる男と巡り合う、こうなっては最後にカタストロフが訪れるに決まっている。この2組の夫婦に将来幸せが訪れるとは思えない、実に無責任な終局だと思う。それにしても生活のため以外になんで働きたいなんて思うのだろう、労働なんて人間に与えられた苦役以外にないと思うのだが。
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読みはじめたらあっという間!我儘で自分勝手な真弓や、薄気味悪い綾子にいらいらしながら読み進め、、私、結局一番共感したのは秀明だ。浮気はしていたし、女性を下にみているようだけど、真弓じゃない女性が妻だったら違ったのかも。私はラストがダメでした。
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1998年3月18日読了。
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かわいそうな不倫。
怪女… -
2005.12.06. 2回目?うわ、人間ってこんなに自己中心的やっけって気分悪くなった。何回も止めながら読んだ。リアリティあるけど。綾子さんがやっぱり怖いなぁ。そしてなにより、世間は狭いなぁ。
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すごく面白かったです。久しぶりにぐいぐい読み進めることが出来ました。ただいろいろな人がどこかで繋がっているのは少し強引かな?なんて思ったけど。でも内容は読み応えがあって私は好きです。真弓の夫に対する不満がとても理解できるのですが、彼女のしている主婦業には疑問を感じました。でも私も息子と2人っきりの時間が辛くて息子を保育園に預けたので煮詰まる気持ちはとても分かります。それを夫が分かってくれないことも。きっと子育てっていつまでも付き纏うんだろうなーと思います。子供の方は親離れしていたとしてもいつまでも子供であることに変わりはないんだからいつも何か心配をしてしまうんだろうなって。もちろん専業主婦で十分幸せを感じる人だっているとは思いますが。不満を挙げればキリがないわけで少しでも笑って過ごせるように頑張りたいなと思いました。
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傑作。
とにかく、久々にページをめくるのがもどかしいという思いをさせてくれた。
登場人物全員が滑稽。
しかし、愛おしい。
愛すべき、バカなのだ。
茄子田なんて、吐き気がするほど気持ち悪っ、と思ったけど、最後はそうは思わなかった。
8章では「ホントの父親ってどういうこっちゃー!」と叫んでしまったよ(笑) -
2009.3
簡単にいうと、W不倫の話。
夫や妻がいても、ふと恋に落ちてしまうことがあるのかな。
女が壊れていくさまにぞっとした。
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役割があるということは人を安堵させる
役割を演じ続けるということは人を窮屈にする
妥協するか、しないか
妥協点はどこか、あるのか、ないのか
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小説。ハウスメーカー勤務の夫と育児をしてくれない夫に不満を募らせて生保のセールスレディーとして働きに出る妻。片や教員の夫、専業主婦の妻の一家へ、お互い仕事で関わり始めてから歯車が狂い始める物語。この作家は登場人物の心理を書き表すのがとてもお上手。家事育児を手伝わない夫への鬱憤、結婚前と後の妻を比べて何かしっくり来ない夫、自立できないので浮気夫に養われる以外術がない専業主婦…。喧嘩、迷い、疑いのシーンでは、いつもあらゆる選択肢がある中で、自分ならどうするだろう、と問い掛けられている気がする。色んな登場人物の色んな生き方が観察できて、人生の指標、結婚観が養われる。家に帰ると待っている家族。常に念頭にある壊せないもの。重荷となるか強味となるか。どうすればできるだけ失敗せずに、豊かな人生を歩めるか。深く考えさせられる。
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