白い薔薇の淵まで

  • 集英社 (2001年2月5日発売)
3.59
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Amazon.co.jp ・本 (208ページ) / ISBN・EAN: 9784087752816

作品紹介・あらすじ

深夜の書店。私には、運命的な出会いとその夜から始まる激しい恋が待っていた。過去を明かさぬまま姿を消した恋人を追った私は、異国へと旅立つ。朝日新人文学賞受賞作家が放つ書き下ろし恋愛小説。第14回山本周五郎賞受賞作。

感想・レビュー・書評

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  • 何かにつけて多様性といわれる時代
    愛のカタチは人それぞれ、、、
    他人に迷惑をかけてなければそれでいいと思う

    ただ、私自身は男と女の恋愛にしか興味はありません


    以前読んだ韓国の小説にはやられた!
    何も知らずに読み進めていくと、どうやら男と男の恋愛話ではないか?!
    そういったものに免疫がなかった私には、、、

    粉砕_| ̄|○ il||li


    その後、ブク友さんの間で話題になった『箱の中』を読んだときは、、、
    前情報でBのLだということ知っていてチャレンジしてみたが、、、

    再び、粉砕_| ̄|○ il||li


    そして、この度どなたかのレビューを見て面白そうと思い読んで見たくなった本作を手に取りました
    そしたら、これは女版BのLではありませんか〜?!
    GLとでも言うのでしょうか??
    つまり、女性同士の恋愛です

    もう言わなくてもわかりますよね、、、

    三度、粉砕_| ̄|○ il||li


    少し免疫がついてきたのか?それとも女性同士だからなのか?『箱の中』ほどの衝撃はなかったものの、もうお腹いっぱいです、、、


    次は、高校生の甘酸っぱい恋愛小説でも読みたいよ〜(´Д⊂ヽ

    • 1Q84O1さん
      ユッキーさん

      あなたのメンタルの強さに感服いたします…
      ユッキーさん

      あなたのメンタルの強さに感服いたします…
      2024/11/29
    • かなさん
      「箱の中」も
      「白い薔薇の淵まで」も気になってて
      いつか読もうと思っています!
      粉砕しないように気をつけます(`・ω・´)ゞ
      「箱の中」も
      「白い薔薇の淵まで」も気になってて
      いつか読もうと思っています!
      粉砕しないように気をつけます(`・ω・´)ゞ
      2024/11/30
    • 1Q84O1さん
      かなさん

      こっち系に耐久性ありですか?
      もし無ければしっかり免疫をつけてから挑んでください!( ー`дー´)キリッ
      でないと、えらい目に合...
      かなさん

      こっち系に耐久性ありですか?
      もし無ければしっかり免疫をつけてから挑んでください!( ー`дー´)キリッ
      でないと、えらい目に合いますよ…
      2024/11/30
  • 命を削り削られるほどの憎悪に限りなく近い愛は、近付けば近付くほど身を焦がす炎。けれど距離を取ろうとすれば、寒くて寒くて凍えてしまう。気まぐれに炎は揺れてひとところに留まらず、暗い闇を照らしたり涙が出るほどの温かみを与えたり美しく魅力的に揺らめいたりしながら、肌を目を心臓を激しく焼き尽くし、骨しか残さぬ。愛なんて。

  • 女性同士の恋愛を描いた本。
    表紙に山本周五郎賞受賞というテープが貼ってあった。
    読み終えて、何となく納得。
    女性同士の恋愛を描いた本だけど、恋愛小説というだけでなく、もっと深く、えぐるように人間の深淵や関係を描いた本だと思ったから。
    だけど、それが読んでいて息苦しくはない。
    それは何故だろうと思うと、多分、この作者にとって女性同士の恋愛というのは特殊な事でないからだろうと思った。
    他の人が描いた同性愛の本はどこか客観的で冷めた目線でその関係を描いているような感じがする。

    恋愛、同性愛共に今の私には全く縁のない世界の話で、それなのにここに書かれている事は本当に自然だと思えたし、ずっと登場人物に共感できた。
    このシチュエーションの出会い、しかも、相手がこんな人なら・・・男だとか女だとか関係ないと思える。
    魅力的なものは魅力的で、惹きつけられるのは自然な事と思えた。

    主人公は43歳のキャリアウーマン。
    彼女は異国で回顧する。
    10年前に恋愛関係にあった女性のことをー。
    彼女は塁という作家で、二人は書店で、彼女の書いた本を手に取った主人公に塁が声をかけた事から始まった。
    狂おしく、激しく、甘く、美しい二人の関係が。

    恋愛小説だし、こういう内容だから、もちろん官能的な本ではあるけど、全く嫌らしさは感じない。
    性描写も美しく描かれていて、それでいて表面的なものでない。
    何故か淡々としているように感じた。
    そして、純粋な恋愛小説なのに、それに興味のない私も全く退屈せずに静かに引きつけられて読み終える事ができた。

    この本を読んでいて何となく思い浮かんだのは、竹宮恵子の「風と木の詩」。
    塁が何となくジルベールに重なった。
    悪魔的に美しく、ワガママで魅力的で、世知のからんだ世界では生きづらい人。
    こんな得難い人に関わって魅せられたらその後の人生変わっちゃうよな・・・と当たり前のように思う。

  • 私の中では純愛小説だった。究極の恋愛劇。歪んでいるように見えて真っ直ぐな感情が描かれていると思った。大きく感情が揺さぶられている人が出てくる小説は読んでいて飽きない。自分とかけ離れていて、想像ができなくてもその人になったような気持ちになれる。主人公の葛藤や感情のブレ方がリアル。たった1人の人間の一挙手一投足で自分の人生を狂わされてしまうようなそんな危うさがある。幸せだと感じたと思えば、死にたくなる程の絶望に駆られる。そんな経験をしたことがある人は少ないだろうが、その人になってみたいと思った。苦しくもあり、嬉しくもある。死んで欲しくないと思いながら殺したいと思う。そんな事を思うような恋愛をしてみたい。

  • ニューヨークの書店で、かつて特別だった名前と再開を果たしたとく子は、日本での会社員時代を思い出していた。
    山野辺塁と過ごした、自分の人生を変える愛の日々を。

    こんなに綺麗で純粋な性愛の物語は初めてだった。
    実際にこんな出来事が人生に起こることはそうそうないだろうけど、これぞフィクションにしかできないことかもしれない。

  • 2022.12.09 図書館

  • 文章すべてが過激で刺激が強すぎる。
    この一言に過ぎる。

    同性愛、不倫、殺し合い、近親相姦、性犯罪などが次々と起こっており、息つく暇がないくらい、衝撃的だった。
    主人公と塁が何日もかけて互いの全てを奪い合うような性行為をする描写、塁の劣悪な生育環境、離れようとしても離れようとしても離れられず何度も互いを傷つけ合うように行う性行為などが気持ち悪い。主人公にどうしても感情移入できなかった。

    しかし、今までこのような小説は読んだことがなく、新鮮だった。

  • だんだん話がよくわからなくなった。
    終始暗いけど、読みやすかった。
    世界観に引き込まれるというより、こんな愛の形もあるんだと客観的に、冷静に読み進んだという感じ

  • ただひたすら一気に読んでしまった。設定とか伏線とか、何も考えずにただただ読ませる力が凄まじい。結末が分かっているだけに途中から読んでいて苦しかったが、これこそが恋愛なのかも知れないと思った。

  • 白い薔薇の花言葉は、〈純潔・純粋、私はあなたにふさわしい、深い尊敬、恋をするには若すぎる、少女時代〉。どれもみなこの物語の二人を表しているようだった。川島とく子(クーチ)と、山野辺塁の物語。どんなに近い関係でも二人の間には、皮膚と皮膚があって決して一体とはなれない。こんなに、こんなに思っているのに…。二人一緒に編み込まれて一つの帽子になれたらいいのに…。それができない。ときに母と子、ときに愛し合う二人になるけど、近ければ近いほど激しい憎しみも伴う、切なくて息継ぎも出来ないくらいの愛を見せられた。火で身を焦がす蝶みたいだった。

  • 4-08-775284-x 200p 2001.2.10 1刷

  • ファム・ファタール。それは運命の女、相手を破滅させる魔性の女。
    男にとってだけではない、女と女の間にもファム・ファタールは存在するのだ。

    揺さぶられ、めちゃくちゃにかき乱され、あっけなく恋の罠に落ちた。
    身も心も相手に溺れてしまい、相手を、誰かを、傷付けても止められない想い。
    女同士と敬遠することなかれ。紛れもない愛の話です。

  • 山本周五郎賞受賞作。
    小説家とOL。
    女性同士でありながら魅かれあう二人。
    苦しく、重い、愛の物語。
    何もかも捨てて人を想える、
    そんな気持ちを、どこかで味わったような
    経験してみたいような。
    ラストは無理やりクライマックスを設けた感あり。
    もっと並行に終わってほしかった。
    カラダの相性、セックスの相性は
    何よりも大事である。

  • 最後の方はよくわからない感じで終わってしまった。結局、猫たちに餌をあげていたのは誰だったのだろう

  • この作者さんのエッセイを読んで、強烈に小説が気になり読んだ本。

    終始濃厚なレズが描かれると言うか、二人ともが本当の性愛っていう物を知ってしまった瞬間の離れ難さみたいなものが生々しく描かれていて、これは本当に知ってる人じゃないと書けないよなぁ…と思う。ある意味、本物の愛を知った主人公クーチがうらやましいとさえ思った。

    なんだろう、この嫉妬する感じは(笑)

  • 暗い。なんでこんなにも暗いの!ていうぐらい暗い。けどこの空気、厭世観ただよってる感じ、嫌いじゃない。

  • テーマが特別な世界なので、読者層は狭いのでしょうが、完成度の高い小説であると思います。素直に引き込まれました。

  • (推薦者コメント)
    山本周五郎賞受賞作品。

  • えー…、まあ、女性同士のお話でよかったです。というのはまあ上澄みの部分ですが、このことを前面に出すことによって大切なことを浮き彫りに出来たのでしょうか。

  • こういう(同性愛)作品もしっかりと拾ってる「山本周五郎賞」は懐が広い

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著者プロフィール

1960年生まれ。早稲田大学卒。93年『猫背の王子』でデビュー。95年『天使の骨』で朝日新人文学賞、2001年『白い薔薇の淵まで』で山本周五郎賞を受賞。著書多数。

「2022年 『感情教育』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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