いつもの朝に

著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 371
レビュー : 83
  • Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087753561

感想・レビュー・書評

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  • *父を事故で失った日向家。画家の母と優秀な兄、そして落ちこぼれの弟・優太。兄弟はあるきっかけで恐るべき出生の秘密を知る…その恐怖と感動の真実とは。新感覚ホラーミステリー*
    まずは400頁強の厚さに一瞬怯んだものの、読み始めたが最後、ぐいぐい引き込まれて一気に読破。文句なし素晴らしい作品です。とにかく卓越した心理描写に脱帽。登場人物それぞれがしっかりとした個性を持ち、そのリアルさが物語を深めていく。心にしんと染み入るようなラストも秀逸。

  • だんだん明かされる真実、みんないい人。

  • すげー好みでした。こういう兄弟の愛憎を書いた作品好き。宗教なんかにも絡めてあって、駆け込み訴えを思い出した。兄弟の間の嫉妬や愛情などが巧みに描写されていて、兄弟のいる人間ならどこかしら共感できる部分があるんじゃないかなと思う。途中から転がっていくストーリーと明かされる真実。美人の兄ちゃんの苦悩や醜い感情の描写にどきどきした。そして、優太の行動力と言葉にぐっときた。人は環境か、それとも遺伝で形作られるのか、というテーマも含みつつ、心を打つ素晴らしい話でした。

  • 現代のカインとアベルの物語ともいえる作品です。
    超長編ですが、ひきこまれてあっという間に読み終えてしまいました。テーマとしては 暗くて重くて辛いですが、
    あまり悲壮さを感じさせないのは弟の性格のおかげなのかな。
    好き嫌いや良し悪しは別として、感情的で起伏の激しい人物の方が惹き付けられます。

  • 初めて読む作家さん。中学生が抱えるには重すぎる十字架だなあと、胸が痛くなった。初めは優太目線で読んでいたので、完璧でどこか冷酷な桐人が好きになれなかったが、後半は桐人にどっぷり感情移入してしまった。こんなに残酷な運命に立ち向かって、それでも精一杯生きているのに、最後それはないでしょ!と腹立たしくなってしまったのだが…。優太もそうだが、桐人にとって、母は素晴らしい最高の女性だったのだろう。そして、母にとっても…。なんだか…羨ましい!

  • 大事にしていたクマのぬいぐるみのお腹に、
    本当の父親からの手紙が隠されていた。
    自分の犯した罪が書かれていた。
    自分の罪を子供に引き継ぐなんて!
    ひどい。
    優秀なキリスト様のような兄。
    ユタのような劣等感だらけの弟。

    葛藤しながらも、
    前に進む。兄弟の姿。
    良かった。
    最後も、とても良い形で終わったので、
    良かった。


    大切なのは環境なのだ。遺伝ではない。
    良い環境さえあれば、聖人になれる。

    面白かった。

  • なんて書いたらいいのだろう。
    400ページ超えの二段組ハードカバー。
    続きが気になって気になって、読んでいる間(といっても1日程度だけど)ずっと手元に置いて持ち歩いていた。
    家の中を移動するほんの短い時間すら、いつ読んでもいいように読みさしのページに指を挟んで持ち歩いていた。

    ・顔のない少年の絵
    ・いびつな兄弟
    ・30年前の凄惨な事件
    全てを覆しうる、出生の秘密

    帯に書いているこれが、書けることのすべて。
    これ以上書いたらネタバレになっちゃう。

    出生の秘密そのものより、中学生の兄弟が、どうやって現実に折り合いをつけていくのかが気になったの。
    自分を信じられなくなるって、大人でも辛いこと。
    ましてや中学生が、自分を信じられないって事実をどうやって乗り越えていくのか。

    “助けて。
    たったこれだけの言葉だった。
    自分が言いたかったのは。”

  • 亡くなった父からもらったクマのぬいぐるみから出てきた息子へ宛てた手紙。容姿端麗、文部両道で非の打ち所がない兄と、その真逆の弟。その手紙から、出生の秘密が暴かれ、次々と真実が明るみになるごとに、嫉妬、絶望、殺意が兄弟を苦しめる。あれほど禍々しいストーリーが浄化されたかのラスト。今回、ゆっくり時間がとれず、途切れ途切れの読書となったが、できれば一気に読みたかった作品。とてもおもしろかった!

  • 初めて読む著者の作品だったが、読みやすい文体で一気に物語に引き込まれた。
    母と弟、弟と兄、兄と母・・・。それぞれの関係性が軽妙な会話のやり取りのおかげでくっきりと浮かび上がる。
    キリストとユダ、カインとアベルになぞらえた兄弟の葛藤。
    やはり「殺人者の血筋」なんてものはないと思うし、やはり産みの親より育ての親でしょ。
    2016/03

  • #読了。父親を事故で亡くし、画家の母と優秀な兄と暮らす優太。幼い時からそばに置いていたぬいぐるみから、父と名乗る男からの手紙が出てくる。兄弟の出生の秘密とは・・・初読み作家でボリュームがあったが、一気に読めた。既にお亡くなりになっていたとは残念。

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