われにやさしき人多かりき わたしの文学人生

  • 集英社 (2011年3月25日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (352ページ) / ISBN・EAN: 9784087753998

作品紹介・あらすじ

『田辺聖子全集』の自著解説が、一冊の単行本に! 創作秘話や執筆当時の思い出などがたくさん。田辺聖子の歩んだ昭和と文学と愉しき人生。

感想・レビュー・書評

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  • 全集月報だかあとがきだかに書かれた、ご自身の作品への解説?オマージュを集めた本。

    昔から好きな作家さんだったが、最近自分が年をとったせいか、それとも趣味嗜好に似通ったところがあるのか、よく読むようになった。

    題名になっている『われにやさしき 人多かりき 』私もこのように思いながら生きていけたらいいなと思っている。が、修業がたりないのか、まだまだイライラすることも多いのだけど(笑)。

    全集に収蔵されている田辺さんの作品、ぽつぽつ読んでたり読んでなかったりするが。この本を読んでみて、田辺さんのもつ穏やかな人間愛みたいなものは、やはり悲惨な戦争体験に裏打ちされているものだと思い知った。我々の世代はそれが羨ましい、好ましいと思っても、ちょっとやそっとでは手に入れることのできないものだということがわかった(泣)。
    そうかといって戦争を体験したいわけではないけど。

  • タイトルがいいなあ。これはおそらく全集の月報として書かれたものをまとめたものだろう。田辺サンファンの私は、ゆっくりゆっくり読んで心から楽しんだ。

    全集に収録された作品について、それぞれ、それが書かれた前後の状況や、作者としての思い入れが語られている。そのほとんどを自分が読んでいることにちょっと驚いた。思えば長いことずーっと読んできたものだ。

    いつも思うのだが、他の方の文章ではちょっとお目にかかれない慕わしい言葉がたくさん出てきて、そこがとても好きだ。また、幼い頃の大家族の暮らしぶりをふりかえって書かれたものを、私は何遍読んでも飽きるということがない。女性達の苦労の多さは言い尽くせないにしろ、そこに流れるたしかな慈愛に満ちた空気に、やるせなく懐かしい気持ちでいっぱいになる。

    夫となったカモカのおっちゃんの身内について語られる言葉も、じんわり温かくてとてもいい。島唄を歌う舅、幼い女の子たちの可愛さ…じーんとする。

    たくさん読んできた中で、今思いつく私のお気に入りは…「夜明けのさよなら」「千すじの黒髪」「浜辺先生町を行く」「文車日記」「田辺写真館が見た”昭和”」「カモカシリーズ」…あたりかなあ。

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著者プロフィール

1928年3月27日生まれ、大阪府大阪市出身。樟蔭女子専門学校(現・大阪樟蔭女子大)卒業。1957年、雑誌の懸賞に佳作入選した『花狩』で、デビュー。64年『感傷旅行』で「芥川賞」を受賞。以後、『花衣ぬぐやまつわる……わが愛の杉田久女』『ひねくれ一茶』『道頓堀の雨に別れて以来なり 川柳作家・岸本水府とその時代』『新源氏物語』等が受賞作となる。95年「紫綬褒章」、2000年「文化功労者」、08年「文化勲章」を受章する。19年、総胆管結石による胆管炎のため死去。91歳没。

田辺聖子の作品

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