ヒア・カムズ・ザ・サン 東京バンドワゴン

著者 :
  • 集英社
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感想 : 125
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087754247

作品紹介・あらすじ

老舗古書店「東亰バンドワゴン」に舞い込む謎を、大家族の堀田家が人情あふれる方法で解決する人気シリーズ、記念すべき第10弾。研人の高校受験、我南人のバンドの危機など、読み逃せない逸話が満載!

感想・レビュー・書評

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  • シリーズ第十弾。
    かんなちゃん鈴花ちゃんは早くも幼稚園に通うお年頃。
    中三になった研人は、受験勉強真っ只中。
    夏休みには、ちょっとした幽霊騒動もありました。
    堀田家で飼われている犬と猫も、人間と同じように年を取っていくのですね。
    悲しい別れもあったけれど、すぐにまた新しい家族が増え、堀田家の一日はとどまることなく流れていきます。

    戦災孤児となり、堀田家に暮らしていたかずみちゃんと、幼なじみの畳屋のおけいちゃんとの再会も嬉しくなりました。
    長生きするって、いいなぁ。
    昔を思い出して、懐かしい人に会いたくなります。

    堀田家は、勘一サチさん我南人を中心に、まるで大きな一本の木のようです。
    どっしりと落ち着きがあって、誰かが転んでも、皆で支え合って、また一歩前進して、そして最後はいつもほっこりとさせてくれます。
    まだまだ先が気になります。

  • 安定のシリーズ作品10作目。
    登場人物もしっかり成長して大きくなっている。
    こんな温かい大家族の中で過ごしたらいい子にならないわけがない‼︎
    朝ごはんの充実 大切さを感じます。
    手持ちの本が終わったので、次作を早く探さなきゃです。

  • 物にはそれぞれ固有の振動数があるそうです。
    同じ固有振動数で振動しているものが近づくと同じように振動する共振が起こるとのこと。
    バンドワゴンシリーズを読むたびにこの作品の固有振動数が私の心の振動数に等しく、読むたびに共振するのだなあと思います。
    大事件では無いけれど、人々の生活の中で心騒がせてしまう事件の解決に胸がスッとしたり、ほろりとしてしまうのです。

  • シリーズ10作目。今回は挫折して何度も転んでも転んだからこそ勢いをつけて立ち上がることができる。失敗しても立ち上がって何度でもやり直せるという前向きになれる話でした。相変わらずの大家族のメンバーが少しずつ成長していく様が楽しみです。

  • 「東京バンドワゴン」第10弾。
    かんなちゃん、鈴花ちゃんの成長が目に見えるよう。
    受験勉強中の研人。ガールフレンドのメリイちゃんに教わって頑張っていますが、果たしてメリイちゃんと同じ高校に入れるのか?!バンド仲間も心配して紺と我南人に相談に来た。素敵な仲間。
    家族のネコ、真奈美さんのお母さんとのお別れあり、新しい家族も増えたり。いつもにぎやかな堀田家!

  • シリーズ10作目。研人高校受験までの1年。
    おめでたいこともおめでたくないことも起きるけど、やっぱりほっこりさせてくれるし安心感があるシリーズ。
    今回は花陽がすごい啖呵を切るシーンがある。みんなは秋実さんの血というけれど、半分血の繋がったすずみちゃんの血ではないかなー。次の巻では花陽が医大受験の1年になるのかな。そちらも楽しみ。
    前から思っていたけど、各章に「小路」という言葉が忍ばせてあるのは意図的なことなのかな?

  • 今年もこの時期がやってきたなあと、発売が待ち遠しかったです。賑やかな堀田家の話を、今年も無事に読むことができて、本当に良かったです。

    研人や花陽の成長も、会話だけではなく、文章に書かれている情報で驚かされたりしています。青ちゃんの係だったものが研人になっていたり、最後の花陽のセリフも大人顔負けでした。研人が身長170センチとはよその子は本当に成長が早いと思ってしまいます。そして、青ちゃんもだんだん親が板についてきた気がします。

    別れの話や、バンドワゴンの危機など様々な話がありましたが、悪い人はおらず、優しい人たちばかりで、どうにか上手く回っていく。現実にはそうそうあるわけではないのですが、やはりこの本を読むとホッとする部分があります。

    私の中の一番のツボは、サチさんの我南人に対する突っ込みでしょうか。他の人より若干辛口に思えます。今のサチさんの立場でもやはり息子は息子なのでしょうか。

    あっという間に読み終わってしまいました。
    来年が待ち遠しいです。

  • 後ろを振り返るのではなく、前を向いて生きていこう
    とか
    転んでも立ち上がって、自分を信じて歩きだそう
    とか
    前向きな気持ちになれるよう力づけられます。

  • おお!なんとシリーズ10冊目!?

    よく考えてみると
    人の恋路に首つっこみ系の話が多いわねぇ(笑)
    そのへんが著者さんが最後に
    献辞している「テレビドラマ」への
    オマージュなのかな。
    最後は、めでたし、めでたしで
    ちゃんとおさまるという。

    古本屋の店内に幽霊が…なんて
    夏らしい?ネタもあれば
    図書館の棚に勝手に私物の本が
    置かれているという「あるある」な謎解きも。
    真似しないでね(^_^;)

    紺の血筋だけ「サチばあちゃん」が視えるのか
    いよいよ、かんなちゃんも…?

  • 大家族の堀田家にほんわかしました。今ではあまり少ないであろう、大家族ならではの賑やかさが良かったー!
    大勢の大人の手があって鈴花ちゃん達はスクスク育つんだろうな!
    最後の方の、陽が研人に言った言葉、あとは夏樹の新しいとこで頑張って働く覚悟のところ感動した。
    人のために熱くなる堀田家とその周りの人たちが素敵すぎる!
    サチさんと同じように、賑やかな堀田家を上から眺めているような感じがしました✨

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著者プロフィール

1961年、北海道生まれ。広告制作会社勤務などを経て、2002年に『空を見上げる古い歌を口ずさむ pulp-town fiction』で、第29回メフィスト賞を受賞して翌年デビュー。温かい筆致と優しい目線で描かれた作品は、ミステリから青春小説、家族小説など多岐にわたる。2013年、代表作である「東京バンドワゴン」シリーズがテレビドラマ化される。おもな著書に、「マイ・ディア・ポリスマン」「花咲小路」「駐在日記」「御挨拶」「国道食堂」「蘆野原偲郷」「すべての神様の十月」シリーズ、『明日は結婚式』(祥伝社)、『素晴らしき国 Great Place』(角川春樹事務所)、『東京カウガール』『ロング・ロング・ホリディ』(以上、PHP文芸文庫)などがある。

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