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Amazon.co.jp ・本 (216ページ) / ISBN・EAN: 9784087754506
作品紹介・あらすじ
クリスマスの夜。
燃え盛る民家。
取り残された少女。
灼熱の地獄に飛び込んだ、一人の男。
炎の中から助け出された少女は、そのまま男に連れ去られた――。
新潮ミステリー大賞作家が描く、ある双子の男女にまつわる二十余年の物語。
さみしさが、ぬくもりが、心に触れる傑作青春ミステリ。
クリスマスの夜。百キロ以上のスピードで暴走する車を、二台のパトカーが猛追していた。
時は二時間ほど前に遡る。その男は、偶然、火事の現場に遭遇する。家の外で助けを求める母親。二階の窓からは、泣き叫ぶ娘の姿が見える。男はこの状況に運命を感じていた。男が取った行動は、誰も予想しないものだった。燃え盛る家の中へと飛び込んでいったのだ。それから五分足らずで、男は家から出てきた。胸には十歳の少女をしっかりと抱きかかえている。周囲から、歓喜の声がこぼれる。しかし、男が次にとった行動に周囲は唖然とした。
男は少女を母親に手渡さず、車に乗せてそのまま逃走したのだ。
【著者プロフィール】
生馬直樹(いくま・なおき)
1983年12月、新潟県生まれ。2016年「夏をなくした少年たち」で第3回新潮ミステリー大賞を受賞。そのほかの著書に『偽りのラストパス』
感想・レビュー・書評
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家族、学校、友人グループ、恋人…人は見えない檻の中で生活している。若い時は特にそう。実際に檻があるわけじゃないし、少し視野を広げれば違う世界、もっと生きやすい世界が広がっているのに、そこに目を向けられない。(今はネットも、一つの檻なのかもしれない)
檻はコミュニティとも言える。自分が属する世界。いろいろなコミュニティの中で、人は生活している。そして、いじめなど、コミュニティの崩壊が自分の崩壊に結びついてしまうこともある。
双子の姉・帆名は、その檻・コミュニティを壊す存在だった。「違う」と思ったら先生にも物申すし、家族の要望通り生きることもしない。自分の気持ちに素直すぎて、周りからは異質なものとして扱われる。双子の弟・勇帆は、そんな姉を疎ましく思いながらも、憧れている。そして、帆名も、勇帆の「まっとうさが、いつもまぶしい」と言う。
対称的な2人の学生時代の話を軸に、物語は展開されていく。読んでいて、帆名の群れない強さも、勇帆の人との絆をつなぎとめようと努力する姿勢も、どちらも必死で胸に刺さった。
雪が降ってどんなに寒くても、心臓は動く。つらい状況の中でも発揮される人間の強さを、タイトルは表しているのかなと感じた。すごくいい小説だった。 -
双子の姉弟。なみの男子以上に勝気で好戦的、常識はずれだけど成績優秀な姉と、何一つ取り柄のない、いわゆる「残念な」弟。独善的で高圧的な父親と父の言いなりの母親。
中学校の文化祭と卒業式での衝撃的なエピソード、そして高校生活の終わりを待って分解する家族。
そんな日に起こった悲劇。
それから8年後。とある火事の現場から少女を救い出した青年。突然現れたヒーローがとった意味不明な行動。
青年は誰で、なぜそんなことをしたのか。
過去から徐々に今に続く時間。意味不明の行動の意味。ラストにようやくつながるタイトル。
6年間と8年間。流れた時間の濃度を思う。 -
イメージしていたストーリーと全く違うものだったけれど
プロローグとその後に続く勇帆達の話がどう繋がっていくのか気になった。 -
身近な人と共に過ごす困惑と大切さを感じました
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優秀ではあるものの乱暴で型破りな帆名と、何事も平均的な勇帆の双子の姉弟の物語。主に勇帆視点での少年の成長物語かな、という印象なのですが、これが冒頭のとある事件にどう繋がってくるのか……。
最初は事件のことが気になっていたけれど、読み進むうちに忘れました(笑)。それくらい双子の物語が魅力的なのです。帆名がもう凄いったら。反抗的で憎たらしいし小賢しいし乱暴だし、だけれど真っ直ぐでとても好感の持てるキャラクターなのですが。しかしこんな人が双子の片割れだったとしたら……勇帆の気持ちは分からないでもないなあ。帆名のせいで迷惑をこうむることも嫌だし、自分にあんな生き方はできない、と憧れると同時に疎ましくもなりそうです。だけれど彼らがお互いを思いやっている箇所がそこここで感じられて、温かい気持ちになりました。
この二人の成長をずっと見守っていきたい心境だったのですが。まさかこんなことに……しかしそれが冒頭の事件へと繋がり、あの人の行動の意味がわかった時。どうしようもなくじーんとさせられます。どこまでも素敵な物語でした。 -
クリスマスの夜、火災現場から少女を助けた男は、そのまま少女を連れ去った。
パトカーの追跡に遭い、歩道脇に転落した車。死にかけの男は少女を連れ去ったことについて、「今度こそ助けたかった」のだと語るが……?
プロローグは三人称、以降一人称で進む小説。
「ぼく」こと勇帆の小学生時代から一話ずつ時間が進んでいく。
全話共通して、気になる導入部分が置かれ、なぜそこに至るのかを辿っていく構成。
文章はかなりさらりとしており、エピソードを淡々と並べたような感じで、どのキャラに対してもあまり感情移入できなかった。
各話さっぱりまとまってはいるが、伏線がなく急展開に感じたり、こぢんまりしているような印象を受けたり、全体的に盛り上がりに欠ける。
あらすじで興味を引かれたのに、まったくの期待外れだった。残念。 -
久々の青春小説…かな?
読書記録として。 -
ストーリーに引き込まれる。ちょっと悲しい。
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まあまあかな。
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クリスマスの夜。
百キロ以上のスピードで暴走する車を、二台のパトカーが猛追していた。
時は二時間ほど前に遡る。
その男は、偶然、火事の現場に遭遇する。
家の外で助けを求める母親。
二階の窓からは、泣き叫ぶ娘の姿が見える。
男はこの状況に運命を感じていた。
男が取った行動は、誰も予想しないものだった。
燃え盛る家の中へと飛び込んでいったのだ。
それから五分足らずで、男は家から出てきた。
胸には十歳の少女をしっかりと抱きかかえている。
周囲から、歓喜の声がこぼれる。
しかし、男が次にとった行動に周囲は唖然とした。
男は少女を母親に手渡さず、車に乗せてそのまま逃走したのだ。
(アマゾンより引用)
双子のお姉さん、めっちゃ腹立つな -
もはや意味がわからない。冒頭で提示される事件がそこから発展していくのかと思いきや、いきなり始まるまったく無関係の小学生の物語。その後も何の工夫も屈託もなく続いていく中高生の青春日記。最終章で急転直下に現実に舞い戻ってきたかと思ったら、まさかの説得力の欠片もない種明かし。なんだこれ?
タイトルも表紙デザインも帯の煽り文句もまるで詐欺。新潟を舞台にしている意味もまったく無し。
こんなの本にしちゃダメでしょ。 -
出版社の打った広告に悪い意味でだまされた。
これはミステリではないし、紹介文も物語の本筋とはほぼ無関係。
一般書としては別に悪くはない内容だと思うが、そのぶん点が辛くなった。 -
悪くないエピソードもあったけど全体的にはイマイチで文章もちょい寒い。結末もなんだそりゃ〜
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冒頭で謎のエピソードがあり、すぐその後全く?別の話が始まる。
双子の姉弟。
そして双子の両親のこと。
ラストで冒頭の真実が出てくるが、納得の展開ではなかった。ところどころは面白いところもあるが全体的には、イマイチに感じた。 -
とあるクリスマス、一件の火事。そこで起きた誘拐事件から、話は始まる。
そんな謎ばかりのプロローグとは打って変わって、物語は双子の勇帆と帆名の小学時代から高校時代を描いていく。彼らの人生を描く中で、あの誘拐事件が紐解かれる。信念を持って生きる周りの皆が羨ましい。そんな勇帆が選んだ、最後の決断とは—。
自分が無意識に追いかけていた人がいなくなったとき、私はどうなっちゃうんだろう。そのとき自分は、しっかり自分の選択をできるだろうか。そんなことを考えた。 -
プロローグで謎がありエピローグで解ける.そしてそれを挟む形で勇帆と帆名の双子の物語がある.自分の心のままに嘘をつかず傷つくことを恐れない姉の強烈な個性に困りながらも惹かれていた勇帆,人生は哀しい.
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わけわかんない
どうして?
クリスマスの夜
出火した家から助け出した少女を車で連れ去り事故った男
生い立ちが語られるにつれ溶けるような?
生馬直樹の作品
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