真夜中のマリオネット

著者 :
  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・本 (344ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087754605

感想・レビュー・書評

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  • 読了後のしてやられた感!
    涼介の魅力がなぜかページ越しに伝わってくる感じ「真夜中の解体魔」ではない絶対!と信じたくなる。

    復讐という生きる目的を失い、「特別」と言ってくれた人に裏切られた秋穂が今後どう生きていくのか。
    想像するだけでも苦しい、でも気になる。

    真相に近づいているようで遠のいているような感覚
    その感覚の中で読み進めるのが本当に楽しい、全て把握した上でもう一度読み直したい。

  • 結局は、自分の患者が連続殺人の犯人か否か、ということがメインプロットであり、その犯人に惹かれつつ女医が捜査するというだけの単調な展開。
    しかも女医の捜査では限界があるし、そもそも犯人や話の仕掛けも、伏線やミスリードを誘うようなセリフが多すぎてわかってしまう。
    話が小粒の上に、女医の心情描写も同じことの繰り返しで退屈だし、キャラも特に目新しくもなく、気楽に読めるが物足りない。
    ラストの話の構図が変わるところがウリとなるはずだが、ここが意外と曖昧なのが残念。

  • たまらない、忘れられないラスト。

  • 読み終わったけど、良い意味で後味悪…ッ!

    いやぁ、、明らかにヤバいやろ?という方に進んでいく主人公にヒヤヒヤするやら、翻弄されました。
    この翻弄される感じは作者の意図するところなのか。

    美形美形と言われくる少年だったけど、一体どんな容姿なんだろうか。美形が故に恐ろしさも倍増である。

    知念さんの作品、初めて読んたのですが読みやすくて面白かったー!他にも読んでみよう!

  • 目の前の患者がずっと憎んできた殺人犯かもしれない、でも違うかもしれない、と揺れ動きつつ真相を追っていく。誰のことを、誰の言葉を信じていいのか、迷い翻弄される様子に、ドキドキしっぱなしだった。読みかけじゃ気になって眠れないと思い、最後まで読んだら、すっきりするどころか、かえって怖くなってしまった。あーー恐ろしい。こんなの人間じゃない。こんな鬼が逃げ延びるなんて、そんな最後でいいのか。途中まで信じてしまった私も、秋穂と同じように絶望に崩れ落ちる気分。

  • 救急医として働く主人公のところへ、青年が運び込まれた。
    バラバラ事件の容疑者であり、警察はすぐにでも逮捕したいとのこと。
    ここから物語は始まる。

    主人公の秋穂は婚約者を殺された虚無感にくれており、
    運び込まれた亮介はその事件の被疑者でもあった。
    亮介は自分が犯人だと確証を持てたら殺せばいいと、無実を主張し、秋穂は事件を調べ始める。


    呼吸をするように文章が連なり、
    息を吸うのを忘れたかのように文字を貪って読んだ。
    物語の途中、亮介の天使と悪魔のような二面性に常に翻弄され、もはや誰の証言が正しいのかわからない秋穂と同じように、
    ただただ刻一刻と過ぎる時間に身を置くのみという、
    久しぶりの埋没感。

    ラストの戦慄な終わり方と、そこから思い返した時の数々の言動や行動に戦々恐々とした。
    ヤバい奴じゃん、犯人…。

  • 読みやすくて引き込ませる内容ではあるが、最後のどんでん返しのためのコジツケ感のある設定、展開がちょっとね。後味も悪いし無理やり感がありーので★3つで。

  • 最後のフィナーレはどんでん返しが待っていて楽しめた。
    ただ、そのシナリオを作るための伏線を張るのが難しいがゆえに中盤の登場人物の心情や行動がいまいち納得できず、ストーリー展開に無理矢理のこじつけ感があった。
    それでも、涼介のサイコパスさは尋常じゃないな。

  • 私が救ったのは天使か悪魔か。読み終わって天使でもあり悪魔でもあるなという感想です。同情する過去、慈善行為、殺人。
    秋穂、女医さんと石田涼介がホントの真夜中の解体魔を探すのだが、女医さんの推理はホワイダニットを考えておらず欠陥があったのでもどかしく感じた。推理能力がないからこそマリオネットとして本物の真夜中の解体魔を逃がすことになるのだなと。結末の少し前までは涼介はほんとに犯人じゃないんだと思った。そうであればこれからの活動を応援したかったが、結末に近づくにつれ段々鳥肌が立ってきた。連続殺人と捉えてしまったことでひとつのアリバイが全てに適応されたため、涼介の捜査も隅までできなかったのだろう。死んだ倉敷も女医さんの夫は殺してないと言えば良かったのに。倉敷は雪絵を刻んだ意味を分かって欲しかった。けど、あの精神状態じゃ説明もできないからね。とりあえず涼介を逮捕して取調べをしたらこんな事にはならなかったのに。まんまと操られたな。
    夜に涼介の部屋に侵入したのは誰なんだ?倉敷でいいのか?
    こういう細かいとこも推測じゃなくてセリフとして言って欲しいな。あのときは、、、とか。

  • 一気に読んでしまいました。
    最後まで読んで下さい。

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著者プロフィール

1978年沖縄県生まれ。東京慈恵会医科大学卒業。医師。2011年、第4回「ばらのまち福山ミステリー文学新人賞」を受賞し、12年、同作を改題した『誰がための刃 レゾンデートル』で作家デビューする。代表作に、「天久鷹央」シリーズがある。その他著書に、『ブラッドライン』『優しい死神の飼い方』『機械仕掛けの太陽』『祈りのカルテ』「放課後ミステリクラブ」シリーズ等がある。

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