マスカレード・ゲーム

著者 :
  • 集英社
4.10
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  • Amazon.co.jp ・本 (376ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087754612

作品紹介・あらすじ

解決の糸口すらつかめない3つの殺人事件。捜査によって判明した共通点は、その殺害方法と、被害者はみな過去に人を死なせた人間であることだった。
刑事・新田、再びホテル・コルテシアへ――。
累計470万部突破シリーズ最新作、発売決定!

【著者略歴】
東野圭吾 ひがしの・けいご
1958年大阪府生まれ。大阪府立大学工学部卒業。85年『放課後』で第31回江戸川乱歩賞を受賞しデビュー。99年『秘密』で第52回日本推理作家協会賞、2006年『容疑者Xの献身』で第134回直木三十五賞と第6回本格ミステリ大賞、12年『ナミヤ雑貨店の奇蹟』で第7回中央公論文芸賞、13年『夢幻花』で第26回柴田錬三郎賞、14年『祈りの幕が下りる時』で第48回吉川英治文学賞を受賞。19年に第1回野間出版文化賞を受賞。『分身』『白夜行』『幻夜』『黒笑小説』『マスカレード・ホテル』『マスカレード・イブ』『マスカレード・ナイト』『白鳥とコウモリ』『透明な螺旋』など著書多数。

感想・レビュー・書評

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  • ◇◆━━━━━━━━━━━━
    1.感想 
    ━━━━━━━━━━━━◆
    やっぱり、面白かったです〜。
    図書館で予約して約1年、貯蔵5冊あったのにこの期間ということに驚きです。

    スピード感がいいですね。
    物語もそうですが、読んでいるこちらも、もう、そんなに読んだんだっ、という感じでした。

    最後がよかったですね〜。
    想像できて、にやけ待ちな感じでした。
    もう、これで、続編はないだろうな〜という終わり方でしたが、今作も、一気に引き寄せられて、いい感じの読後感です。

    もう、いろんなことやらないといけなかったんですが、完全に優先度を無視して、この作品を読み進めてしまったことだけが、後悔です(笑)


    ◇◆━━━━━━━━━━━━
    2.あらすじ 
    ━━━━━━━━━━━━◆
    今作もホテルコルテシア東京が舞台です。
    お馴染みのメンバーと新たなメンバーも登場して、人物の絡みも新鮮さがありました。

    今回は、いろんなことが次々に起こるのではなく、なかなか起こらないという展開でした。
    なので、最後の方まで、さ〜っと、流れて行く感じでした。それはそれで、なかなかに面白くて、一気読み間違いなしです。


    ◇◆━━━━━━━━━━━━
    3.主な登場人物 
    ━━━━━━━━━━━━◆
    【警察】
    新田浩介 捜査一課係長
    稲垣 管理官
    本宮 捜査一課係長
    梓 あずさ、捜査一課係長、女性
    能勢 のせ
    尾崎 捜査一課長
    富永 新田チーム
    西崎 新田チーム


    【ホテル】
    山岸尚美
    藤木 総支配人
    久我 部長
    中条
    安岡 フロントクラーク
    川本 フロントクラーク


    【客】
    沢崎弓江 派手なネイル、1610室
    佐山涼  偽物っぽい雰囲気、沢崎の連れ
    三輪葉月 はづき、新田同級生、旧姓山下、0821室
    小林三郎 60歳前後、偽名、1501室、大畑信郎
    大畑貴子


    【被害者】
    神谷文和 ふみかず、悠斗から暴行をうけ1年後に死亡
    神谷良美 よしみ、文和母
    森元俊恵 高坂によって殺害
    森元雅司 俊恵息子
    前島唯花 村山によって自殺に追い込まれた
    前島隆明 唯花父
    大畑誠也 元彼女に刺されて死亡

    【被害者(加害者)】
    入江悠斗 ゆうと、被害者、死亡、文和に暴行で少年院
    高坂義広 死亡、前科者、20年ほど前に強盗殺人
    村山しんじ 34歳、前科者
    長谷部奈央 大畑誠也刺殺

  • 殺人などの前科のある若者が、立て続けに同じ手口で3人殺されます。
    警視庁の新田警部らは殺された者を恨んでいた、被害者の家族があまりにも完璧すぎるアリバイを持っているのを逆に怪しみます。

    そして被害者家族のうちの一人がホテル・コルシア東京に、クリスマス・イブの日に宿泊することを突き止め、またしても新田はホテルマンになりすまし、捜査を始めると、他の被害者家族も宿泊することになっていることがわかります。
    新田らはアリバイの点から、被害者家族らがSNSで知り合い、ローテーション殺人(交換殺人)をしたことを疑います。

    そこへ、コルシア・ロサンゼルスからやってきた山岸尚美も加わります。
    次はまた、誰かの命が狙われているのか…。
    おそらく宿泊客に4人目5人目の仲間がいて、他の誰かを狙っているのだろうと見当をつけますが…。

    東野圭吾さんの作品はなぜいつもこんなに面白いのかと思います。人間関係のつなぎ方が上手いですよね。とにかく面白い!

    新田は「今回の犯人たちは、ごく普通の人間です」といいます。
    尚美は「ホテルマンのプライド」を大切にしています。

    そして犯人がわかった時、新田は大きな失敗をします。責任を取って警視庁から辞職してしまう新田ですが、このシリーズも、まだ続きがありそうな展開で楽しみです。

  • それぞれの事象に対して、自分が予想していることと微妙に違う回答が用意されている。そこがとても楽しい。
    最後はまさかの結末があった。続きが楽しみだ。あるのかな?

  • 本って、不思議だなあ、と。
    読んだ時の年齢、その時の自分のシチュエーションなんかで読後の感想が変わるんですよね。再読すると、また感想が変わる。それがまた面白い。

    今回は初読ですが、事件によって突然子供の命を奪われる話が沢山出てきたので、少し読んでいるのが辛かったかな...。親側の気持ちになっちゃいましたね。

    そしてそして、意外な結末。
    もうこの2人、どうなるのよ〜!もういいじゃん!私が許す!読者の期待に答えて!
    このシリーズは続くのか?!...続いて〜。

  • 「マスカレードシリーズ」第4段
    事件の経緯より、ラスト8頁に衝撃!
    新田浩介の行動に感銘を受けました
    もったいないお化けが出てきそ〜
    (意味が違うし)

    ホテル・コルテシアの山岸尚美と、警部・新田浩介のコンビ復活です
    お互い昇格し、非常時にも冷静沈着であり、人間としても大きく成長し、シリーズを読んで来た私としては、喜ばしい限りです
    そしてまさに阿吽の呼吸、安定の信頼感で事件解決に挑んでいく2人の姿は、自信に満ちていて逞しかったです

    だからですかね、キムタクと長澤まさみがバタバタ慌てふためく映像を勝手に想像し、ハラハラドキドキ刺激を求めていた私には、ちょっと物足りなかったんです
    それと、事件解決の仕方が想像に反して穏やかだったっていう所も重なって

    話は、被害者遺族と加害者の心情が読み応えあり、面白かったです

    どうなる?
    「マスカレードシリーズ」

  • 会社の標語が優秀賞になり、図書カードを頂いた。

    おー。新品の本が買える〜(*^▽^*)

    何を買うかなあ??
    と思ったが、購入したい本もコレといって決めていなかった。

    そう、決まってない時は東野圭吾先生でしょ!
    買ってハズレはないし、誰かに回してあげた時に一番喜ばれるし╰(*´︶`*)╯

    シリーズ4作目。
    今回のテーマは、被害者遺族の心情と交換殺人。
    前のシリーズでも交換殺人が問題になっていたような?忘れてしまったが(笑)

    このシリーズの面白いところは、警察の捜査だけでなく、ホテル業務のドラマにも触れているところだ。

    マスカレードナイトの映画を見てしまった為、もう主役はキムタクと長澤まさみでしかないが、逆に人物をイメージしやすく、良かったかも。

    これまでの話で、フロントに来た「客」じゃなくて、「お客様」は誰一人見落とさないよう、注意深く読むようになった(笑)

    今回の話は、自分的にはあまりワクワクしなかったのだが、何となく次作に繋がる展開!?

    今後も期待出来るのかも??

  • マスカレードシリーズでは毎回どんでん返しに驚かされますが、このお話でも初め交換殺人と思わせておいて、、あんな結末になるとは思わず一気に読んでしまいました。殺人を犯した人が記憶もなく、罰せられなかったら苦しまないと思っていましたが、罪の記憶がないのに罪を犯してしまった場合の苦悩をこのお話から少し考えさせられるました。最後に新田刑事の処遇も驚きました。続編に期待です!

  • いい意味でキムタクと長澤まさみで映像を見てしまう。
    今作では梓警部という女性が出て来るが、最初の方は違法スレスレの捜査と態度が馴染めなかった。この女性との対立で最後まで行くのかと思ったが、途中から山岸女史が登場しホッとする。やはり、このシリーズは新田と山岸の好対照な連携が面白い。
    殺人を犯したのは意外な人物。動機も分かりにくかった。新田の同期の女性がキーだったようだ。
    最後の新田の動向も意外な結末。責任を取るほどの重大なミスとは思えないが。
    このシリーズはこれで終わるのだろうか?

  • マスカレード シリーズ4

    刑事・新田浩介が、再び、ホテル・コルテシア東京に潜入し、ホテルクラークとして、ホテル業務をこなしつつ、事件を解決する。

    3件の殺人事件が起こる。
    被害者は、三人とも過去に「人を死なせた」人物である。
    凶器がナイフである。
    と言う共通点が浮かび上がった。

    更に、クリスマスイブに、過去の被害者の遺族が、全員、ホテル・コルテシア東京に宿泊することがわかり、「 ローテーション殺人」ではないかと。
    関連者は、三組だけではなく、他にもいるかもしれない。
    新たな殺人事件を防ぐ為、潜入調査をすることになり、新田刑事が、ホテルクラークを勤めることになった。

    犯人逮捕の為なら、手段を選ばない、梓警部のやり方と、衝突しながらも、ホテルと、警察の間を上手く回して行く新田刑事。

    そして、コルテシア・ロサンゼルス勤務となっていた、山岸尚美が、急遽、呼び戻される。

    前回の潜入調査より、遥かに逞しく成長した、新田と、山岸。
    安定の東野作品。
    どうしても、木村拓哉と長澤まさみを連想しながら読んでしまうのは、仕方がないか。

    これが、最終回となるのか。
    何度も、同じホテルに潜入と言うのも、無理があるだろうけど、続編を願う。

    • まことさん
      マミさん。こんにちは♪

      いつも、いいね!ありがとうございます。
      私も、昨日、この作品を読了しました。
      ちょうど同じころに読んでいた...
      マミさん。こんにちは♪

      いつも、いいね!ありがとうございます。
      私も、昨日、この作品を読了しました。
      ちょうど同じころに読んでいたのですね。
      レビューは、昨日ノートにまとめてあったんですけど。他のフォロワーさんのレビューも再拝読したのですが、マミさんのレビューと一番書き方が似ていると思いました。
      東野さんはホントに安定の面白さですよね!
      私は、これ、続編があるのではないかと思ったのですが、違うのかな?
      2022/06/20
    • マミさん
      まことさん
      わぁ
      コメントありがとうございます。
      私は、東野圭吾さんの大ファンです。
      どの作品も、1ページ目から、目が離せない面白さだと思い...
      まことさん
      わぁ
      コメントありがとうございます。
      私は、東野圭吾さんの大ファンです。
      どの作品も、1ページ目から、目が離せない面白さだと思います。

      今回の、マスカレード・ゲームも、疑う新田、信じる山岸。でも、二人に共通することは、宿泊客の安全。
      実に、面白いです。

      まことさんがおっしゃる通り、続編があれば、大変嬉しいです。
      少しオーバーですが、切に、願っています。
      2022/06/20
  • 四年半ぶりのホテル・コルテシア東京。
    懐かしい~~!

    ある殺人事件を追っていくうちに、奇妙なことが判明します。
    全く別の二つの事件との繋がりが見え隠れし始めたのです。
    三つの事件の被害者遺族たちが、同じ日・同じ場所に集まるという。

    それは、“クリスマスイヴ の ホテル・コルテシア東京”
    もう「待ってました!」と拍手するしかないです。

    新田浩介 警部、ロサンゼルス勤務の山岸尚美。
    前作でいい味を出していた 能勢 警部補。
    今回は、ちょっと癖のある女性が二人登場して
    さらに わくわくドキドキ感を盛り上げてくれます。

    東野さんが一貫して疑問を呈する 罪に対する罰の妥当性。
    マスカレードシリーズではないけれど
    『さまよう刃』は、少年法で裁かれない犯人に対して
    被害者の父親が自ら立ち向かうという衝撃の物語でした。
    この作品では、理不尽な刑に対して憤る遺族たちが
    犯罪者に対して何を求めているかが描かれています。

    憎しみなんて、人生にとって何の足しにもならない。
    そう分かっていても、心の整理をつけることができない
    身内を殺害された遺族たちの無念。
    新田浩介は、この事件にどのように終止符を打つのか。

    重いテーマを、軽やかに、彩り豊かに綴り上げたこの作品。
    底を流れる東野圭吾さんの温かい目に気持ちが救われます。
    そして、結末にびっくり!
    えっ、ホントに?
    大満足の第四弾でした。

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著者プロフィール

1958年、大阪府生まれ。大阪府立大学電気工学科卒業後、生産技術エンジニアとして会社勤めの傍ら、ミステリーを執筆。1985年『放課後』(講談社文庫)で第31回江戸川乱歩賞を受賞、専業作家に。1999年『秘密』(文春文庫)で第52回日本推理作家協会賞、2006年『容疑者χの献身』(文春文庫)で第134回直木賞、第6回本格ミステリ大賞、2012年『ナミヤ雑貨店の奇蹟』(角川書店)で第7回中央公論文芸賞、2013年『夢幻花』(PHP研究所)で第26回柴田錬三郎賞、2014年『祈りの幕が下りる時』で第48回吉川英治文学賞を受賞。

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