日本妖怪巡礼団

  • 集英社 (1989年1月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (300ページ) / ISBN・EAN: 9784087801064

感想・レビュー・書評

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  • 4087801063
    1989/6/5購入

  •  1989年に発行された本だが、今読んでも面白い。よくこれだけ不思議で怪しい場所があるのだなあと改めて思った。東京だけでも、麻布、六本木をはじめ、下町、関東、さらにはイタコに会っているという盛りだくさんのテーマから構成されている。
     

     「妖怪巡礼団」を結成するにあたって、次の「四つの目玉」を設定したと述べている。


    1. 過去へ向けた透視目玉
    2. 調べる目、博物学する目が観察目玉
    3. ひたすら驚き、感動すること。そのための驚き目玉
    4. 分析目玉


     荒俣宏には、少なくとも四つの目が付いていると思ってしまう。いろいろな分野に関する本を出しているだけに、目の付け所が違う。


     麻布のタヌキ、ムジナとマミが取り上げられている。「狸穴」と書いて「まみあな」と呼ぶ場所がある。以前、「タモリのTOKYO坂道美学入門」を読んでいるときにこの地名を目にして、印象に残っている。麻布というとハイソな方がお住まいになる場所だと思っていたので、タヌキとは無縁だと思っていたがそうではなかった。


     この他には、キツネ、お岩さん、天狗、平将門などが登場する。これだけ見ていくと東京、いや日本は妖怪のワンダーランドではないか。世界に向けて妖怪をもっと売り出していいような気がする。観光地化するといろいろな問題も起きるという副作用もあるが。


     現代の世界にもいろいろな妖怪がいる。「リアル妖怪」を見たければ、霞が関や永田町にいる。元下着泥棒、お金をもらっていて記憶があいまいだとあまりうまくない言い訳でごまかす、保守もどき、ほら吹きといった具合に個性がぎらぎら光る妖怪ぞろい。そう言えば、あの芸能事務所にも恐ろしい妖怪がいるようだ。

  • 「妖怪」と銘打ってますが、幽霊関係や都市伝説系もちょろっと入ってるのが時代を感じさせます。
    今ではすっかりメジャーな妖怪スポットも平成初期は忘れられてたんだなぁ…としみじみ。
    アリャマタ先生が今よりスレンダーだったりして。
    純粋な「妖怪」ではないので星四つですが、なかなか面白い読み物です。

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著者プロフィール

作家・翻訳家・博物学者。京都国際マンガミュージアム館長。
平井呈一に師事、平井から紹介された紀田順一郎とともに、怪奇幻想文学の日本での翻訳紹介に尽力。のち活動の幅を広げ、博物学をはじめとして多ジャンルにわたって活躍。
主な著書に『妖怪少年の日々』、『帝都物語』シリーズ(ともにKADOKAWA)、『世界大博物図鑑』(平凡社)、『サイエンス異人伝』(講談社)、『江戸の幽明』(朝日新書)など。『怪奇文学大山脈』Ⅰ~Ⅲ(東京創元社)を編纂。

「2021年 『平井呈一 生涯とその作品』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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