こちら葛飾区亀有公園前派出所 小説

制作 : 西上 心太  日本推理作家協会  秋本 治 
  • 集英社
3.33
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  • (20)
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本棚登録 : 669
レビュー : 147
  • Amazon.co.jp ・本 (290ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087804669

作品紹介・あらすじ

両津勘吉、『新宿鮫』『池袋ウエストゲートパーク』etc.の人気キャラと夢の共演。超人気ミステリー作家7人が両さんを描く。

感想・レビュー・書評

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  • 漫画「こち亀」の日本推理作家協会に所属する作家さんによるアンソロジー小説集。
    何より京極夏彦さんが書いてるというのに目が引かれたが、トップの大沢在昌さんも含めて、そうそうたる面々である。
    大沢在昌さんのあとがきにあるように「伝家の宝刀ともいえる自身の人気キャラクターを惜しげなく投入」した作品も多いが、その上で「こち亀」の雰囲気が感じられるのが、さすがというところである。
    個人的によかったのは、今野敏さん、東野圭吾さん、京極夏彦さん。今野敏さんの「キング・タイガー」は、ウンチクや細かな描写が、正に「こち亀」の雰囲気。ほとんど両さんも出てこないのに、これはすごい。東野圭吾さんは、乱歩賞という作家のネタで、「こち亀」を書くという点もおもしろいが、両さんの暴れっぷりもよい。京極夏彦さんは、細かいネタもさることながら、大原部長と丸井で話を進めてくという点がおもしろい。京極作品としては、バカ話に持っていきながらも、話がきちんと落とすと、よくできてるなという感じです。サクッと京極堂シリーズの後日譚にもなっていて、ニヤッとしました。
    他の作家さんも、元ネタの作品も読んでみたくなる作品で楽しめました。

  • ミステリー作家たちが、こち亀キャラクターを使って書いた短編集。
    全体的に両さんは漫画より優しく頭脳も使っている(笑)

    【大沢在昌「幼な馴染み」】
    「新宿鮫」の鮫島、晶、藪監察官が登場。
    三人が浅草に初詣に行くと、藪医者の幼馴染の両さんとばったり出会って…。

    両さんはゲーセン立ち入ったり人をおちょくったりしているが、人を良く見ていて人情派。原作の両さんよりずっと人情派かも(笑)

    【石田衣良「池袋⇔亀有エクスプレス」】
    池袋のトラブルシューターのマコトが、眉の繋がったクロマニヨン人みたいなスーパーコップ両さんとある相談を解決することになり…

    こちらの両さんは小悪党を子供にほだされて大目に見てやるくらいの人情派。

    【今野敏「キング・タイガー」】
    退官した警視が、今後の趣味として始めたプラモデル作り。
    プラモデル屋には実に見事な完成品が展示されていた。
    元警視は作者の「両津勘吉」に興味を持ち…

    両さんの出番は少ないけれど、元警視が「どんな人だろう…」と想像している。

    【柴田よしき「一杯の賭け蕎麦-花咲慎一郎、両津勘吉に遭遇す」】
    無許可保育園長兼探偵の花咲慎一郎の元に駆け込んできたピンクのミニスカ金髪ポリスの秋本麗子巡査。
    言われるままにパトカーに乗せられ…、その運転手はお洒落なストライプ制服のむかつくほどの美男子、この二人怪しい。
    連れて行かれた派出所にいたのはもっとさらに怪しい両津勘吉だった!

    麗子も中川も漫画では普通に読んでしまっていますが、一般人と一緒に出てくると十分怪しいですね(笑)

    【京極夏彦「ぬらりひょんの褌」】
    休日秋葉原に出かけた大原部長と寺井。
    妖怪ぬらりひょんのフィギュアを見た時に蘇る大原部長の記憶。
    大原部長が二十数年前に住んでいた部屋に、妖怪としか思えないものが出入りしていた…!

    ここで出てくる寺井が妙に冷静沈着(笑)
    坂の上の古書屋を営む老人、スダレ禿の元作家京極夏彦などが出てくる。
    相変わらページの終わりは必ず文章の終わりと言う几帳面さ。

    【逢坂剛「決闘、二対三!の巻」】
    両津勘吉と秋本麗子がフェラーリで御茶ノ水署に乗りつけた。
    このことが梢田巡査、斉木警部補、五本松巡査部長の波乱の1日の始まりだった…。

    いきなり金を掛けた賭けを仕掛ける両さん…はまだしも、
    麗子がノリノリで片棒担いでいる姿がなかなか可愛いかもしれない(笑)
    両さんの賭けも、漫画では勢いで押し切るけれど、小説ではちゃんと作戦立てていて、漫画より頭脳を使っている(笑)

    【東野圭吾「目指せ乱歩賞!」】
    江戸川乱歩賞は賞金2000万?!
    それを聞いて黙っている両さんではない。
    翌日の締め切りまでに四台のパソコンを使いこなし、原稿に発信器を付け審査員たちを脅しにかかる…。

    うん、このやり口はじつに両さんっぽい(笑)

  • マンガと小説の人物競演

  • 東野圭吾が書いた部分は傑作。
    江戸川乱歩賞をめざす両さん。
    締め切りが明日だと聞いて、刑務所にいる犯罪者4人に原稿を書かせて,それを継ぎ合わせて間に合わせる。
    1次予選、二次予選で,現実的でないといって切られたところが,
    最終予選では「はちけていない」という理由で落選する。

    自分を両さんにたとえて,
    文学賞を笑い者にしようとしている。
    賞をもらったことがあるから書ける嫌がらせ。
    両さんを主人公にしたからこそ書ける嫌がらせ。
    与えられた条件を自分の好きなように利用する,技術者ならではの作品に仕上がっているかも。

  • ぬらりひょんの褌が「こち亀」っぽくて面白かった。

  • ほんの気分転換のつもりで購入したけれども
    作家それぞれの作品の個性がでていて
    最初から最後まで飽きずに読みきることができました(o・∀・o)

  • 大沢在昌、石田衣良、今野敏、柴田よしき、京極夏彦、逢坂剛、東野圭吾
    という、目もくらみそうな豪華メンバーによる

    「こち亀」コラボ!

    こち亀30周年記念コラボらしいんだけど
    いやぁ~~。もう最高っす!

    新宿鮫の鮫島が!
    ウエストゲートパークのマコトが!
    にこにこ園の花ちゃんが!
    そのほか、綺羅星のような人気メンバーが両さんと絡むんですよ!
    もう大興奮(笑)
    始めっから終わりまでニヤニヤしっぱなしです

    文句なしの☆5つ!!!

  • 7人のプロの推理小説家が書く両さん。
    最近、こち亀ブームが来てるから手に取ったわけじゃなく、以前から気になっていた作品。
    短編集で、それぞれいい味が出てて読みやすかった。
    漫画を読んだことないけど、両さんの性格が出てて面白かった(^O^)
    (2011.8)

  • 京極さん目当てに購入。満足。

  • 全く期待しないで読み始めました。
    予想外に面白く楽しかった。

  • オリジナル小説とは違った楽しみ。
    作家さんの持ちキャラと共演の場合、軽い作風だと両さんのキャラに負けてしまうようで、全く作風が違う方が面白かった。
    http://blogs.yahoo.co.jp/rrqnn187/14549672.html

  • 2016/3/11

    こち亀の両さんと出会う様々なキャラクターたち。
    わたしは池袋のマコトしか分からなかったけれど、各作家さんの作品を読んでいる人なら「あの本の!」となって楽しいだろうなぁ。
    素敵な企画です。

  • さっくり読了w

  • いろんな作者のこち亀が楽しめて、面白かった。

  • 小さい頃から少年ジャンプで親しんできた
    こち亀、これを小説で読めるなんてすばらしい
    ただそれぞれもう少し長編で読みたかった
    マンガもさほど長いお話はないのだが
    どうしても小説はある程度の長さがあるものと
    期待してしまう
    最後のページにくると、あ、終わりか・・・と

  • あの国民的漫画・こち亀と有名推理小説家達のコラボ。内容的にはやはり京極夏彦氏の話が一番面白かったです。かの作品に出てくる古本屋さんが出てくるだけでもう…。あとは両さんの人情を感じられる柴田よしき氏の話が印象に残りました。

  •  私は、両さんのほうを見られず背を向けたままだった。きっとぼろくそに言われるに違いない。
     両さんの声が続いた。
    「35分の1スケールだな。素組みだけど、丁寧に作ってあるな。ウェザリングも良い感じだ。作り手の情熱を感じるね」
     その言葉が信じられなかった。
     神にも近い両さんが、ほめてくれたのだ。その一言ですべてが報われた気がした。
     何だか、じんわりと涙が滲んできそうだった。
    (P.99)今野敏/キング・タイガー

  • 執筆陣が超豪華!!!!!
    これからミステリ読もうかな?って人にはそれぞれの作家のアンソロジー的になってるのでオススメ。
    柴田よしきを読んでみたいなー。

  • 大沢在昌、石田衣良、 今野敏、柴田よしき、京極夏彦、逢坂剛、東野圭吾という豪華作家陣による競演で、ワクワク度もMAXでしたが、結果的には非常に面白い作品でした!
    どの作品も両さんや派出所のキャラクターをうまく生かした、さすが!と、うなるような作品ばかりで、とても楽しめました。
    娯楽としては最高な作品で、今野敏のように独自の趣味感と合わせた作品もありましたが、各作家の出世作に登場するキャラクターと両さんとの共演が非常に面白かったですね。
    東野圭吾もさすがの両さんの強欲さをうまく活かした内容で痛快でした!
    これは「こち亀」ファンならずとも非常に楽しめる作品なので、読む価値ありの遊び心たっぷりの娯楽作品ですね。

  • 大沢在昌,石田衣良,今野敏,柴田よしき,京極夏彦,逢坂剛,東野圭吾の7人が,「こち亀」の両津勘吉を登場させる短編集。
    もともと両津のキャラクター自体がマンガならではの強烈さがあり,しかも話によって多少変化することもあり,「両津ってそんなだっけ?」という違和感を感じるところもあるが,それでも楽しい。

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著者プロフィール

東野圭吾(ひがしの けいご)
1958年大阪市生野区生まれ。大阪府立大学工学部電気工学科卒。大学在学中はアーチェリー部主将を務める。1981年に日本電装株式会社(現デンソー)にエンジニアとして入社し、勤務の傍ら推理小説を執筆する。1985年『放課後』で第31回江戸川乱歩賞を受賞し、小説家としてのキャリアをスタート。2006年『容疑者Xの献身』で第134回直木三十五賞を受賞。2013年『夢幻花』では第26回柴田錬三郎賞を受賞、2014年『祈りの幕が下りる時』で第48回吉川英治文学賞受賞。現在、直木三十五賞選考委員を務めている。代表作としてガリレオ・新参者シリーズに加え、映画化された『手紙』『ラプラスの魔女』。ほかにもテレビドラマ・映画化された作品が多い。2018-19年の作品では、『人魚の眠る家』、『マスカレード・ホテル』、『ダイイング・アイ』、そして今後の映画化作として玉森裕太、吉岡里帆、染谷将太らの共演作『パラレルワールド・ラブストーリー』(2019年5月31日映画公開)がある。なお、中国で『ナミヤ雑貨店の奇蹟-再生-』が舞台化・映画化され、映画はジャッキー・チェンが西田敏行と同じ雑貨店店主役で出演する。2019年7月5日、「令和」初の最新書き下ろし長編ミステリー『希望の糸』を刊行。

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