徹底抗戦

著者 :
  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087805185

作品紹介・あらすじ

逮捕から3年、ライブドア事件の真相をホリエモンがついに告白。

感想・レビュー・書評

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  • 私は彼の服装や言動をテレビで見て好きになったクチで、彼は極悪者とかずる賢い人間ではない、というのが当時からの印象で、読後も変わらない。むしろ、筋が通っている暴れん坊という感じで、かなりまともな方だと思う。

    この本を読んでも彼の逮捕の明確な理由は見えてこない。「経営者としての責任は負うが、刑事責任は負いかねる」 という彼の意見には納得がいく。だが、あまりの執拗な取り調べに、徹底抗戦を構える彼ですら、身に覚え無き罪を認めて楽になりたいと考えたという。

    やはり、高慢チキな国家権力の陰謀に違いない。
    足利事件の冤罪や、大阪地検の証拠改ざん等、検察庁の諸々が暴かれた今、尚更。

    結局、彼は若くして成功し、彼の言動、Tシャツ姿、藪から棒の買収劇…諸々によって、昭和を努力で築いたおぢさん達に必要以上に目をつけられただけではないのか?彼は国家権力の被害者であり、メディアに過度に祭り上げられた被害者だと思う。

    独房での孤独な日々、嗚咽するほど泣いた絶望感、数々の苦しみを乗り越えて、今コツコツと頑張っている彼を私は応援したい。

    そして、一日も早く、検察が捜査、逮捕、起訴の一連を担う体制を改革するべきだと思う。検察が大々的に捜査を行った手前、引っ込みがつかない状態で100%起訴へ持ち込む今のやり方はどう見てもおかしい。せめて癒着できない外部監査を入れるべきだ。「疑わしきは、有罪」ベースの捜査はもう終わりにしてほしい。

  • 民主の小沢さんの騒動で久々に国策捜査って言葉を聞いたので、手にとってみた!

    俺わりとホリエモン好きですよ??

    ってことで好意的に読んでみたけど、あまりにも自分を正当化しすぎな部分があって共感8の苦笑2って感じですw

    最も共感した部分は検察に捜査権と起訴権の両方を持たせるのはチートだろ!って部分。

    検察が捜査して逮捕してんだから、どうしても罪を認めさせて有罪にするっきゃねー!ってことで何日も拘留するのは反則な気がします。

    でも結構グレーなことやってんだから、あれはミスだし俺は無罪だろ!っていうスタンスはやっぱいただけないっす。

    ちなみに初めて食べたくさい飯の話はちょっと面白いww

    星4つー。

  • 確かに当時マスコミからの印象のみで著者のイメージを持っていたことがあった。拝金主義の風評と瓦解していくRolling stoneの様を楽しむ誘惑はそれほど強いからだ。多少なりともメディアリテラシーの技術が身についた今、当事者の声も興味深く読むことが出来た。にしても、リテラシーの重要さそれ自体がマスコミの喧伝である以上、正確な判断や公平な観点を自身出来ているかというと、そんな自信はおこがましく思うのである。正しいのは誰だろう?

  •  いまさらですが…。
     ライブドア事件で収監されてしまったホリエモンが,二年前に最高裁の判断を控えて書いた本。過熱報道が懐かしい。
     ホリエモンは自分のやりたいことを勘違いされるタチらしくて,いろいろ愚痴っている。あのニッポン放送買収は,テレビ放送にライブドアのURLを貼りつけるためだけにやったそうだ。何か裏の野望があるだろうと勘繰られるのは心外。
     選挙出馬も,小泉改革を支援するために思い立ち,とんとん拍子に進んだそう。けっこう根は純粋なのかもな。宇宙開発にも夢があって,一家言ある。スペースシャトルをこき下ろすくだりは何か小気味良かった。
    「あれは、飛行機の形をした宇宙船に憧れたアメリカ国民の、(負の)意識の結晶…当時の技術では実現できないことがわかっていながらも、国民の期待の高まりの前に、完全再利用の宇宙船の建造を目指し…『なんちゃって』再利用型ロケットにしたのがスペースシャトル」p.43
     容疑の詳細についてはこの本を読んでもよくわからなかった。やはり取調や勾留,裁判の体験記が目を引く。人質司法への反感,判検交流への疑問はもっとも。ヤメ検が刑事事件を担当するのを『法曹界の仕事マッチポンプ』というのは言い得て妙かも(p.164)。
     ホリエモンが一番怒ってたのは,強制捜査のやり方。「事件は私たちが『起こした』のではなく、特捜部が『起こした』」と言ってる。なぜなら,経済事件の強制捜査はたいてい金曜にやるのに,市場に悪影響を起こすことが確実な月曜にした結果,パニック売りで連鎖的株安を引き起こしたから。
     特捜部とやり合った人はみんな口をそろえて言うけど,捜査・逮捕・起訴すべてを行なう検察の権力は恐ろしい。現行制度では,検察が面子を賭けて事件化し起訴に持ち込むと,裁判所も丸め込まれてしまう。この点は去年の検察不祥事もあり,取調の可視化など改善されていくだろうか。

  • まあいいたいことはわかったよ。
    過失かいなか(表現が適切じゃないかな?)と
    Regulationの整備との関係性かな?

    確かにこちらがおもうより堀江さんはエンジニア気質で
    商売っ気はなかったのかも。(この表現も変だけど)

  • シュリーマンの伝記も読んでみたい。堀江さんの宇宙の探索と宇宙の果てを知る旅、人間の起源とその限界を知る冒険という目標、夢ステキですね。

  • ホリエモンのライブドア事件。
    ホリエモン視点で書かれているけど、メデイアの情報操作がよくわかる。
    目立ったことをするとこんなに叩かれてしまうのか…。
    今の大企業の経営者たちも少なからず同じような手法で会社を成長させた人たちもいるだろうに。
    司法制度、裁くのも人間なんだってことを痛感した。

  • 堀江貴文氏の立場からライブドア事件を振り返った本。

    当時僕は、テレビからの情報でしかライブドア事件を知らなかった。僕は当時中学生ぐらいで悪いことして捕まったんだーぐらいにしか考えてなかった。

    この本を読んで、ライブドア事件を振り返ってみるとテレビのバイアスがかかった情報に頼り切ってたんだと思った。この本ももちろん堀江氏のバイアスがかかっているけれど。

    そのバイアスを踏まえてもライブドア事件というのは既得権益や、よくわからない力が働いたんだなと思う。

    ライブドア事件行こう、ベンチャー企業のメディア露出やベンチャー企業がスポットライトを浴びることは減って、若い人達にモデルケースを示せない問題があるという。

    日本の司法が下した堀江氏を逮捕するという決断は日本の未来に希望が持てない現状をもたらしたと思う。


  • ライブドア事件の本質が見える本。
    ただ、著者の視点で書かれているので、その点は理解する必要がある。

    読み終えた上でホリエモンは有罪なのか無罪なのか、
    判断を下すのではなく事件の本質を捉えた上で、検察権力の危険性や
    情報化社会における強大なパワーをもつメディアの危険性に目を向けてみると大変興味深い。

    また、拘置所の日々でのやりとりなどで、彼らしい視点でリアルに描かれている。
    当時の騒動の中では見えてこなかった部分でもあったのだが、
    実は純粋で不器用な面もあるんだなと好感を持ったのと同時に、
    マスコミが世論を支配していることに恐怖を覚えた。

  • マスコミに一回つけられたイメージを払しょくするのは難しいことがわかる。

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著者プロフィール

1972年、福岡県生まれ。実業家。ロケットエンジンの開発や、スマホアプリのプロデュース、また予防医療普及協会理事として予防医療を啓蒙するなど、幅広い分野で活動中。会員制サロン「堀江貴文イノベーション大学校(HIU)」では、1,500名近い会員とともに多彩なプロジェクトを展開。『ゼロ』(ダイヤモンド社)、『多動力』(幻冬舎)、『時間革命』(朝日新聞出版)、『最大化の超習慣』(徳間書店)など著書多数。

「2023年 『(仮)2035 10年後のニッポン ホリエモンの未来予測大全』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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