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Amazon.co.jp ・本 (240ページ) / ISBN・EAN: 9784087806434
作品紹介・あらすじ
熱き激動の昭和スポーツ裏面史を活写!!
サッカーW杯、箱根駅伝、女子プロレスなどを日本で初めて放送、ローラーゲームやキックボクシングのブームを先取りし伝説を次々と生み出したのは当時“TV番外地"とよばれた弱小局だった…!!
感想・レビュー・書評
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痛快な東京12チャンネル運動部の活躍は、
・日本に当時浸透していなかった世界のメジャースポーツ
・マイナースポーツの多方面の発掘
といった「弱者の戦略」によるものです。
それらが、ときに上位者を凌駕する成果を見せます。
しかし、育てたコンテンツが丸ごと他社に奪われるという宿命を持っています。
高度経済成長の熱気と相まって、昭和の縮図が見て取れます。
しかし、仕事のベースを人脈・コネに置くスタイル(決して創意工夫がないわけではありません)は、限界があるようにも思えます。
主役格の白石氏を初めとして、「顔役」的なキャラばかりの世界が発信する番組が、女性・子供を巻き込む共感が得られるのか疑問も持ちました。
そんななか「ヨーイドン!」をスタッフたちが同時期に制作されていたことには、何だかホッとさせられます。
図書館で借りました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
今年は日テレが箱根駅伝が完全生中継を実現して30年。黎明期のテレビマンたちの挑戦は『「箱根駅伝」不可能に挑んだ男たち』に描かれています。しかしその前史として昭和40年代に「三強一弱一番外地」と嗤われた東京12チャンネルの放送がありました。VTRをバイク便で手渡しする、という工夫の数々。日テレの正攻法に対して、一番外地のやり方は創意工夫の積み重ね。他局でやったことのないことをやってやろうという気概がいかに育まれたか、その揺籃地となったスポーツ局、その大将、白石剛達の情熱、彼の薫陶を受けた白石一家の面々の苦闘の記録です。ローラーボールに女子プロレスみたいな端っこのコンテンツから翻ってサッカーワールドカップやモハメド・アリ戦のようなビッグコンテンツまで。まるで科学教育局という出自に対する反逆のように暴れまくります。それが、現在のテレ東の「池の水全部抜いちゃいました」企画にまで至る、と感じました。テレビのエスタブリッシュに対するアンチテーゼとしての12チャンネル番外地DNAはメジャーになっています。ネットという外の番外地に対してどう戦うか、目が離せません。
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[負けん気の者たち]サッカー、箱根駅伝、卓球.....。今では高い人気を誇るスポーツであり、視聴率も稼ぐことができるコンテンツを、まだ注目されていない頃から情熱的に放送し、先駆者としての役割を果たしたテレビ東京。「テレビ番外地」と揶揄される局になぜそのようなことが可能だったのかを探るノンフィクションです。著者は、格闘技を中心としたスポーツ関係の書籍を多く著している布施鋼治。
「なんでもやってみる」精神が色濃く表れる高度経済成長という時代を背景に、テレビ東京運動部という「成り上がり者」たちが、斬新なアイデアとひたむきさを頼りに一矢報いていく姿は、まるで上質のスポーツ漫画を読んでいるかのよう。テレビ制作の知られざる一面を知ることができる上でもオススメの作品ですが、何よりもメディアとアマチュア・スポーツの素敵な邂逅を記した作品として、多くの方に推薦できる一冊です。
〜番外地にも意地とプライドがある。〜
お気に入りの番組の一つが『モヤさま』の自分としては☆5つ -
東京12チャンネルの「隙間戦略」が
面白く語られていました。
未開のものを開拓していくのは、苦労も多いけれど
非常にやりがいがある仕事であることが
読んでいて伝わってきます。 -
日本で初めてサッカーW杯や箱根駅伝を中継したのは、“テレビ番外地”を舞台に奮闘した伝説の男たちだった! 熱き昭和のスポーツ裏面史を活写する、東京12チャンネル(テレビ東京)運動部の愛と情熱と奇跡の物語。。
痛快、豪快、…、文句なしに面白かった。「ドアは叩いてみなければ開かない」がモットーの白石剛達氏。やってみないとわからないじゃないか、という当たり前のチャレンジ精神、たとえ挫けても捲土重来、再チャレンジで勝つ…。視聴率番外地だからこそできたのだ、といえる面はあるにせよ、おそらく今のテレビ業界で失われつつある精神がここには溢れていた。決して「旧き良き時代の話」だけではないのではないだろうか。
(A) -
かつて「3強1弱1番外地」の「番外地」呼ばわりされた東京ローカルTV局「東京12チャンネル」。
その東京12チャンネル運動部には伝説の敏腕プロデューサー白石剛達率いる「白石一家」があった。
製作予算が無い、機材が無いの東京12チャンネルにおいて、プロ野球中継、アマチュアスポーツ中継、男子バレーボール、サッカー、ローラーゲーム、女子プロレス、キックボクシング等など他局の取り上げないジャンルを次々に開発し、日本のスポーツ振興に少なからず貢献したとも言えるのが東京12チャンネルの運動部だった。
数字が伸びると予算充実の他局に持っていかれる辺りに12Chの悲哀があるけれど、立ち位置を揺るがせない態度がすばらしいなぁ。
終章の「ヨーイ・ドンみんな走ろう」から箱根駅伝中継、そしてスポーツTODAYへの話は感動的ですらあった。 -
散発な感じ。もう少し掘り下げてくれても。
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そう言えばかつては「3強1弱1番外地」なんて表現があったが流石に今の若い世代には通じないだろうな。民放テレビ局の人気を表現するもので、視聴率競争ではカヤの外であった東京12チャンネルが「番外地」(参考までに今のテレビ朝日が1弱で当時は「日本教育テレビ(NET)」と言っていた)。
その番外地と称されたテレビ東京の視聴率獲得、否、最初は金が無くて番組放映時間がどんどんと削られていくなかで低予算・長時間番組という苦肉の策として編み出された数々のスポーツ中継番組の歴史を振り返るのが本書だ。
今でこそ誰もが夢中で見るサッカーW杯も最初の中継は東京12チャンネル。誰も知らなかった頃のメキシコW杯の全試合のフィルムを、米国でのプロレス番組買い付けのついでにメキシコまで足を伸ばしたことで買い付けに成功し、その全試合を一年間に亘り放映するという画期的な企画。そして欧州プロリーグを紹介する三菱ダイヤモンドサッカー。
プロレス、キックボクシング、女子プロレス、男子バレーボール、プロ野球ロッテや大洋戦の生中継とそれを実績にした日本シリース中継。ローラーゲームも然り。そして今では視聴率が取れることで日本テレビの看板番組になった箱根駅伝も最初は東京12チャンネル。
苦肉の策とは言え、良くぞこうした数々の名番組を手がけてきたものだ。予算が無い、視聴率が取れないとついつい馬鹿にしてしまう東京12チャンネルではあるが、こうした知られざる歴史を振り返ると日本のスポーツ中継の歴史に重なる功績は、もっと大きく評価してあげても良いだろう。
布施鋼治の作品
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