JORGE JOESTAR

  • 集英社
3.15
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本棚登録 : 824
感想 : 90
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  • Amazon.co.jp ・本 (768ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087806502

作品紹介・あらすじ

ジョナサン亡き後、カナリア諸島ラ・パルマ島でエリナと暮らす少年ジョージ・ジョースターは、リサリサと愛を誓い。成長してパイロットとなり世界大戦の空を駆る。その一方、日本では福井県西暁町のジョージ・ジョースターが運命とともに杜王町へ向かう…。超ドドド級スケールで描く「舞ジョジョ」ここに誕生。

感想・レビュー・書評

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  • 聳え立つクソのような作品だった。
    自分の人生で読んだ文章の中でも最低点をつけてよい。
    つまらない上に長いので害悪といって差し支えない。

    天国への言葉の意味付けや、ボス全員が戦ったら、などやりたいことが分かる部分もあるが、この作者のことを知らない自分には不快なだけだった。
    パラレルワールドの存在が認められている作品だからってこれはないだろ。

    内容だけでなく文章も異様に気持ち悪いので、本当に辛かった。
    一人称視点で語る主人公のテンションが気持ち悪い。オリジナルキャラクターの名前ひとつとってもひどい。なんだ『虹村不可思議』って。

    過去に読んだジョジョスピンオフ小説で、『THE BOOK』はかなり出来の良い作品だったし、『恥知らず』もキャラクターの性格などにひっかかるところはありながらもストーリーの面白さで楽しむことができた。
    一方、西尾維新の『うじうじDIO日記』を読んでこれほど酷いスピンオフ作品はないと思っていたのだが、それを遥かに下回る作品に仕上がっていたので驚いた。
    そもそも崩壊しすぎていてスピンオフにすらなっていない。

    あまりに酷いので、これらは全て作者の用意した壮大なギャグで、物語のラストでは歴代主人公たちに数十ページに及んで作者が殴られるのではないかと想像したほど。
    なんだったらそのラストの方がましだった。

    西尾維新がこの作品のことを絶賛していたので地雷だと思って今まで読むのを避けていたのだが、やはり読むべきでなかった。

    これほど小説をこき下ろしたことないぞ。

  • 待ってました!
    ジョジョ+舞城、どっちも好きな世界観!!

    読んだ感想は、一言で言うと「楽しかった」です!

    マンガの小説版って必ずオリジナル設定が出てくるから苦手なのですが
    今回は「舞ジョジョ」として読めたので、むしろ楽しかったです。
    …おもしろいより、楽しいなんだよなぁ。
    ジョジョを全編読破してないと、楽しみは半減しちゃうかもですね。

    ただ、時間系スタンドの掛け合いとかパラレルとかが難しかった…
    六部とSBRをちゃんと理解力出来てないのも大きいですが…

    そして、あの方!
    私の印象では、もっと下品で悪い意味でプライドが高く、変態なのですが…(笑)
    何なんだろう、あの途方もないカッコよさは…
    原作壊したと言えば壊し放題ですが、報われたね(涙)

    三部が関わるのはいつかな、と期待していたのですが
    舞ジョジョに出さなかったのは、一番搾り愛が強いからなのかな、と勝手に思っています。

    ストーリー的には、もっと素敵な舞城作品はたくさんあると思うのですが…
    とにかく、ジョジョと舞城ファンの二つを持った人たちを大いに楽しませてくれる内容だったと思います!

    ただ、ジョージ・ジョースターって言うタイトルよりは「舞ジョジョの奇妙な冒険」の方がしっくり来るな、と思いました(笑)

  • 探偵の相方枠がカーズってもうそれだけでお腹いっぱい。
    調布で和菓子職人になってたらいいのに。
    最後が大団円なのも凄くよかった。3部ネタそんなになかったので、最後の最後でジョナサンがジョセフっぽいことをして、ちょっと感動しました。


    ジョジョって血族の物語で、因縁とかそういうものの中で、一族なんだけど養子のジョージが活躍するってのが、よかったなぁ。
    養子は養子で、一族だけど血族じゃない、その輪には決して入れない他者だって突き放してんの。それを受け止めて、自分は違うけど、この世界に合うようにやってるのがいいんだよ。
    血は繋がってなくてもお前も家族なんだ的な優しさもあったのかもしれないけど、それはそれで別のものなのだ。
    そういう立場の人間が養子のディオに対して言った「もらわれっ子舐めんなよ」って台詞はすごーくよかった。
    そういう養子云々はメインテーマじゃないし、ひとつの要素なんだけど、そこが舞城先生っぽくてよかったなあと思います。
    もちろん、こんなことはジョージに描かれてないし、私が勝手に受けとったものだけど、舞城先生の作品て、そういう自分が社会で生活しているうちに抱いた鬱憤や、卑屈になっているところや、ぼんやりとした不安や、生きる上での疑問点や、よくわからない苛立ち、みたいな感情を下敷きに愛と暴力で物語を書いてくれている気がするから本当に好きってなる。
    特に、アントニオの脱皮とか、『ディスコ探偵水曜日』の梢式とか、『短篇五芒星』の流産が気になる男とか、子どもが脅かされるものをわりと書いてるから、親から子への愛、または抑圧は色々考えているのかなと思う。

    ジョージの部分だと、意志の力=愛なところは『ディスコ探偵水曜日』っぽい。話は長いけど、テーマは単純に「愛」だと思うのだ。
    何度も繰り返される世界、ディスコ風に言うなら「この世の出来事は全部運命と意思の相互作用で生まれる」、つまり強い意志の力があれば世界を変えられるのだと思う。
    そこに決められた運命があって、どんなに絶望な場面に直面しても、祈ることをやめない。
    それはジョージの、もうすぐ結婚するし、リサリサや子どもを守りたいといったそういう愛があるから。
    愛のために祈る、それが意志であり、ビヨンドなのかなと思う。

    舞城先生のは人間のあーだこーだしたややこしい部分を描いてる物語で、トンデモ展開なだけで中身はそんなトンデモじゃないと思うのだ。
    まあ、こんなん自分の小説でやれよジョジョでやるなよって思う気持ちはものすごーーーーくあるんだけど、DIOが養子って所から、その「血」と「愛」について書いてくれたのは舞城先生らしくて凄くおもしろかったです。

  • 舞城のことだから、「僕は舞城城太郎、みんなからはジョジョってよばれている」みたいなこともしかねないぞ、と思っていたが、読み始めて見たらちゃんとジョージジョースターの話で、あーリサリサめっちゃかわいい〜なんて思ってたら、そこからまさかの舞城ワールド炸裂(しかも遠慮なし)だった。
    ジョジョの世界観をかりて書いても滲み出る舞城文体って感じじゃなくて、もう普通に舞城。どこまでも舞城。あれこれ講談社ノベルズ??という感じ。

    でもこれ、vs JOJO 企画なんですね。まあ戦ってるならこんな感じか、といったところ。舞城が押せ押せなんだけど、そういうのも包み込んじゃうジョジョの世界観の器、みたいな?それが狙いなら舞城はすごくいい人選ですね。舞城はうっかりさんだよね、という評をどこかで読んだけど、この企画でもうっかりさんっぷりを発揮して、マジでとことんジョジョに挑んでいってます。本気で喰ってかかってます。

    でも、争っている二つの世界観、ジョジョ・舞城どちらにも愛があるのは共通してますね。読み切ったあと疲れるけど何故か心地よいのは、この作品が二つの愛のぶつかり合いだからかなあ。


    ちなみに、裏表紙の絵、誰か止めろという意見には全く賛成です。笑。

  • この本を読んでから他の本を読むと、普通の文章であることのありがたみがよく分かると思います。値段は2000円近くしますし、どうしても表紙の絵が見たい、手元に置きたいという人以外には買う価値がないでしょう。

  • ジョジョの奇妙な冒険スピンオフ。1部主人公ジョナサン、2部主人公ジョセフのあいだに存在したジョージ・ジョースターⅡ世の物語。

    ジョージ・ジョースターなんて渋いなあと思いつつ大量のトンデモ死体と探偵の出てくる話だったりして(まさかね)という気持ちで読み始めたら大量のトンデモ死体と探偵の出てくる話でした。わあ。
    本編ではほんの数行でしか語られないジョージⅡ世の半生に対する大胆すぎるアレンジが熱い。第5章「箱」のような落ち着いた語り口でジョージの数奇な運命を真面目に描写する方向もあったかもしれませんが、1-7部(8部もあるよ)入り交えてのパラレルジョジョ大戦もそれはそれで。悪ノリしているようでいてジョジョ世界の根っこの部分はきちんと押さえたファン作品だと思います、たのしかった。名探偵ジョジョ!

  • 悪い意味で予想外。
    JOJOのストーリーでほぼ出番の無いジョージ・ジョースターを主役にしたパラレルワールド。キャラクター総出演して波紋・スタンドなどゴチャゴチャ。
    ジョジョと舞城王太郎の作品が好きなら良いかもしれない。オリジナルストーリーではなく、メタ作品もしくは同人誌として読むのが正しい。

  • ジョジョの奇妙な冒険 アイズオブヘブンの主人公をジョージ・ジョースターにしたような作品。原作のキャラ設定と性格が異なるのも、パラレルワールド故と捉えれば良いだろうか。
    色んなことにつじつまを合わせた壮大なファン小説。しかし『カブトムシ』のあの解釈だけは納得がいかない。気持ち悪すぎる。

  • 『ジョジョ』という設定を借りた舞城作品。
    内容や文体も含め、クセが強すぎる。
    個人的にはグッとくるエピソードもいくつかあったし、よく最後に纏めることが出来たなと感心する部分もあったけど。
    荒木先生書下ろしのジョージは非常にかっこいい。

  • VS.JOJOシリーズの一環として買った記憶。分厚いハードカバーだったのに、せっせと持ち歩いていたっけ。新幹線の隣に大学時代の友人が座っている、その横でこの本を開いた記憶があるので、きっと2012年の末に読んでる。

    なんだかひたすらぐちゃぐちゃに自由に物語が転がっていて、混乱しながらなんとかついていった記憶。こんなに読み手を振り回すなんてありかよ、と思った。他のVS.JOJOシリーズと雰囲気違いすぎだろう。

    でも読んでいて嫌だったかといえばそんなことなく、なんだか癖の強い変な本だったなあと笑って思い出せたので、★は3つにしてあります。

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著者プロフィール

1973年福井県生まれ。2001年『煙か土か食い物』でメフィスト賞を受賞しデビュー。2003年『阿修羅ガール』で第16回三島由紀夫賞を受賞。『熊の場所』『九十九十九』『好き好き大好き超愛してる。』『ディスコ探偵水曜日』『短篇五芒星』『キミトピア』『淵の王』など著書多数。2012年『ジョジョの奇妙な冒険』(荒木飛呂彦著)の25周年に際して『JORGE JOESTAR』を刊行。近年は小説に留まらず、『バイオーグ・トリニティ』(漫画・大暮維人)の原作、トム・ジョーンズ『コールド・スナップ』の翻訳、短編映画『BREAK』や短編アニメ『龍の歯医者』『ハンマーヘッド』の原案、脚本、監督などを手掛けている。

「2015年 『深夜百太郎 入口』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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