- Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087806854
感想・レビュー・書評
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古希を過ぎたオトコの友情物語(笑)表表紙とは全く異なる挿入絵にまず驚き、いかにもBL好きな、しをんさんらしいと苦笑。初出を見て納得。コバルトでした・・・
銀行定年して奥さんに愛想つかされ別居中の石頭 国政と 若くして(すみません私が四十代なものですから)愛妻に先立たれた「つまみ簪職人」源二郎。元グレな弟子と二人暮らし(彼女あり)
この二人と弟子の話ですが とにかくはちゃめちゃ。波平ほどしかない髪の毛を弟子の彼女に 赤やら青やら緑に染めて告別式や結婚式に出席する源二郎、その弟子の仲人を依頼され 別居中の奥さんに必死でお願いする国政 彼の何故出て行ったのか全く判らない、という発言が 同年代の男性の意見だろう。働いて給料を入れていれば居なくてもいい、そんな時代を生きていた男達。今の男達は残念ながら そこまでも行けない・・
結婚はわずらわしいと思っているのか はたまた 最近はとんとみかけけなくなった「お見合いババ」の存在が皆無になったためか・・・独身貴族(貴族か?)が増え過ぎだ。
有川浩さんの 三匹のおっさんと被る人も多いかもしれないけれど
若い女性からみた年配の元気なおっさんを描くとこんなもんかもしれない -
今、子供が生まれたてで、
ひたすら何かに追われる毎日。
夫婦としては、出会った頃や
結婚したての時のように
仲良くて楽しくて、呑気な生活は
できなくなってしまった。
なんなら、お互いの役割分担の調整や
単純に家事育児の業務量増加につき
疲労も相まって
仲が悪くなってしまったなあと
感じる毎日。悲しい。
そんな時に読んだこの小説。
歳を重ねた先でも
本当に大切でその人の幸せを願う相手は
実はそれほど多くない。
でも、そのうちの1人にあなたがいる。
夫婦ってそういうことなんだなと
改めて思った。
おじいちゃん2人が主人公なお話だけど
家族って、歳をとるってって
いろいろ考えながら読みました。
途中、国政さんのクスッと
笑ってしまうようなツッコミなどもあり
サクサク楽しく読めて気分転換になりました。
このタイミングで
この本に出会えてよかったです。
ありがたい -
隅田川と荒川に挟まれた運河の町に住む国政と源次郎は73歳の老人で幼なじみ。元銀行員とつまみ簪職人という生き方も性格も風貌も違う2人が繰り広げる人情劇は「老い」という避けられぬ人生の重い部分を描きつつも、それを上回るボケとツッコミの絶妙なお笑いのセンス満載で物語の中にグイグイ引き込まれる魅力を感じました。生真面目に銀行で馬車馬のように働いてきた末に妻や娘たちにそっぽを向かれてしまっている政は、愛弟子に職人技を伝えつつ我が道を自由に生きる源を始終羨ましくも妬ましくも思うところがとても切なくて、でも結局、源と弟子の徹平に振り回されながらも彼らを応援して、己の生き方を振り返り、最後は穏やかな心境を探し当てていく過程がとても心温まりました。
スカイツリーができる前のお話しなのでしょうか。物語の舞台をいつかじっくり訪れてみたくなりました。 -
こんな幼馴染がいたらどんなに毎日が楽しいだろうか。
破天荒で髪の色がカラフルな源と、真面目一筋で堅物過ぎて家族に見放された政。
真逆の性格の2人が、お互いを補いながら、信頼しあったり、じゃれあったりしてる。
そこに、若者が絡む事で、いろんな事件が起こりますます2人の絆が深まっていく。
とても楽しい物語だった。
久しぶりに幼馴染にあいたくなる、 -
下町の簪職人源二郎と、元銀行マンの国政は現在73歳の幼なじみ。
妻を早くに亡くした源二郎と、妻に出ていかれた国政の日常。…
挿絵の雰囲気がちょっと違うかな、とは思いつつも、自分の中でイメージを膨らませながら、源さんと政さんとの時間を楽しみました。
下町の頑固オヤジ達。
人情に熱く、素直でないのも魅力です。
お弟子さんの徹平くんもいい味を出しています。
彼らの結婚式の仲人のために、政さんが奥さんに書送り続けた葉書がいい。
離れていても家族。
政さんも奥さんも、願っているのは家族の幸せ。
なんとも暖かな優しい作品でした。 -
幼なじみのじいさんコンビ政と源を中心に下町で繰り広げられる破茶滅茶な人情溢れる物語。
つまみ簪職人がいる事をはじめて知った。 -
73歳の国政と、源次郎は幼馴染でいまも墨田区のある町で暮らしている。
政は、銀行員で真面目、妻は少し前に家を出て現在は一人暮らし。源は妻を見送り一人暮らしだけど、弟子がいるのでにぎやかに暮らしているように政にはみえてる。
幼馴染の二人の歴史、それぞれの夫婦の過ごしてきた時間、これからの若者たち。政と源の日常の付き合いとやり取り、政の心情でさくさく読ませられ、あっという間に読み終わりました。
水路のある古い町並み、老年になった二人の想い、面白いのに味わい深い、なんだか読後感のいい一冊でした。 -
なぜか時代小説かと思っていたら違った。
「政」という男性は元銀行員で定年退職後かな?と、「源」という男性は同じく年配のつまみかんざし職人。そのふたりのまわりの人たちとの関わりや政と源の腐れ縁というか素敵な友情を見られる。
全体的にほのぼのしていて癒される。 -
渋いオジサマ…いや、爺さんか…が二人とイラスト円陣闇丸ってきたら腐女子がザワザワしちゃうでしょ。実際BLではないけど、幼馴染みの80年を越える腐れ縁は、長年連れ添った夫婦のそれより強固。もちろん、夫婦のやりとりも良いものでしたけどね。枯れ専じゃなくても魅力にやられるわ
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淡々と情味溢れる話しが続いた後で、最後の披露宴のシーンがカオスすぎて、笑いをこらえきれなかった!最後は少しほろ苦いのが、三浦しをんだなー。
kikiさんのレビューを読んで、私もそのとおりだなあとしみじみ感じました。
素敵なレビューをあ...
kikiさんのレビューを読んで、私もそのとおりだなあとしみじみ感じました。
素敵なレビューをありがとうございました。フォローさせてください。