政と源

著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 2922
レビュー : 508
  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087806854

感想・レビュー・書評

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  • 政と源のちょっと枯れてるけど粋な友情がなんだかうらやましくなる :)

  • 「まほろ」の老人バージョン&人情ものってとこですかね。

  • ダメンズころがしの三浦しをん、今度のダメンズは後期高齢者、下町すみだに住む 国政と源二郎。
    これが章ごとの挿絵が少女マンガ調で面食らう。

    初出は集英社のCobalt というライトノベル系の雑誌らしい。読者層はティーン女子およびそのOG層.....
    うぅむ、そこにジジイふたりをぶつけてくるとは......

    戦災孤児になった源二郎はつまみ職人になって生き抜いてきた。かけおち同然で結婚した恋女房には先立たれて天涯孤独だが、若い弟子をとって生き生きと暮らしている、ように国政には見える。
    その国政は、源二郎ほどには戦争の被害に合わず、大学を出て銀行につとめ妻子も得て穏やかに暮らしてきた、つもりだったのに妻に出て行かれて独り身をかこっている。

    戦争という歴史の記述でしかなくなったものに人生をひっかきまわされるさまを描きたかったのか?モノはなくても精神的に明るかった昭和の空気を描きたかったのか?なんでもいいけど、まぁじいさんたち可笑しいです。

    源二郎の弟子のたのまれ仲人を引き受けさせられた国政が苦肉の作で毎日妻にはがきを送る。
    これがいい。

    やっぱり爺さんが読んだ方が参考になるかもしれない。

  • つまみ簪がなんだかわからず思わずググってしまった。73歳の老人2人組が主人公なのに、少女漫画風の挿絵と源二郎の強烈な個性のためか、とても若々しい感じがする不思議な作品でした。墨田区には確かに水路が多いけれど、こんな風に舟を自転車や車のように使った生活があったなんて、思いもしなかった。とっても風情があるし、そんなところに視点を落とした三浦しおんに脱帽。面白かった。

  • しをんさん、すごい!だって、老人の話ですよ。老人の心境や細かな感情を、ここまで描けるなんて、ほんとにすごいです。これは読む人の年代によって読後が違ってくると思いますが、若い人にはピンとこないかもしれない。
    それでも、いつかこのすごさがわかったら、それはちょっと哀しいかもしれません。
    若者たちも出てきますが、良い味だしてます。お仕事に打ち込む姿を描くのも、はやはりしをんさんならでは。

  • リタイア後、或いは伴侶を亡くした後、持つべきものは、長年の友と住み慣れた町なのだと思いました。それと、かわいい若者達に刺激をもらって、まだまだ人生これからだという本でした。
    おじさん?おじいさん?達が主役という高齢化社会にぴったりの本。
    作者のレパートリーの広さに脱帽です。

  • 堅物の爺と職人気質ながらも飄々とした爺の2人のじじいの物語。ザックリ言ってしまえばそんなかんじですが、基本的なやり取りはコミカルで、過去と違う今の違いとか、過去の本人たちのストーリーとか。
    少し皮肉を交えたりだとか。
    年をとったからこそ素直になれないところもあり国政が不器用ながらも信頼しているところが印象的でした。
    そのうち映像にでもなりそうな、わかりやすいストーリーでした。

  • 元銀行マンでお堅い政と、幼馴染みでつまみ簪職人で、自由奔放の源。墨田区にすむジジイ二人。リタイアし、死を身近に感じるようになった世代の気持ちの変化と変わらぬ友情と。いい空気感。源の弟子の徹平ちゃんと、彼女のマミちゃんもいいキャラ。

  • 「うちの親父、イチブジョージョー企業でばりばり働いてるんす」
    徹平が言うと、どこかから水漏れしている企業のように聞こえる。






    「なにごとに関しても、『堅実』なんてことはありえねえよ。ゴールも正解もないからいいんじゃねえか」
    「そうかな」
    「そうさ」
    源二郎は、桜色の羽二重が風になびくのを見やった。「だから生きるんだろ」





    *・*・*・*・

    いやーーーーー、良かった!!!
    まほろ、なあなあに続く名作第三弾!!!!あ、でもほかにいいのいっぱいあるか。とにかくよかった!
    笑うところもたくさんで。老人の寂しさと子どもっぽさ。生きるって。
    幼馴染ってやっぱりいい。それと、下町。いいなあいいなあ

  • 国政の請い文というか恋文が堪らない……。

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著者プロフィール

三浦 しをん(みうら しをん)。
1976年、東京生まれの小説家。出版社の就職活動中、早川書房入社試験の作文を読んだ担当面接者の編集者・村上達朗が執筆の才を見出し、それが執筆活動のきっかけになった。小説家の専業になるまで、外資系出版社の事務、町田駅前の古書店高原書店でアルバイトを経験。
2006年『まほろ駅前多田便利軒』で直木賞受賞。2012年『舟を編む』が本屋大賞に選ばれ、翌年映画化された。2015年『あの家に暮らす四人の女』が織田作之助賞受賞。また、『風が強く吹いている』が第一回ブクログ大賞の文庫部門大賞を、2018年『ののはな通信』が第8回新井賞を受賞している。
Cobalt短編小説賞、太宰治賞、手塚治虫文化賞、R-18文学賞の選考委員を務める。最新刊に、『愛なき世界』。

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