政と源

著者 :
  • 集英社
3.65
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087806854

感想・レビュー・書評

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  • 東京の下町、ジイさん2人とそこに絡む連中のとある日常。悪くない。もうちょっと読んでいたい気になりました。こんな関係でいられる友人が自分の周りにいるだろうか…

  • いい関係性
    ちょっと羨ましい おじいちゃんになるまで仲いいなんて!

    色々な悲しみや葛藤や痛みの経験値が 器を大きくしていくんだなぁと

    すてきに歳をとろう!

  • 片や元銀行員、片やつまみ簪職人。
    性格も生き方も、まったく違う二人の老人。

    連続短編で、分かりやすく家庭を丸投げした男と
    好き放題生きている男。
    確かに、職人の方が人生的には楽しいかと思いますが
    父親に…というのはどうでしょう?
    隣の芝生は青い、といいますから…。

    話が進むにつれて、すがすがしいほど
    家庭を放置してきた、元銀行員。
    この世代ですから、そりゃ言われるでしょう、な話で
    24時間こき使われるのは当たり前。
    同じ立場になれば、出て行きたくなるのも当然です。
    長い休暇を渡した、と思えばいいのでは?
    本人はいい人、ではありますけど…。

  • 楽しい年寄り、温かい気持ちになる。

  • 図書館で借りたもの。

    BLっぽいイラストに戸惑ったけど、コバルトで連載されてたと知って納得。
    (内容もほんのりBLの香りが)
    源(堀源二郎)はつまみ簪の職人
    政(有田国政)は元銀行員
    ともに73歳のおじいさんコンビ。
    ずっと仲良くできる幼なじみっていいなぁ。

  • 皆、源二郎みたいになりたいと思うが、現実は国政みたいなことが多いかなと思う。他人と比較しても仕方ないし、悪いことばかりじゃないよねって感じです。

  • とても穏やかで幸せであたたかな話だった。
    こんな風に一緒に歳を重ねていける人がそばにいることがとても羨ましい。

    そして所々で胸にぐっときて泣きそうになってしまった。

    ほんと素敵だった。

  • どうしても「三匹のおっさん」を思い出してしまいます。こちらは「二人のおじいさん」ですが。
    イラストがかなり美化されていて楽しいです。装丁も素敵です。

  • 面白かった。国政にも源二郎にも、個人的になんか重なる要素はあまりないにもかかわらず、泣けちゃった。
    いいなあ、70代の男の友情。国政の胸のうちも、どちらかというと出て行った妻清子の思いの方が、容易に想像つくから、共感はできないのに、なんか、不器用さを愛でたくなる気持ちにさせられた。徹平とマミのカップルもいいなあ。思い出語りに出て来る、源と花枝のエピソードも、とてもドラマティック。登場人物もみな魅力的だけれど、なにより政と源の、まったく違うふたりが、お互いを必要とし合い、気遣いし合い、ときにぶつかるその関係性が、愛おしかった。ひとり、こういうひとが会えるところにいてくれたら、人生悪くないよね。ひととひとが縁あって出会い、なにかの節目をともに迎えることができるほどの距離にいられるって、すてきなことだよなあ。胸の奥がぽっとあったかくなって読み終えた。70代、独居の方が読んだら、まさに身につまされるところがあるだろうか。さみしくて、ときどき笑えて、ときどき顔をしかめつつ、、でも満たされるお話でした。秀逸!

  • POPかくならーってだいぶ迷ったけど
    頑固じーさんも反省するんです!
    頑固じーさんラブレターを書く
    とか?笑
    .
    .
    .
    .
    こんなおじいちゃんたちいそう…って終始思いながら読み進めました笑
    三浦しをんさんの本は読みやすくて、自然と入り込めるから大好きだなーと何を読んでも思ってしまう。この人情味あふれる下町の雰囲気が政さんと源さん2人が登場するだけて伝わるし、ちょこちょこほっこりしたな。

  • ■ 1674.
    <読破期間>
    2016/10/12~2016/10/21

  • 友情 愛情 両方読めます。
    何気ない日常が愛しいお話。
    恥ずかしながら、この作品で「つまみ細工」を知りました。

    源さんが豪快でかっこいいお爺さんです。

  • シチュエーション的に面白いのだが、中身が薄く感じた。いわばありきたり感がある。

  • 元銀行員のお堅い国政と、奔放な自由人で「つまみ簪」職人の源三郎、水路のある下町で暮らす73歳のおじいちゃん二人の友情もの。

    それなりに楽しく読めたけど、子供むけというか浅いというか、今ひとつ食い足りない気持ち。どうやらコバルトで連載していたようで、まさにライトノベルだから仕方ないのか。BL風のイラストもちょっと苦手だった。

    下町っぽさや簪職人など、設定として悪くないのにあまり風情が伝わってこなかったのはどうしてだろう。勿体ない。政と源、おのおののキャラクターもテンプレ的でとくに目新しさはなく。

    源三郎の弟子の徹平とその彼女のマミちゃんなどの配置は良かったと思う。随所でくすっと笑えた。

  • 頑固なじいさんコンビの話。ケンカしながらもお互いを気遣う絆が、人情味ある下町を舞台に描かれている。

  • 幼なじみの73才男子二人、簪職人と妻に捨てられちゃった政

  • 「俺たちが見られなかったとしても、来年も再来年も桜は咲くさ。それでいいじゃねえか」
    ー堀源二郎


    つまみ簪職人の堀源二郎と
    元銀行員の有田国政による
    Wジイさんの強い友情が素敵。

  • いいもんですみなさ~ん!歳を取っても変わらない友情ってのは。ほしいなあ私も。

  •  つまみ簪職人の源次郎と元銀行員の国政は、ともに73歳を迎えた幼馴染み。
     源次郎は弟子の徹平と賑やかに暮らしているが、国政は妻も嫁いだ娘のところに行ってしまい、1人暮らし。
     生活も性格も対照的な2人の下町人情劇。

    ------------------------------------------------------------------

     お話は三人称だけれど、国政さん視点。源次郎さんの内面は国政さんの目から見たもの。
     ミステリと違って、何か大事件が起きるというわけではないけれど(人生の中で起こる事件として考えれば、それなりに大きいことでもあるけれど、小説の展開としては、てことで)、キャラがみんな生き生きしていて、楽しいお話でした。

     だから、文章やキャラやそういうのは☆5なんだけれど、上記にも書いたとおり、ミステリとか冒険小説のようなハラハラドキドキが強いわけではないから、何か途中で飽きて来ちゃって、その点で☆1。
     総合して☆3です。

  • 墨田区の運河沿いに暮らす幼なじみの老人二人の日々。

  • 国政と清子の別居やこどもの国でのふたりの会話は笑えなし、自分の行く末を見ちゃったようでちょっと辛かった。そして、疲れた男の癒しは実は源二郎のような気のおけない男友だちだと確信した。オイラがそうだったから(笑) 70歳も過ぎれば外見はもちろん身体だって思うようにならないことが多くなるだろうが、国政と源二郎の心は若いっていうか、一般的にはずれた年寄りかも。とても年寄りオヤジの物語とは思えない、これは青春小説だな。年甲斐のないふたりだけど、ちょっと見せる優しさに伊達に歳を重ねてないって貫禄を感じた。こんなふうにずっと背筋を伸ばして粋でいたいな。多田と行天が歳を取ったらこんなふうなのかな(笑)

  • 後期高齢者の、現役職人と嫁子に捨てられた元銀行員幼なじみお爺さん二人組の日々。
    老後に嫁子に捨てられると悲惨だが、こればっかりは日頃の行いだけではどうともならぬ。

  • 現実の捉え方がいい

  • 完全無欠なおっさん3人組もいいけど、いずれ来る死を考えたり、家族がいなかったり、奥さんと円満でなかったり、全然スーパーヒーローじゃないおっさん2人組もいい。すぐひねくれる性格の政が面倒くさいが、そういう部分が表に出てくるのも老いるということなんだろうな。それでも近くに源や徹平ちゃん、マミさんがいる政は恵まれていると思う。清子に送るハガキの文面は笑った。

  • 三浦しをんらしいライトな感じの読みやすさながらもじんわりとあたたかくなる。
    国政と源二郎を見ていると自分はどんなふうに年をとっていろいろを積み重ねていきそこにたどり着くか、ということを考えさせられます。

  • 長い付き合い。いつもの街の風景。妻と別居中の元銀行員の政と、職人の源の交流を描いた物語。しをんさんは些細な日常のキラキラした部分を吸い出して表現するのがとても上手。

  • ライトな読み心地。深さはなかったです。でも政と奥さんの話がよかったな。国政みたいなじいさん、たくさんいるでしょうね!

  • 心が温かくなる物語。
    自分が年寄りになったときを少し考えてみた。

  • 有田国政(ありたくにまさ)73歳、堀源二郎(ほりげんじろう)73歳、幼馴染の「政(まさ)」と「源(げん)」。荒川と隅田川に挟まれた墨田区を舞台に繰り広げられる73歳とは思えない若者のような、子供のような懐かしい無邪気な世界に心が温まります!

  • 正反対な性格の幼なじみのおじいさんコンビ。三匹のおっさんを思い出しつつ読み始めたら、挿絵の影響か少々BLっぽい雰囲気でおっと言う感じ。思考が歪んでるからそういうフィルターがかかっちゃうのかな。長~くつきあえる友人っていいねーと思った次第です。あまりに面白くて一気読みしちゃいました。

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著者プロフィール

1976年東京生まれ。2000年『格闘する者に○』で、デビュー。06年『まほろ駅前多田便利軒』で「直木賞」、12年『舟を編む』で「本屋大賞」、15年『あの家に暮らす四人の女』で「織田作之助賞」、18年『ののはな通信』で「島清恋愛文学賞」19年に「河合隼雄物語賞」、同年『愛なき世界』で「日本植物学会賞特別賞」を受賞する。その他小説に、『風が強く吹いている』『光』『神去なあなあ日常』『きみはポラリス』、エッセイ集に『乙女なげやり』『のっけから失礼します』『好きになってしまいました。』等がある。

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