政と源

著者 :
  • 集英社
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レビュー : 507
  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087806854

感想・レビュー・書評

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  • 老齢の男性の悲哀をなぜこんなにもリアリティを持って、30代の女性が書けるのか・・・!
    後半に行くにつれて笑いどころが増えてきて、国政の妻に宛てたはがきの内容が面白すぎる。

  • 昔ながらの下町を舞台に、違う年の重ね方をしてきた幼なじみのハナシ。
    私の人生はどちらにも近くないけれど、大事なトコは忘れないようにしよう。

    あと、男の友情っていいわね。
    まぁ、色々思うトコある場合もあるのは女も同じ。

  • 話の内容というよりもキャラクターにやられたなあ・・・・という感じがする。いかにも江戸っ子の職人・源二郎と銀行員だったちょっと偏屈でお堅い国政、ともに73歳。 源二郎は妻と死別、国政は妻に出て行かれた身。こんな年齢でも仲良くやって行けるっていいなあ。そして源二郎の弟子の徹平もまっすぐで良い子。これももしかしてシリーズ化するのかな?(^-^)読メの皆さんが仰るように有川さんの「三匹のおっさん」のうちの2人にちょっと似てるかも。

  • 一気に読んでしまいましたー。国政の夫婦仲が気になりすぎて止まらなかった…。

    日々の夫の不満を溜め込んでいった清子の様子は、「スッキリ!」とかそーゆーニュース番組でみるようによくあることで、娘たちの冷ややかな態度も国政の今までの言動からなんだよなーとか思います。
    でも、徹平やマミちゃんからはすごく慕われているし、国政はいい人。清子のことも大切に思っている。それなのにいつの間にかボタンを掛け違えていったように気持ちがすれ違い、別居になったってとこ。これもなんだかよくわかるなあ…自分もそういうとこあるかも(感謝をつたえるとか、気持ちを伝えるってすっごく勇気いるよね)
    その距離を埋めるのはまだまだ努力が必要かもしれないけど、毎日届くハガキは嬉しかっただろーなー。
    そんな中、やっと来てくれた清子がすぐ帰っていくシーンは泣いてしまいました…。
    年を重ねて、妻を美しいと思ってくれる旦那さん…いいなあ。
    自分もそう思われたいなあ。

    そんな国政のいつもそばにいてくれる源二郎。
    なんでも言える友情っていいなあ。
    合間に入る挿絵も楽しい気持ちになりました。

    • hongoh-遊民さん
      有川浩の「三匹のおっさん」を想定して読んだが、これはこれ、また違った楽しい作品。少年時からずっと続く友情、下町の人情、これからも大切にしたい...
      有川浩の「三匹のおっさん」を想定して読んだが、これはこれ、また違った楽しい作品。少年時からずっと続く友情、下町の人情、これからも大切にしたいもの。
      2014/01/15
  • 元銀行員の国政とつまみ簪職人の源二郎、徹平、マミ。

    しをんちゃんはおっさんなのかと思うくらいの国政の面倒くさい思考が本物っぽくてちょっと鼻につくくらい。
    ラストへ向けての力みのない日々の行いも国政さんぽくて凄くいい。

    楽しかったなー。
    唐津くんちで鯛の写真ばっかり撮ってきた自分はマミちゃんの指輪が欲しくて堪らない。

    それから、イラストの源二郎がカッコいい。
    お名前を見たら、円陣闇丸さんって書いてある。
    BLは未体験だし、いろんなジャンルがあるようでどれを選ぶべきなのかわからないけれど、おじさんが好きなのかもっつーのがわかった。

  • 変わってしまったことも、うまくいかないこともあるけれど、変わらない関係がある。

    待望の新作。今回は、二人合わせて146歳のおじいさんたちのお話とのことで、予想外の設定にわくわくした。元銀行員で堅実な生き方をしてきた国政とつまみ簪職人の源二郎。ともに73歳の幼馴染二人が、拗ねて喧嘩したり、バカップルに振り回されたりと、テンポよく進む展開に大変楽しく読めた。そんな日常もありつつ、老後の寂しさや不安が感じられ、私は将来どうなっているだろうかと考えることもあった。
    不安や後悔、寂しさはあれど、変わらない人とのつながりの温かさを作品から教えてもらったので、今の自分と周囲とのつながりを大切にしたいと思う。

  • 七十歳を超えた幼馴染の老人二人。それにつまみ簪職人の源二郎の弟子とその恋人が中心となって織りなす物語。

    老人が主人公なのに(と言ったら語弊があるかもしれませんが……)、かっこいいです。
    元銀行員で、まじめで堅実、けれど仕事人間で家庭を顧みなかったツケが回ったのか、七十になるなり妻は娘夫婦の元へと家出。妻からも娘たちからも疎外されてひねくれてしまっているのだけれど、その僻みや悩みや寂しさなどが人間臭くて魅力的。
    一方の源二郎は、いい加減でだらしのないところがあるのだけど、仕事に集中しているときは脇目も振らずに集中しきるところなど、かっこよくて魅力的です。

    現実離れしたような内容でもあるのですが、三浦さんが書くからこそなのか、突拍子もないことが起こってもしらけることなく、むしろそれがとても面白くて、一気に読んでしまいました。

  • たぶんあと20年経ってこれを読んだらまた別の感想を抱くのだろうな、と。
    それまでずっと大事に本棚に並べておかないと。
    こんな時代だからこそしをんさんはこれを書いてくれたのかもしれないですね。

  • 合わせて140超の幼馴染じじい二人の、人情物語。
    先日読んだ「三匹のおっさん」よりも更にじじい化が進み、
    同じ路線かと思ったけど、もっとしんみり感が漂う。

    破天荒に見える源二郎がふと見せる表情や
    妻子に別居されて独居老人になった国政が
    やるせなく人生を振り返り、若い弟子に恵まれた幼馴染に
    僻みの気持ちも持つ姿にも、時々ほろり。

    そりが合わないといいつつ、源二郎は看取ってやりたいと思う国政と、
    何かあっただろうと察してやってくる源二郎の、
    根底の見えない絆が羨ましい。

    「来年も桜を見られるのか、俺たちは」「さあなあ」
    「来年も再来年も咲く、(俺たちが見られなくても)それでいいじゃないか」

    年を重ねたら、こんな心境になれるんだろうか。

    それにしても時々いきなり笑わされる。
    「ふによ!」には夜中に吹いた。

  • 痛快で、人情味もある。
    あったかくて、時にじーんとくる物語。足して146歳の年齢を感じさせない、ハチャメチャエピソードもあれば、お年寄りならではのトラブルも。
    この年代の主人公で、このテンポの良さは、さすが。
    Y町という舞台も、徹平たち周りの人も、いい感じ。
    http://koroppy.cocolog-nifty.com/blog/2013/09/post-e2ac.html

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著者プロフィール

三浦 しをん(みうら しをん)。
1976年、東京生まれの小説家。出版社の就職活動中、早川書房入社試験の作文を読んだ担当面接者の編集者・村上達朗が執筆の才を見出し、それが執筆活動のきっかけになった。小説家の専業になるまで、外資系出版社の事務、町田駅前の古書店高原書店でアルバイトを経験。
2006年『まほろ駅前多田便利軒』で直木賞受賞。2012年『舟を編む』が本屋大賞に選ばれ、翌年映画化された。2015年『あの家に暮らす四人の女』が織田作之助賞受賞。また、『風が強く吹いている』が第一回ブクログ大賞の文庫部門大賞を、2018年『ののはな通信』が第8回新井賞を受賞している。
Cobalt短編小説賞、太宰治賞、手塚治虫文化賞、R-18文学賞の選考委員を務める。最新刊に、『愛なき世界』。

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