- Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087806854
作品紹介・あらすじ
簪職人の源二郎と元銀行員の政国は、ふたり合わせて146歳の幼なじみ。ふたりを中心にまき起こる、人情味豊かで心温まる事件の数々。下町を舞台に繰り広げられる人情物語。三浦しをん、新境地!
感想・レビュー・書評
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七十三歳同士の幼なじみの国政と源二郎コンビ。読んでいる間、ニヤニヤが止まりませんでした。いや、何度も吹き出しました。
堅物な国政と破天荒な源二郎。全くタイプの違う二人なのに、なぜか気が合っている。本人も言っているけど、幼なじみでなければ友達にはなっていなかったであろう二人。
「幼なじみ無線」で相手が困っていればビビッと感じて助けに行っちゃったり、見栄を張って嘘をついてもすぐにバレちゃったり。
早くに奥さんを亡くした源二郎と、奥さんに愛想を尽かされ出ていかれた国政。源二郎の弟子の徹平と恋人のマミ。若い二人の世話を焼きながら(焼かれながら?)の江戸っ子な日常が読んでいてとても心地良かったです。
国政と奥さんのくだりはちょっと切なくなってしまうとこもろあったけど、そんな時でも国政の心の声が面白くて面白くて、この心の声をしまっておかないで表に出していれば家庭が少しは明るくなったのかなぁなんて思ったりします。でも、そうできないのが国政なんだよね。仕方がない。だけど、奥さんに送るハガキ作戦でちょっと奥さんも国政のユーモアに気付けたようでよかった。
ホントに笑えた!「こんこんちきめ!」がしばらく口癖になりそうです笑 -
おもしろかった!!
つまみ簪職人の源二郎、元銀行員の国政
東京の下町で暮らす2人は性格も生活も全く違うけど
仲のいい幼なじみ。
この2人の周りで起こるいろんなできごとを描いた
男の友情物語!
もうね、第一章の「政と源」の大立ち回りで心を掴まれた~!笑った~!スカッとした~!
でもって、二章、三章と読み進めるうちに2人の人生や思いや友情がわかってきてじんわりきてしまった。
いいな~こんなジジ友の友情!
ラストは「あ~よかった!!」で終わるのもよかった~
読み終わった後になんだかすっきりした気持ちになれる本です。 -
ああーさすが、しをんさん!!面白かったですー。笑ってはいけない場面の究極場所、病院でこの作品を読んでしまったものだから、笑いをこらえるのに、本当に本当に苦労しました。ある意味、そっちの方が地獄でした・・・
政こと、国政のツッコミの見事なこと。しをんさんのエッセイそのものの、スタイリッシュなツッコミっぷり。見事見事。
馬鹿キャラの徹平が自分の父親のことを紹介するに当たって、「自分の父親はイチブジョージョー企業に勤めてるんっす」と言った際に、徹平がいうと、どこかから水漏れしている企業に勤めているような感じがする・・・と政が心でつぶやくところ。もう、笑えて笑えて・・・今思い出しても笑えてきます。病院で読むんじゃなかった・・・
老いても、国政と源二郎のようでありたい、と切実に思いました。老いて、そして、自分が終わっても、それでも続いていくものがあるんだなあ、と、その尊さを、政のかっこいいツッコミと、源のハチャメチャに教えられました。
円陣闇丸さんのイラストも綺麗だし、おススメの作品です。-
はじめまして。
とてもあたたかい感想に読みたい本にまた出会えそうです。フォローいただきました♪よろしくお願いします。はじめまして。
とてもあたたかい感想に読みたい本にまた出会えそうです。フォローいただきました♪よろしくお願いします。2013/10/24
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幼馴染の老人二人を描く、しをん流男の友情と人生もの?
面白かったです。
政こと有田国政は、73歳。
元銀行員だが退職した今はやることもなく、妻は娘のところに行ったきり戻らずに3年。
源こと堀源二郎とは幼馴染で、生まれ育った墨田区に住んでいるので、何かと行き来しながら暮らしている。
源はつまみ簪(かんざし)職人で、早くに妻をなくしてやはり独り身だが仕事は現役、若い弟子もいて、にぎやかな生活。
堅物な政は、見た目は端正で白髪がふさふさしているが、気ままな性格でも明るい源に呆れたり、うらやんだり。
政の視点から描かれるため、内心のひがみっぽさが何とも情けない。
妻の清子がなぜ出て行ったのか理解できず、自分はちゃんと働いて一家を支えてきたと自負している。とはいえ、仕事仕事で家にはあまりおらず、妻に何もかもまかせっきりだったということ。
源の弟子徹平は元ヤンで、昔の仲間に絡まれていると知り、政と源は解決に乗り出す。
そういう事件が続く話というわけではないのですが、そういったことがありながら、政が人生を省み、少し心がほぐれていくという展開。
ついに思い立って娘夫婦の元にいる妻を訪ねると、気まずい会話になってしまうのでしたが‥
妻の立場から言われてみると、そりゃ~‥
徹平の彼女で美容師のマミちゃんも感じがよく、親に反対されている二人の結婚の世話をしようと、だんだん熱くなる政と源。
政は徹平に自信を持たせなければと、オリジナルの簪を作ってみろと提案する。
内心はグダグダ、とっつきは良くないようでも、政にも良い所があるじゃありませんか。
妻にはがきを書き続けるとは、彼なりの努力が微笑ましい。
政のような古いタイプの昭和の男は、若い女性には理解しにくい存在ですよね。
ある意味、不器用だけどかわいげのある人間として描いてあるのは、しをんさんの優しさかな。
挿絵が二人とも妙にハンサムなので、う~ん、お似合いの名コンビってことなのか?! -
荒川と隅田川に挟まれ三角州のようになった墨田区Y町
江戸時代には大小の運河が町中に張り巡らされ、小船で水路を行き来したという
その風習も今は観光客向けの貸しボート屋か、川沿いの問屋に商品を卸す職人ぐらいになってしまったらしいが、この小説の二人の主人公のうちの一人、堀源二郎がつまみ簪職人のため、物語の折々に小船での移動風景が描かれており、とても興味深かった
さらに、源二郎のつまみ簪作りの仕事風景にも魅せられた
ネットでつまみ簪の画像を検索もした
至る所に、江戸情緒があふれていた
まるで正反対の幼馴染コンビ、源二郎と国政、合わせて146歳の老人コンビ
戦争体験や愛する伴侶との出会いと別離、家族のために必死で働いてきたことなど、様々な思い出を経て現在に至るのだが、二人の現在の生活の満足度には大きな隔たりがあるようだ
それは、破天荒な源と四角四面で融通が利かない政という二人の性格の違いによるものなのか
わが夫を見ても、この年代の男性は不器用で自分の気持ちを素直に表現することが苦手、政のような性格がほとんどではないか
妻や娘から総スカンを食らう政があまりに気の毒で哀れにさえ思えた
口は悪いが、小気味良い二人の会話は愉快だ
年をとっても、こんなに言いたいことが言い合えて、自分のことを分かってくれている友人がいるということは何と素晴らしいことか、ただただ羨ましい
一つ気になったのは少女漫画のような挿絵
東京の下町風情が漂ういい雰囲気なのに、あの挿絵でぶち壊し、興ざめしてしまった 読者に想像の自由を与えてほしい
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元銀行マンの有田国政とつまみ職人の堀源二郎は共に73歳で、墨田区に住む幼なじみ。日常の出来事が政の目線で語られている。
政の妻は数年前に長女の家に行ったきり帰って来ず、一人暮らしを強いられている。源はずいぶん前に妻を失くしたが、未だ現役の職人で元ヤンの弟子・徹平もいて、なかなかにぎやかに暮らしている。
源はがさつで言葉も荒くいい加減なところもあるが、弟子や友人に対する思いやりにあふれ、自分らしく生きているように見えて、政にはうらやましく若干の嫉妬も感じてしまう。
政は親の期待に応えるべく、大学を出て銀行に就職し、見合い結婚をして定年まで勤めた。家族のためにと働いてきたのに、妻には理由もわからないまま愛想を尽かされ、2人の娘たちも妻の方に加勢しており、いいところなしだ。
会話のたび、周りの言葉に対して心の中でいちいち毒づく。ひがみっぽくて、欲しいものを欲しいと素直になれず、いつまでもいじいじしてしまう。
第2話では、本当は孫の七五三の祝いに源のつまみ簪を送ってやりたいと思いながらも、なんだか源を頼りにするのが癪であたりさわりのない商品券を贈ったり、
第5話では、源の一言からいよいよ重い腰をあげ妻を迎えに行くが、妻や長女の態度が自分に対してあまりに思いやりがなさすぎると憤慨した上に爆発し、却って総攻撃を受けて撃沈しヤケ酒を飲んだり。
やるせないなあ・・・。
政の独白には、こう言われたらこう思ってしまうなあと苦笑しながら読むんだけれど、第5話の家族のやり取りは笑えなくなってくる。相手の心がまっすぐに離れていくのにも気づかずに、相手の悪いところを責めてしまう。心の中でつい呟く言葉も、活字にするとかなりきつい。耳にする人はうんざりすることでしょうね。
相手にしてもらうことばかりを考えているうちは気づかなかないことも多い。見返りを求めずはがきに日常や心境をつづり送る行為を通して、「こうあるべき」と縛られ不自由になっていた気持ちが穏やかになっていく様子にほっとする。
心が弱っているとき、ひとりぼっちだと思い込んでしまうと辛く、嫉妬や僻みといった気持ちに振り回されて、ますます自分らしさを保つのが辛くなっていくもの。
元気なとき、うまくいっているときには気にならないことも、ささくれた心にいちいち入り込んで、傷にしみるような痛みを伴う。
それでも、「がまくんとかえるくん」のように政には源がいて、やっぱり幸せなのがいい。
しおんさんは人を見捨てることは決してせずに、気づくことで人が変わっていく姿をちゃんと描いてくれる。
気づかないと決め込んで諦めたくなるようなことがあっても、
うまくいかない自分に嫌気がさしても、
なんだかうまくいっている人を妬んでしまって却って苦しさが増すようなことがあっても
「大丈夫。みんな同じ。支えられ支えているんだよ」
と言ってくれているような気がして、少しばかり指先が温まったのを感じて、本を閉じた。 -
東京都墨田区Y町。
この町で生まれ育って73年、幼馴染みの2人はいまでもにお互いを「政」「源」と呼びあい、憎まれ口を叩き合っています。
堅物で生真面目、若いころは銀行員として勤めあげたものの、妻にも娘にも愛想をつかされて今では独り暮らしの身となっている国政。
幼い頃から型にはまらずやんちゃで豪快、しかし一流つまみ簪職人として繊細な作品を創りだす一面ももつ源二郎。
性格も生き方も正反対、だけれども切っても切れない縁で結ばれた2人なのです。
物語は国政の視点から進んでいくのですが、彼の堅物さにハラハラしてしまいます。
娘夫婦のところに家出してしまった妻に、素直に帰って来いと言えなかったり、孫娘にトンチンカンなお土産を用意してしまったり。
「ああもう、そうじゃないよっ」とやきもきしてしまいます。
相手に伝えたい気持ちをすんなり伝えられない、喜んでもらいたいと思ってしていることが空回り…。
昭和の男性の頑固さや不器用さが、愛らしくもあり、切なくもあり。
主人公が素敵なじいさん2人組なので、随所に彼らが身体の衰えを感じている場面が出てくるのですが、これが何とも自然でびっくりします。
じいさんの目から若者がどんな風に見えているか、という描写も。
しをんちゃん、じいさん体験でもしたんじゃ…と思ってしまいましたw -
江戸っ子じいじ二人組の日常とちょっとした冒険。
時に切なく、時に心温まる物語で、たまにはこういうのも読んでこころの栄養を取らないとね、と思えた。
妻に先立たれ、天涯孤独だけど、弟子にも近所の人にも愛されている簪職人の源。家族はいれど、妻は出ていき娘夫婦と暮らし、七五三にも呼ばれない仕事一筋だった政。腐れ縁の幼なじみ。
続編があったらいいのにな。 -
東京下町。元銀行員の堅物で、家庭を顧みず仕事一辺倒に生きてきた国政と、幼い頃からつまみ簪職人として生きるも、かなり破天荒な源二郎。合わせて146歳の幼なじみの二人のお話。
国政のイジイジした性格にはイライラさせられたが、昭和のお父さんって案外こういうのかもなぁと途中から少し可哀想に思えた。方や、べらんめえ的な源二郎の方も近くにいたら頼りになりそうだが、身内としてはどうなんだろう?両極端な生き方なのに、お互いに少し足りない物を補いつつ生きてきた。もう腐れ縁で離れられそうもない。そんな二人の関係が羨ましくも思う。
戦後再開した二人のシーンが心に残った。 -
幼馴染のお爺ちゃん2人が主人公。性格が全く違う2人はこの歳になってもくだらないことで喧嘩する。それでも実は互いを大切に思っていて、言動の節々にそれが見え隠れするのがいいです。こういう話好きだな。
図書館で見つけてたまたま借りた本だけど気に入りました。実家の母も好きそうなストーリーなので、アマゾンで買って実家に送った。母の読後の感想も楽しみです。 -
中を見ないで読み始めた、知ってたら多分読まない本だと思う。
一行読めば大体見当がついた。、
悪くはないけどね読むほどではない。
東京墨田区の東京空襲を経験した
簪職人の源二郎と銀行をリタイアして何もすることのない幼馴染の有田国政の二人の日常。
まあ、一種の三浦しをんお仕事本の括りにはいる?
雑誌に毎月掲載された文を
本にしたみたい。
雑誌に載ってるのを読むくらいかちょうどいい。
飛ばし読みした。
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荒川と隅田川に挟まれた三角州のような墨田区Y町
大学を出て、勤勉さがなにより大事だと銀行に入って働き今は年金暮らしの有田国政73歳
小学校もろくに卒業せず、子供と時分につまみ簪職人に弟子入りし、己の腕一本で
でやっていけるようになってからは、気の向くままにしか仕事をしない堀源二郎73歳
幼馴染とはいえ二人は正反対と言っていいほど生き方も考え方も違っている。
しかし喧嘩をしても仲直りをし何故か一緒にいるから不思議だ。
国政は数年前に突然妻が娘の所へ家出し、妻からも娘からも無視され孤独だ。
仕事の忙しさを言い訳に家族と向き合っていなかったから当たり前だ。
源二郎は早くに妻を亡くし子供も居ないのに、徹平という若い弟子を取ってなんだか楽しそうにしている。
そんな源二郎に国政は薄暗い苛立ちを抱えている。
●『政と源』 源二郎の弟子の徹平が昔付き合っていた不良仲間に暴行と恐喝をされ、それを政と源 が退治する…。
●『幼なじみ無線』 ぎっくり腰になって動けなくなっている国政を虫の知らせて駆け付けた源二郎が介抱する…。
●『象をみた日』 徹平の作ったつまみ簪アクセサリーを上野で販売していると…。
●『花も嵐も』 二人で初詣に行ったら源二郎の妻の事で言い過ぎて気まずくなってしまう。そこで若き日の源二郎と妻の出会いを思い出し、自分の妻との出会いなどを思い出し妻に会いに行く決心をする…。
●『平成無責任男』 国政は勇気を出して、横浜に暮らす娘一家を訪ねるが全く歓迎されなかったが、やっと、妻に帰る気があるかと問うことが出来た…。
●『Y町の永遠』 徹平とマミとの結婚式の仲人を依頼された国政は頑なに仲人を拒否する妻に毎日葉書を送る…。
ゴールや正解がないから終わりもない。
幸せを求める気持ち。自分がしてきたこと。
それらに思いを馳せては死ぬまでひたすら生きる。
その時間を永遠というのかもしれない
政と源のような年齢になっても二人のような素敵な関係を続けられる
友達がいるといいな -
下町のハートウォーミングストーリー。
主人公は70歳代の幼馴染2人なんですよ。
片方は40代で妻を亡くしたつまみ簪職人、もう片方は70歳になった頃に妻に出て行かれた元銀行マン。
死がわりと身近にあって、体に痛みも出てくるお年頃。
老後の生き方についてふいに考えさせられる物語でもありましたね。
今の団塊世代の男性もきっと、家庭を顧みずに我武者羅に働いてきた人が多いんじゃないでしょうかね。
終着点が熟年離婚だとすれば、なんだか寂しい。
ところで主人公のこのお二人、案外子どもか!ってくらいに拗ねたり意地を張ったりする場面もあるんですが、こんな風に長く付き合いのある関係を持てるって、本当に素晴らしいことですよね。
それも、こんなに違う二人が。
違うといえば、作中で登場する徹平&マミちゃんもまた素晴らしい。ちょいちょい登場する二人の幸せな姿と、困難を乗り越えようとする漢気溢れる姿にぐっときました。
この本は素晴らしいところがいくつもあるんですが、その1つがまず装丁。和風で美しい装丁な上、中には格好良いイラストまで描かれています。
それからところどころで登場する国政の心の声やツッコミが面白くて。
「あそこを船で通ってるとき、俺の頭にカモメがとまったんすよ」
「本当かい」
(略 ※徹平のお馬鹿発言)
"徹平くんは、カモメに脳みそを持ち去られたのかもしれないな、と国政はちらと思ったが、むろん黙っておいた。"とか、いちいち面白い。
三浦しをんさんの紡ぐ言葉は本当に丁寧で心に届くから、物語ももちろんいいのだけど、読んでいてとても心地よかったです。
ああ、いい物語を読んだなあという気持ちでいっぱい。
大事な人が亡くなった時の描写で、
「長く親しんだ景色をまたひとつ失ったさびしさは、これから少しずつ胸の底に降り積もることだろう。」とか、どうしてこんな的確な言葉が選べるんだろう。
とにもかくにも、いろんな方面から最高の1冊でした。-
杜のうさこさん、初めまして。
嬉しいコメントありがとうございます^^
この本、ほんとよかったですよ~♪
三浦しをんさん好きだなぁと...杜のうさこさん、初めまして。
嬉しいコメントありがとうございます^^
この本、ほんとよかったですよ~♪
三浦しをんさん好きだなぁと改めて感じ入っていたところです。いいですよね、しをんさん。
>個人的に、幼なじみとか、おじいちゃん、おばあちゃんものが好きというのもあるんですが、
くすっと笑ったり、おいおい!って突っ込みをいれたくなったり、
かと思えば、ほろりとさせられたり…。
すごくわかります・・・!
登場人物のキャラもよくて、でもちょっと哀愁があったりして。
つまみ簪、私も読み終えた後に検索してみたんですが、ものすごく美しくて、感動してしまいました…頭に思い描いていたものと全然違って、普段目にすることないものでしたが、徹平が作ったようにピアスもあるみたいで、思わず欲しくなりました。
しをんさんは、「船を編む」でも感じましたが、ほんとに言葉を大事にされてますよね。言葉選びも表現も胸にすとんと落ちるものが多くて。
こちらこそいつも杜のうさこさんのレビュー、楽しみに読ませていただいてます^^
どうぞこれからもよろしくお願いします(_ _*)2016/04/28 -
「政と源」ときっかけにyocoさんのレビューを読みました。作品のいいところを引き出していて、ニュートラルな視点のコメントが気持ちいいです!「政と源」ときっかけにyocoさんのレビューを読みました。作品のいいところを引き出していて、ニュートラルな視点のコメントが気持ちいいです!2016/06/04
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初めまして。
コメントありがとうございます^^
そんな風に言ってもらえると、すごく嬉しいです。
読み終わった後の感想を素直に残してるも...初めまして。
コメントありがとうございます^^
そんな風に言ってもらえると、すごく嬉しいです。
読み終わった後の感想を素直に残してるものばかりですが、また読んでもらえたら幸いです。フォローもありがとうございました^^2016/06/05
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大好きだったまほろの便利屋コンビが
まるで
そのまま老いたかの様な
国政と源二郎。
説教じみた台詞や設定なんか一切無かったはずだし、
最後の最後までこの二人に
泣き笑いさせられていた、と言うのに
何故か
政は良寛さん、
源は一休さんに重なり、
2人の僧侶が生き死にについて、
誰もが納得する
そんな深い話をしていた様な…
気がしたのだが。 -
堅物で融通も気も利かない政と、豪放磊落がそのまま歩いているような源。
真面目に丁寧に生きているようでいて、不器用すぎる政。
ガサツなようでいて、しっかりと踏ん張って生きている源。
対照的なじいさん二人の周りで起きる色んな出来事。
なんだかんだ言っても、源に救われっぱなしの政。
じいさん同士の友情にこんなに清々しい気持ちになるとは。
年季の入った友情に憧れる。
気持ちのいい小説だ。
自分はかなりの政タイプ。老後、そばに源はいてくれるだろうか。 -
有田国政と堀源二郎は、荒川と隅田川に挟まれた三角州のような墨田区Y町に暮らす、幼馴染。
ともに73歳。
国政は銀行勤めの後、定年退職。
妻は娘のもとへ行ったきり戻ってこない。
源二郎はつまみ簪職人。
愛妻を亡くして以来の一人暮らし。
そんな二人を取り巻く、物語。
三浦しをんさん、やっぱり笑わせてくれます。
そして、ホロリとさせてくれます。-
azu-azumyさん、こんばんは(^-^)/
嬉しいコメントありがとうございました♪
私こそazu-azumyさんとお友達になれ...azu-azumyさん、こんばんは(^-^)/
嬉しいコメントありがとうございました♪
私こそazu-azumyさんとお友達になれてブクログが楽しくなりました。
今まではただの備忘録だったけど、今は情報交換の場となっています。
好みの本も似ていて本当に助かっています〜♪
今年も面白い本を教えてくださいね。
こちらこそどうぞよろしくお願いしますm(*_ _)m
早速、原田マハさん、三浦しをんさんと嬉しいレビューが続いていてワクワクしました♪
参考になります。ありがとう。
私も明日から読書再開です。
ミステリーからです(*≧艸≦)2016/01/07
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じじいコンビが主役というので、有川浩の「三匹のおっさん」を想定したけれど、これはこれで三浦しをんの世界の人情譚。
政と源の掛け合いの面白さにサクサクと読めてしまった。それでいて、人生のほろ苦さ、人情の温かさがじんわりと沁みてきた。
読み終えるのが、惜しい気持ちのまま最後のページを閉じた。
ぜひ、シリーズ化されることを祈ろう。-
2014/01/16
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え!これもドラマ化ですか?その情報は、まだつかんでませんでした。最近、小説を原作としたドラマ化多いですね。え!これもドラマ化ですか?その情報は、まだつかんでませんでした。最近、小説を原作としたドラマ化多いですね。2014/01/16
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70代の幼馴染。源次郎は現役のつまみ簪職人。国政は元銀行員。2人は戦争、戦後に辛い経験を持つが腐れ縁とか言いながら互いを意識してきました。
残り少ない髪の毛をいろんな色に染め自由に生きる奇特じじい・・の源次郎だが、なんだかんだと人に好かれ、堅実に生きてきたのにうまく人生が運ばない国政はちょっと僻みっぽく見ています。
源次郎の元ヤンの若い弟子を客観的に見ていた国政も、次第に家族の様に関わっていくことになります。
口コミで「有川浩さんの三匹のおっさんに似ている」というので手にしたが、最初から全然似てないなと気になりながら読み始めました。次第に別物と割り切れて、ようやく三浦しをんさんの世界に入っていけたように思います。人によって捉え方は色々なんだな~と、余計な感想を持ちました。つまみ簪の奥深さにも触れ、下町人情ある粋な本でした。 -
七十歳を過ぎた老人二人の友情物語。
荒川と隅田川に挟まれた町に住む幼馴染の二人、国政と源二郎。
かたやお堅い元銀行員、かたやがらっぱちの簪職人と、生き方も性格も正反対の二人ながら、お互いの相手を思いやる優しい気持ちが何とも微笑ましい。
二十年後に自分がどういう状況になっているかなど到底想像できないが、こんな関係の友人がいたらまだまだ人生は楽しいことだろう。
源二郎の弟子の徹平やその彼女であるマミのキャラも魅力的で心地よい。
老人が主人公の話なので、じじむさく暗い話かと思って読み始めたが、読後感が非常に爽やかだ。
ところどころに飛び出すユーモアのある文章のセンスも抜群で、楽しく読める。
三浦しをんの小説はやはり面白い。 -
墨田区Y町に住むふたり合わせて146歳の幼馴染み、政と源。
元銀行員の国政と、つまみ簪職人の源二郎。
不器用な国政とガサツな源二郎、プラス、源二郎の弟子、徹平のバカだけどまっすぐな人柄が絶妙なバランスで。
ひさびさの一気読み。読後感含め最高に気持ちよかった。
連作短編となっていて一話完結なのもいいですね。
個人的には、ぎっくり腰のところと、国政のハガキ攻撃がツボでした。
老いも死もいつかは必ずやってくるもの。
だからこそ、政と源のように心は若く元気でいられたら、それだけで幸せなんじゃないかと思わせてくれるいいお話でした。 -
東京の水路に挟まれた地域で生まれ、暮らす幼なじみ二人の老後物語。
性格が待ったく異なる元銀行員の国政とつまみ簪(かんざし)職人の源二郎。
73歳から年越して74歳になる二人の掛け合いが面白いと同時に自分が73歳になった時、どんな暮らしをしているのだろうかと想像しながら読んだ。
交友が少ない国政と知り合いが多い源二郎。
私は前者になるだろうか。その時、源二郎のような幼なじみがいればよいがと国政を羨ましくも思う。
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最高!ジジイ最高!!BLじゃなくてGL!!!生涯かけて愛したのは実はお前だった、、的な。運命の女はいるけどどの相手よりもお前と過ごした時間が一番長い、、的な(違います本編は至極真っ当な爺友情ものです
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70代越えながらもまだまだ元気(ときどき腰痛)な元銀行員の政とつまみ簪職人の源のふたりの、波瀾万丈?なエピソードをつづった基本笑えてホロリともくる連作短編集。
政は妻と別居中で、連絡も途絶えがちながら様子を知りたくてやきもきしている。源は手前勝手に毎日を生きて弟子を精いっぱい叱り飛ばしながら愛して育てていて、ただその心にはいつまでも亡くなった妻がいる。そんなそれぞれの境遇を背景に、長い間ともに生きているふたりの絆、情の深さを軽いやり取りの中から感じ取れます。
軽く友情、というものではなく、もう絡み合った鎖のようなふたりの関係には尊さすら感じるくらいで、うらやましさばかりを感じます。これだけ信頼しあえる関係は、望んでもたらされるものではないですからね。終わりを感じ始めるこの年ごろ、けれど先をまだ信じ楽しみに今を生きれるということは、なかなかできません。
結構めちゃくちゃなエピソードもありはしますが(でも源さん素敵…)そうなれればいいな。という願いを抱けた、ほっと息がつける暖かな短編集でした。 -
…いい年のジイ様2人のてんやわんやに、ニヤニヤしっぱなしの一冊でした。そして、政のモノローグが、悶絶しちゃうくらい恥ずかしいっ!ソファで、のたうちまわりながら読了。他人事でフィクションだとゆーのに、恥ずかしすぎていたたまれず、1作ごとに休憩を取らないと読み続けられないという…(笑)。しをんさん、さすがです!なんで女性なのに、こーゆー心情を見てきたよーに書けるかな。
つまみ簪が気になって、調べてしまいました。見たことはあったけど、名前を初めて知ったぞ。染色からやるのかー、大きさ違いの正方形でできてるのかー、お、ワークショップ面白そう( ̄▽ ̄)、なんて。
挿絵がまたこっぱずかしいんだよね(笑)。ジジイが無駄にカッコいい!でも同じ破天荒ジジイでも、例えば須藤真澄さんが描くとなると、作品自体の質感が変わるだろうから…これはこれで良いのだ。巻末のオマケページで、蚊帳をたぐる源さんに萌えたのはナイショってことで。
それにしてもコレ、雑誌Cobaltに連載してたんですねー…。 -
痛快で、人情味もある。
あったかくて、時にじーんとくる物語。足して146歳の年齢を感じさせない、ハチャメチャエピソードもあれば、お年寄りならではのトラブルも。
この年代の主人公で、このテンポの良さは、さすが。
Y町という舞台も、徹平たち周りの人も、いい感じ。
http://koroppy.cocolog-nifty.com/blog/2013/09/post-e2ac.html -
二人合わせて146歳の幼馴染、政と源。元銀行員で現在は一人で暮らしている、国政と、簪職人として働き、慕う弟子もいて、町内でも人気の源二郎。政は何かと意地を張り、源に嫉妬する。どこかうらやましがる。しょっちゅうケンカしている二人だけれど、人生の中でこんなにも仲良くできる、お互いを思いやれる友人を作ることができるだろうか。二人の関係がうらやましかった。
レビューあげて下さりありがとうございます!
いつか読みます。絶対にww
レビューあげて下さりありがとうございます!
いつか読みます。絶対にww
コメントありがとうございます!
絶対に笑
レビュー楽しみにしてます(^^)
コメントありがとうございます!
絶対に笑
レビュー楽しみにしてます(^^)