のっけから失礼します

著者 :
  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087808704

作品紹介・あらすじ

雑誌「BAILA」での連載に、紀州パンダ紀行など、とっておきの書き下ろし5本を加えた「構想5年!」(著者談)の超大作(?)エッセイ集。
タクシーで運転手さんと繰り広げられる面白トーク、漫画や三代目J Soul Brothers への熱き想い、家族との心温まるエピソード……。
ありふれた日常がこんなにも笑い(ときどきほろっと)に包まれているなんて!
当代きっての人気作家、三浦しをんワールドが炸裂する、抱腹絶倒の1冊。



まえがき

一章 ニワトリはこっけ
善人の正体/美容時間の問題/もやしとぬた/あぶれる/黒いスーツの男/
「動かないもの」愛好家/一人の戦い/風邪より、宝塚/有名人愛/
グッドモーニング/赤面の理由/浮かれる/危険地帯テラス席/
夢を見るのもたいがいに/青(っぽ)い鳥/章末書き下ろし その一 理性はわりと不在がち

二章 取られるのはあっけ
DDの助手/声出していこう!/自分について相談したい/孤高の孤島暮らし/
危険な粉末/抜歯涅槃図/荒ぶる一家/詫びつづけの夜/なにごとも油断大敵/
未発見のニュータイプ/三つの愕然/心で伝わりあえたなら/別れの理由/
熱帯夜の効用/未知との遭遇/章末書き下ろし その二 すれちがいは細部に宿る

三章 幸いなるはもっけ
イベントとフィーバー/「水もしたたる」はシタルとは無関係です/愛の鞭/
生きるってなんだろう/まっとうなる市民の愉しみ/ファッションは愛と平和/
弱腰ダース・ベイダー/ぼんやりした世界/奔放なる人々との旅/まちがいにときめく/
招かざる客/きらめきの夏!/映画三昧/はじめての体験/
常識を超える体/年末年始は平穏/章末書き下ろし その三 絶頂を更新中

四章 おいしいのはほっけ
雪によって判明/非実在野球人生/ありがとう地球!/豊富な経験に基づくアドバイス/
黄色いボタンを押せ!/もんもんはいい男/危険な夏/発想の転換/たいらな世界/
うちのぼうや/ウキウキキウイフルーツ/虫と化す日々/のんびり南国宮崎の旅/
無常の味わい/四章書き下ろし その四 仲良しの儀式

あとがき

巻末おまけ書き下ろし もふもふパンダ紀行

感想・レビュー・書評

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  • 肩肘張らない、リラックスできるエッセイが読みたいなと思い、図書館の本棚を物色。
    そういえば三浦しをんさんが面白そうだったなと思い、棚にあった本書を引き抜く。

    月刊誌BAILAに連載されていたエッセイ達へ追記したもの+書き下ろしが数本のエッセイ集。
    岸本さんほどの不思議ワールドに連れて行かれるわけではないけれど、十分ばかばかしくて期待していたとおりのものが読めた。

    ときに自分のことを「俺」と言いながら、体脂肪率は首位打者クラス、おひとり様であることを自虐しながら、ひとりボケつっこみ、妄想、暴走を繰り返す様が心地よくおかしい。
    特にお母さま、お父さま、弟さんが出演する回が面白い。
    どなたも強烈でいい具合にずれている。

    また、自虐の裏返しのような形で男性は~とか女性は~というような、男/女らしさを題材とするような談義になるものもあるのだけれど、やっぱりあってもいいと思うのですよね。
    何かとLGBTQだったりジェンダーレスが着目される昨今、差別だったり壁ってものを無くそうとするのは同感なのだが、その趣の差を楽しんだり、興味深く思ったり、場合によってほどよく子馬鹿にしたり。
    まぁ、さじ加減が難しいのだけれど。

    そんなこんなで、心の潤いを求めるときにはまた、しをんさんのエッセイを読んでみたいなと思った。

  • このエッセイも笑わせてもらった。
    ほんとに「BAILA」の連載だったの?って思う位、読者層を無視した内容(笑)
    名作をたくさん生み出している先生とは思えないほど(失礼!)、飾り気がなく親しみやすい人柄なのが伝わってきて、ますます好きになった。

  • しをんさんのエッセイ、大好き!
    どのエピソードも面白すぎる…そしてボソっと大切なことも言う。

    いつも思うのは、視野が広いなということ。
    宝塚やEX◯LE一族に対する愛だったり、ちょっと変わっている人に対する想像力だったり。笑ってしまうのだけど、素敵な人だなぁと思う。

  • しをんちゃんのエッセイ集。
    雑誌『BAILA』連載を1冊にまとめたものです。

    しをんちゃんのエッセイ、若い頃のものからずっと読んでいるのですが、40歳を超えた今でも全然ぶれないなぁ…とむふむふしてしまいました。
    特に、好きなものに注ぐエネルギーと情熱に感服しました。
    今作ではEXILE一族にドはまりし、ずぶずぶ魅了されていく姿ににやにや。

    あいかわらずご家族エピソードも最高におもしろい!
    キウイ栽培にはまる御父上にけらけら笑ってしまいました。

    そしてタイトルや章題に至るまでしをんちゃんのユーモアがきらりと光っていて、終始口元の笑いを押さえきれぬまま読了。

  • え?三浦先生ってこんなフランクな方だったの??
    硬派だと思っていた三浦先生のイメージがガラリと変わりました。くだけた内容だけれど、それでいて言葉のチョイスはやはりとても丁寧だと思う。

  • エッセイ集。
    雑誌「BAILA」での連載とのことです。
    しをんワールド炸裂の一冊。しをんさんの好きなもののこと、日常のことがしをんさん目線で書かれていました。妄想のお話も忘れてはなりません。どこを読んでも楽しめましすが、その中でも一番印象に残るのは、お父さんが出てくるキウイのお話。素敵なご家族ですね。面白かったなあ。小説もいいですが、こうしたエッセイでいつまでも笑わせてほしいなあ。

  • 一気に読み終わるの勿体なくて、毎日ちょっとずつ楽しみに読んでたこちら、元旦にとうとう終わってしまった。
    これは手元に残して、またクスッとしたい時に読むつもり。
    三浦しをんさんのエッセイ、本当好き。

  • 雑誌「BAILA」に連載した5年分くらいのエッセイをまとめたもの。
    しおんさんのひとりボケつっこみがおもしろくて、自虐ネタをちょいちょい盛り込んだ内容に、想像していたしおんさんのイメージが…

  • 「BAILA」連載エッセイの書籍化。
    月刊誌なので、冒頭は5年分くらい前の内容だそう。

    にもかかわらず、いつも通り個性的なエピソード中心で、基本的に時代を感じさせない(いい意味で)。
    時期を感じるのは、ドラマやアニメの話題くらい。

    「まえがき」から思わず「のっけ」を辞書で引いてしまう。

    ご当地アイドルやぎっくり腰の話にはふきだしたし、ご家族の話は安定のおもしろさ。
    さらっと流しがちなエッセイの内容の矛盾も見逃さない、校閲さんの指摘もすごい。

    「きっと喜んでるんだろうなぁ」と放送当時から思っていた「重版出来!」。
    予想通りの反応を確認できて、うれしかった。

  • 三浦しをんさんのエッセイ初読みです。ああ、心ゆくまで笑いましたよ! 親知らずを抜くスペクタクルのような一連には手に汗を握りました。三代目や宝塚などへの陶酔、臨場感が凄い! 続編「しんがりで…」が間もなく出るということで喜んでいます。

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著者プロフィール

1976年東京生まれ。2000年『格闘する者に○』で、デビュー。06年『まほろ駅前多田便利軒』で「直木賞」、12年『舟を編む』で「本屋大賞」、15年『あの家に暮らす四人の女』で「織田作之助賞」、18年『ののはな通信』で「島清恋愛文学賞」19年に「河合隼雄物語賞」、同年『愛なき世界』で「日本植物学会賞特別賞」を受賞する。その他小説に、『風が強く吹いている』『光』『神去なあなあ日常』『きみはポラリス』、エッセイ集に『乙女なげやり』『のっけから失礼します』『好きになってしまいました。』等がある。

三浦しをんの作品

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