東京大学応援部物語

  • 集英社 (2003年9月5日発売)
3.39
  • (7)
  • (6)
  • (18)
  • (4)
  • (1)
本棚登録 : 70
感想 : 19
サイトに貼り付ける

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

Amazon.co.jp ・本 (202ページ) / ISBN・EAN: 9784087811537

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 東京六大学野球のチームの中で、ダントツに弱い東大。それを常に力一杯応援する応援部を、頭が下がる思いで見ていたので、この本を見かけて思わず手に取った。

    応援部というと応援時の華やかなイメージしかなかったが、拳腕立てなどのハードな特訓もこなしていること、応援そのものが自分達の存在意義のようになっていても、部員の中には、応援を続ける意義に疑問を感じる人もいたことなど、応援部の深いところを知ることができた。

    それでもやはり、私自身には何年も勝てないチームを高いテンションで応援し続けるのはキツイかも。。

  • 「人の嫌がる応援部 好んで入る馬鹿もいる」(新人哀歌)

    ある年の東京六大学野球秋季リーグ戦。負け続けの東大野球部がついに1勝をあげた。その直後の応援部主将の一言「一生懸命練習してきた野球部が-これでやっと報われる」。野球部に負けないほどの肉体的・精神的に厳しいトレーニングを積んできた自分たち応援部より、まず野球部の健闘をたたえようとする。

    “時代遅れ”“自己犠牲”・・・応援部員をそう見る人もいる。しかし本当にかっこいい、輝いている人間にとっては、他人の評価なんか関係ないんだよね。
    今の時代、何かと最初から、結果や自己満足度や周りの評判ばかり求めようとして、逆にそれらに縛られて窮屈そうに見えることがある。筆者も最初は、勝てないのにつらい思いをして何で応援部なんかに、という疑問から出発していたようだけど、そんな理由付けを超えた所にかっこよさがあると思う。

    勝てない、厳しい、つらい・・・確かにそうだろうけど、そんなのはしょせん部外者のレッテル。
    だって先の主将の一言、自分は犠牲になってるとかが頭に浮かぶようなネガティブ思考人間じゃとうてい言えないような、時代を超えた、かっこいい一言と思うから。(2007/12/12)

  • 前から読んでみたくて、先日購入。

    も~、何が何と語る必要もないくらい、アツイ。
    そして、泣けます。
    ワタシは吹奏楽部だったので、高校時代は応援団のステージの後ろで吹いたこともありました。
    その時、正直に言えば「何でこんなことやるんだろう?」と思っていました。
    競技に勝つための運動部、それを応援することが存在意義。
    しかも、東大の場合なかなか勝てない。。。
    肉体的にも精神的にも辛いことです。
    でも、そこには理不尽なものを受け入れた後に分かることってあるんですね。
    東大生だからモチロンアタマもいいわけで、そんなことは百も承知。
    その中で出てくる自分に対する哲学、これを語れてしまうのがすごい。

    この作者のノンフィクションはココロ打たれますね。

  • ふむ

  • 最相葉月の本を読むと生きる勇気が湧いてくるのは、彼女と同年代で、興味の対象が同じだからなのかと思っていた。しかし、この本を読んでそうではないことが分かる。ノンフィクションだけれど、作者の対象者に抱く戸惑いや疑問を共感し読み進めてしまうからだろう。

    応援部の体育会系の体制、右翼?を連想させるような姿は読む前だったら、嫌悪する類だ。読後はガンバレと応援したくなるし、私自身の仕事の迷い;〈結果が出なくて、認められなくて、自己満足なのではないか、一生懸命にやっている姿を周りはどう思っているのだろう:〉を少し払拭してくれた。
    東大の応援部を神宮で見てみようと思った。

  • 6大学野球では圧倒的に弱い東京大学。その東大応援団員に一年間密着取材したノンフィクション。試合に負けるのは応援団員の気合が足らないからとの理由で、負けるたびに制裁を受ける団員・地獄の夏合宿・応援することの意義を見失う団員・ぎりぎりの単位・試合に勝ち号泣するリーダー、チア、バンド員などなかなか面白い。東京大学といえども応援団は厳しいものであり妥協が無い。人に尽くすことが最大の喜びだと感じる人で無ければ、続けられない世界である。著者は星新一の伝記を書いて日本SF大賞を受賞した人。また少し前に話題となった絶対音感を書いた人でもある。

  • 肝心なところが共感できなかった。
    それは、敗戦必死の試合における応援への態度だ。

    そこにおいて『勝利を信じる』というのは、所詮は建前に過ぎない。
    負け以外にありえない試合において、何を思い、如何に応援するかを追求するのは、応援団員が考えねばならぬ哲学の核だ。
    その掘り下げが当著書ではなされておらず、勝利信仰主義といった、ありきたりな結論に落ち着いている。
    団は建前=フィクションを重んじる世界だから、下級生や外部に対しては、おあつらえ向きの仮面をつけざるを得ない。
    しかし、それは小説などでも描ける(実際、例えば重松清が書いている)。
    ノンフィクションを自称するのであれば、著者にはそこは深掘りして欲しかった。

    とは言え、団の4年間はある意味では、自分を騙しながらフィクションを創り上げる過程であるのも事実である。
    学ランをまとった団員はまるで黒炭のように、熱しにくいが一度火が付くとそれは消えることがない。
    その有様は、うまく表現できていると感じた。

  • 読みながらちょっと感動しちゃった。
    応援部という、理屈では説明できない集団を、ドラマをうまく盛り込みながら描いてくれていると思う。

    読み進めていくうちに、「熱く過ごした学生時代を思い出せ!」「当時がんばれたんだから今もがんばれ!」とエールを贈られた気がしたよ。

  • 全面的に受け入れないし全面的に否定しない。でも、自己犠牲の精神の伴わない者にリーダー資質は期待できないことは同意する。

  • 入学する大学を知ることも多少は必要かと思い読んでみた。
    応援部の理不尽さ・意味の無さの意味を、一人ひとりの部員が考えて抜いて端的に表現するところに心を打たれた。月並みな言い方だが、一生懸命何かに取り組んでいる姿に、人は感動するのだなと改めて思う。更にあまり勝利を味わえない東大だからそれが増幅する。
    学ランを着た応援団は、他国には絶対に無い文化だろう。日本人の価値観や気質による部分が大きいからか。

  • 勝手だけれど、続けて欲しい。
    救われている人はいるから。
    俺は本当にそう思っているんだ。

  •  人はなんで他人がやっているスポーツ競技に一喜一憂するのだろう。どうしてチームや選手を応援するのだろう。  勝利の喜びを味わいたいから。それは普通だ。全然おかしくない。 では、なぜ、まったくいいところなく大差で負ける試合を見せつけられたり、リーグ戦10試合全敗しても、応援し続けられるのか。 その答えがここにある。『東京大学応援部物語』。 『絶対音感』『星新一 1001話をつくった人』のノンフィクションライター最相葉月は、信じられない思いにかられる。それは、神宮球場での東京六大学野球リーグ戦、東大が早稲田に0−19で負けている試合の最終回、「オーイ、東大、絶対にー、逆転だー」と笑顔で声を張り上げる応援部員がいたからだ。「こんなやつら、見たことないー」 それ以後、夏合宿、駒場、本郷、神宮と東大応援部員を追い続ける。 これがまた信じられない物語を生む。 こんな東大生がいるんだ、というか、こんな若者がいるんだ、こんな人間がいるんだ。 とにかく、驚きだ。 弱いチームを応援したことがある、あなた。 そう、そこの赤いユニフォーム着て、スタジアムに行っているあなた。負けが続いた時期があったでしょう。 絶対勝つ! と乗り込んだアウェーの試合でこてんぱんに負け、J1昇格を逃し、悔し涙を流したあなた(私だ、しかも長居スタジアムだ)。大学野球、入れ替え戦に敗れ、相手応援団から「落ちろ 落ちろ 二部落ちろ」と罵声を浴びせられたあなた(これも私だ)。 そんな人にこの本を読んでもらいたい。 この本には、「応援するということ」(著者「あとがきにかえて」のタイトル)がどういうことか見事に書きあらわされている。[本の串刺し 世界陸上2007 その4]

  • 東大だからこそ、の世界なんだろうか....

  • ?2005年4月<br>
    ?こんなやつら、見たことない!19対0と一方的な展開の9回裏、「オーイ、東大、絶対にー、逆転だー」バケツの水をかぶり、腕を振り上げた。最後の最後まで必死なのだ。彼らはいったい何者なのか?<br>
    ―応援とは何か、人はなぜ応援するのか。負けても運動部の仲間達を応援し続ける彼らの胸にたぎる想いとは何なのか。ひたぶるに情熱を応援活動に注いだ東大運動会応援部リーダー部員11人の300日を追ったノンフィクション。<br><br>
    えっと12大の人なら彼らの気持ちが激しく分かるでしょう。

  • 素敵すぎる、応援団長。

  • 泣いた、泣いた・・・。
    バカバカしいよ、ホントばかばかしいの。でも悔いは無いんだよね。

全17件中 1 - 17件を表示

著者プロフィール

1963年、東京生まれの神戸育ち。関西学院大学法学部卒業。科学技術と人間の関係性、スポーツ、精神医療、信仰などをテーマに執筆活動を展開。著書に『絶対音感』(小学館ノンフィクション大賞)、『星新一 一〇〇一話をつくった人』(大佛次郎賞、講談社ノンフィクション賞ほか)、『青いバラ』『セラピスト』『れるられる』『ナグネ 中国朝鮮族の友と日本』『証し 日本のキリスト者』(キリスト教書店大賞)、『中井久夫 人と仕事』など多数。ミシマ社では『母の最終講義』『なんといふ空』『辛口サイショーの人生案内』『辛口サイショーの人生案内DX』『未来への周遊券』(瀬名秀明との共著)、『胎児のはなし』(増﨑英明との共著)を刊行。

「2025年 『口笛のはなし』 で使われていた紹介文から引用しています。」

最相葉月の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×