夢将軍 頼朝

著者 :
  • 集英社
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (344ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087812725

作品紹介・あらすじ

伊豆挙兵、心のより所は…?文覚・西行・大江広元・北条一族・梶原景時と織り成す頼朝の「天下草創」を描く書下ろし長編。

感想・レビュー・書評

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  • 文覚からみた頼朝と西行からみた頼朝を中心に書いてあり後半は史実のような書き方で終わる。集中力が途切れ途切れになり読む時間が大幅に過ぎてやっと読み終えた感。知っている出来事の羅列なので読まなくてもいいと思ったが途中で終わるのはお気に入りの作者だけに申し訳ないので最後まで読む。

  •  コインには裏と表が。 
     いい評判を流す人もいれば、悪評を述べる人もいる。
     どちらが正しいか、どちらが誤っているのか。
     
     どちらでもないのかもしれない。
     ことに歴史においては。


     源頼朝。
     あまり評判がよろしくない。
     と言うか、あまり描かれる機会がない。
     義経を追いたてた兄として。
     北条政子の夫として。


     武家の世を打ち立てた功績があるにしては悲しい話。
     何故なんだろう。


     
     先日読んだ藤原氏側の作品の反対側として面白く読めた。
     登場する義経はわがまま武将。
     秀衝は行間に潜むのみ。


     次は別な角度から眺めてみたくなった。

  • 源頼朝の幼少期から幕府を築くまでの一生を描いています。

    頼朝は実はあの人のご落胤?エピソードや、頼朝に関する著作には珍しく北条氏よりも文覚がよく登場します。

    晩年はなんだかダイジェストのように軽く流して終了になっていますが、少年時代の頼朝の話は面白いので源頼朝ファンなら一読の価値あり。

  • 源頼朝は私の中では影の薄い人です。
    鎌倉にて報告を待つ立場だから仕方が無いとは言え、源義経とか那須与一とか熊谷直実とか…戦場で名を馳せる人達の影になってしまっている。でもっておまけに有名な恐妻家だし(笑)
    義経記を小学生の頃に読み、大人になって史実方面からのアプローチで実状の義経を知るまではかなりの悪役ポジション。

    読後は…意外な感じ。直系嫡子とは言えもしかしたら上皇の落胤かも知れなかったとか武士としては駄目だったとか武よりも文の方面だったとか。あとがきで『史実に基づいて』とあるからかなり信じますが本当に意外だった。

    頼朝を知れたことも面白かったけれど挙兵してから征夷大将軍になるまでの間の鎌倉の動きを知れた事が何よりも面白かった。
    平安から鎌倉の過渡期を退屈せずに読むには良い本だと思う。

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著者プロフィール

(みた・まさひろ)小説家、武蔵野大学名誉教授。1948年生まれ。1977年、「僕って何」で芥川賞受賞。主な作品に、『いちご同盟』、『釈迦と維摩 小説維摩経』『桓武天皇 平安の覇王』、『空海』、『日蓮』、『[新釈]罪と罰 スヴィドリガイロフの死』、『[新釈]白痴 書かれざる物語』、『[新釈]悪霊 神の姿をした人』、『親鸞』、『尼将軍』、『天海』などがある。日本文藝家協会副理事長、日本文藝著作権センター事務局長も務める。

「2022年 『小説集 徳川家康』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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