Lost Tern

  • 集英社 (2005年5月19日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (112ページ) / ISBN・EAN: 9784087813180

作品紹介・あらすじ

『リトル ターン』続編、気づきの物語。
ぼくは飛ぶ、でもどこへ? 嵐に巻き込まれ、迷子になってしまった小さな海鳥。美しく厳しい自然の中の、出会いと発見がやがて彼を導く…。ベストセラー『リトルターン』続編、現代人に贈る寓話。

感想・レビュー・書評

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  • リトルターンより
    字数が多く、挿絵が明るいものが多かった。
    老人とのやり取りが心に響いた。

  • リトルターンのコアジサシはなぜか急に飛べなくなったけど、今度のコアジサシは自分の居場所をなくしてしまう。
    なぜコアジサシなのか。
    ブルックニューマンはコアジサシが好きなんだな。

    広い海は一滴の水からなっていて、
    一滴の水が海であり、海は一滴の水でもある。
    この場所が全体で、全体はこの場所にある。
    地上の命は宇宙の命、宇宙の命は一つの命に宿る。
    どこにいようと、そこが自分のホームだ。

    命という文字はよく見ると、初めてみた知らない文字のように見えてしまった。何でだろう…

    私は日常だけでは生きれない。
    アナザースカイが必要だ。
    日常とは違う、馴染みのある場所。
    リラックスできて、すり減ったパワーを取り戻すことができる場所。

    どこにいても、今いる場所が自分の居場所だと思えたらそれはすごいと思う。
    禅の「いま、ここ」に集中しろということか。

    コアジサシは色々考える性格だけど、「もっと知らない遠くへ飛ばなくてはならない」と感じたのは、
    きっと直感だったはずだ。
    それは本能なのかもしれない。

    私はシンプルに考えたいタイプだから、動きの根拠は直感だけど、それでいいんだろう。
    なぜならそれが私だからだ。
    生き方は人によって違うのだ。

    「迷っている自分も仮の姿ではない」というところは好きだった。
    人は完全ではなくて、それでいいのだ。
    神ではないのだから。

  • 現実に手に入らないもののなかにこそ、人生における価値あるものがある

    哲学チックな内容だが
    案外、私たちは大事なことをどこかに置き去りにしているのかもしれない

  • Lost Tern

    本書は「Little Tern」の続編とは言えませんが、別の物語ではありますが前の物語が前置きになっています。
    「Little Tern」では、スランプの時の心のありようを示した寓話でしたが、本書では、もう一段成長するためには冒険が必要という寓話と竹蔵には読めました。
    主人公のアジサシは、ある嵐の日に自分でもわからない衝動から台風の目に入り、遠くの知らない世界に飛ばされてしまいます。その後に会う、家族を亡くして放浪している年老いた漁師との交流や、冬の厳しい環境を一緒に生き抜いたオオアオサギとの共鳴から、新たな意味を見いだしていきます。
    最後に、アジサシは再び新たな知見を得るために旅立っていきますが、その先にはどんな冒険があるのか?そんなことを想像しながら本を閉じました。
    同じ世界、同じ環境、同じ人々。冒険を通して、自分のめがねを掛け替えることによって新しいものが見えてくる。でもそれはいつまで探求しても、飽くことがない。
    なぜなら、全てのものは変化していくし、自分のめがねも変化していく。その掛け合わせとしての無限の解が存在するから。。。

    竹蔵

  • 『リトルターン』続編。
    アジサシと老人、アジサシとアオサギの物語。
    良いお話でした。

  • 世界に翻弄され、居場所からはぐれて異邦人になってしまった人と鳥たちが、お互いを見つけて、魂を育て、別れ、迷い、世界に驚嘆し、その美しさを喜び、兎にも角にも生きていく話。

    学ぶべきことは、まだ山ほどある。飛ばなくてはならない。もっと遠くへ。もっと知らない世界へ。もっと星の輝く場所へ。

    砂に残された足跡の中、記録されずに通り過ぎていくたくさんの一瞬の中。いちばん儚いことの中にこそ、人生に価値を与える秘密が潜んでいる。

  • 訳者の五木さんの言葉そのままに、登場人物たちの他者との距離の取り方が好きです。
    悩みがあろうと苦しんでいようと、何でもかんでも誰かに話せばいいってもんではないし、何でもかんでも「聞いてあげれば」いいってもんでもない。

    嵐のせいで見知らぬ土地へ放り出されてしまったアジサシ(鳥)。
    その嵐のせいで愛するものを失った悲しみに衝動的に故郷を離れた老人。
    アジサシが老人の元を飛び立った先で出会ったアオサギ。

    これから自分はどうするべきなのか。
    見知らぬ土地で偶然出会った迷える彼らの間には言葉のやりとりこそないけど、お互いに近いものを感じ、距離を取り合いながらも尊敬や共感とともに寄り添い、そして、別れていきます。

    喪失感やもがきの中で、食べて、寝て、夜空を眺めて、静かに生きるために生活を重ねながら今いる場所を自分の居場所として受け入れ、変化に身を任せる彼らの姿に、自分のライフスタイルをふりかえさせられる面もある深い作品です。

  • これもまた。

    ただ、リトルターンにもまして、わかりにくい話にはなっています。
    ただ流れていく、という感じ。

  • リトルターンと似た本。
    前回は行き先はあるのに羽をなくした話、今回は羽はあるのに行き先をなくした話。

    老人と鳥が友情を育んでいくんですが、こんなふうに思考を持つ鳥がいるなら…、私も舟で休み続けていたいですね。
    後半に出てくるサギもいいキャラしてます。

  • 自分の居場所はどこにあるのか。

    生き抜くとはどういうことなのか。

    一人だけど、一人じゃない。

    一人じゃないけど、一人。


    そんな風に思いを馳せながら読んだ。

    禅というか仏教的な印象があるなと感じていたら、
    あとがきに「ブディズム」という言葉が入っていた。

    救いのある絵本。

  • 2008/05/06

  • ■書名

    書名:ロスト ターン
    著者:ブルック・ニューマン
    イラスト:リサ・ダークス

    ■概要

    『リトル ターン』続編。
    嵐に巻き込まれ、迷子になってしまった小さな海鳥。美しく厳しい
    自然の中の、出会いと発見がやがて彼を導く…。
    (From amazon)

    ■感想

    この本の中で伝えたい大きな点は、以下の一点だと思います。

     ・諸行無常(物事は常に移りゆく)

    最近読んだ本の中で、なぜか、よくこのキーワードを見かけます。
    基本的には、ブッダ(仏教)の考え方のようですが、昔から色々な方が
    言ってきた内容なのだと思います。
    本書は、この移り変わりをキーワードにした、ターン(小鳥)の成長
    物語となっています。
    個人的には、絵が好きです。
    この絵のタッチが好きな方には、楽しめると思います。

    この考え方には、私は非常に共感できます。
    ただし、大事なのは、諸行無常であれば、何なのか?(どうするべきか?)
    という点だと思います。

    "物事は移ろいゆくもの"だから、~~~した方がいい/~~すべきである
    などを自分で考えることが大事だと思います。

    なお、前作を読んでいなくても、全く問題はありません。
    (前作とのつながりは皆無です。)

  • コアジサシが失踪して老人に出会ったりするという話で、『リトル ターン』同様の魅力的な水彩画に彩られている。そう言えば絵の具はどこへしまったっけな、と思わせるほどだ。
     また『リトル ターン』同様、啓示に富んでもいる。とくに印象に残ったのは次の部分。
     『迷っている自分も、仮の姿ではない』
     いわゆる「自分探しの旅」に出たりすることなどから、最近の若者には「本当の自分」志向があるという。最近になって、自分も御多分に洩れてない。

  • これは、何なんだろう? 大人向けの絵本!?<br>

    五木寛之さんの訳は、ふつうに言う翻訳ではなく、「創訳」いや「想訳」
    つまり、原文に忠実な翻訳ではなく、自由に想像力を発揮してつくりあげた日本語版ということだそうだ。<br>

    物語の主人公は、リトルターンと呼ばれる一羽の海鳥(アジサシ)<br>

    自分の居場所を失ってしまった、海鳥と老人は
    はてしない大海原の上で出会う。<br>

    そして、鳥と人間が、お互いを意識しあう。
    そんなことがあり得るのだろうか、とは決して思えないのだ。
    大自然を前にしたら、たぶん、鳥も人間も一緒ではないだろうか。<br>

    短い物語にいろいろなことを教えられたような気がする。<br>

    「わたしたちは皆、ロストターンなのです」という
    あとがきの言葉が印象に残る。

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