天使の梯子 Angel's Ladder

著者 :
  • 集英社
3.52
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本棚登録 : 1925
感想 : 330
  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087813197

作品紹介・あらすじ

『天使の卵』から10年。歩太・夏姫、29歳。8歳年下の男に熱愛される夏姫…。再び、あのせつない恋物語が甦る。

感想・レビュー・書評

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  • 消えない後悔抱えて十年。また桜が咲く季節になった。

    『天使の卵』から十年後の設定のお話。この話があるから、前作が深みを増す。主人公は新しい人物だが、あの二人はいったいあの後どうなったのかという読者のかゆい所に手が届いた作品。前作があってこそなので、未読な方はまずそちらからおすすめしたい。
    本当に言葉ってすごい力があるんだと改めて感じた。たった一言で、人を傷つけるし喜ばせる。何年も前に読んで、気をつけようと思ったことは覚えているのに、振り返ればあの一言は余計だったということが多々ある。そんな自分が厭になるけど、これも抱えて生きていかなければと強い気持ちになれる作品です。

  • 完結編。救いのある内容で、でも歩太が彼女を想う様子がやっぱり切なすぎる。夏姫はいいけど、彼の今後は?と気になる…。

  •  歩太のところのどこかの国からきた社長がいい味をだしていた。
    裏のない、心の底からあたたかいもので満たされているような人柄だった。
     どんな人たちがまわりにいるかということは本当に大切だと改めて感じた。
     大きな傷を負い、それを手放すことも癒すこともできないのに
    何とか歩いていられるのは”人の心遣い”があるからだろう。
    「結局、忘れるということは本人にしかできないことダカラ」という言葉にはっとさせられる。

     慎一の夏姫への想いは受け入れられるのかと葛藤していた分
    わかりにくかったけれど本物であってよかった。それをわかるきっかけを作ったのが
    社長と歩太であったのもよかった。

     天使の卵の続編だが、これ一冊でも楽しめる。

  •  先に読んだ『天使の卵』の続編。春妃が無くなってから10年後の話。
     間を空けずに続編を読んだせいか、作品内の時間の経ち方に少しとまどいがあり、少し間を空けて読んだ方が良かったのかも、と最初感じた。
     本作品での主人公は、春妃の妹の夏姫に恋をする古幡慎一。あの頃の春妃と歩太と同じように年下の男子だ。
     前作はとても整ったお話だったのだけれど、本作はとても小説っぽい起伏に満ちたものになっていて、流石に作家の成長を感じる。『天使の卵』も(予想以上に)良かったが、断然こちらの方が好みだ。
    (以下ネタバレ)
     特に、慎一と歩太が対面するくだりが良い。前作を読んでいる読者は背景がわかっているので、慎一の抱く感情を見守ることができる。若者が悩み苦しんでいることに心を寄せ、応援したくなる感じ。常に冷静な歩太の姿勢も心強いというかとても好ましい。うまく読ませるなぁと思う。
     続編であることをうまく活かした、心地よい作品だった。

  • 『天使の卵』がすごく面白かったため、今回続編の『天使の梯子』を読んでみました。

    まず、読み進めているうちに、著者の村山由佳さんはコミュニケーション能力が高いと思いました。会話シーンを書くのが上手で、特に、くすっと笑えるようなユーモラスなシーンが印象的でした。
    そして、登場人物の心情の変化や人間関係の変化を表現するのも上手でした。
    例えば主人公と夏姫がお互い良好な関係を築けているときには、2人とも「これから裏切られるのではないか」という不安や、元教え子と恋人関係になってしまっている後ろめたさを感じず、「今必要としている人」と考え、後先のことを考えず充実した今を過ごせていることがわかります。
    しかし、おばあちゃんとの別れや、夏姫に対する疑心暗鬼が膨らんでいくシーンは、読んでいて心が痛くなりました。
    そんな主人公の心情の変化に、読んでいる自分の気持ちも感化される作品だったので、読んでいてとても充実感がありました。

  • 2021.2.3-372

  • 村山先生の恋愛小説はどこか青臭いってーか・・・爽やかさってーか・・・そういうのがあるんだよな

  • 高校生の時に読んだ『天使の卵』に、続編があるのを知って手に取った。一作目を読んでいないと話が全く分からないと思う。
    人には愛憎両方感じて当たり前だし、身近なほど悪態だってつきたくなる。そうして最悪のタイミングで人と別れた人たちが胸の内を語る言葉が、自分の経験と重なって胸がしくしくとする。
    気持ちと向き合ってきちんと言葉にできる真摯な登場人物たちが浮世離れしているようにも見えるけれど、下世話なもの全部なしにして綺麗なものだけ味わいたい時もある。村山由佳の本はそんな時に読みたい本。
    ただ正直に言うと、一本槍歩太の物語は『天使の卵』でとどめておいてほしかった。

  • 「天使の卵」から10年後の世界。
    書かれたのも約10年後なのですね。
    前作のきれいにまとまった悲しい恋物語より、こちらの再生の涙のほうが、わたしは好みかな。

  • 夏姫さんはショートヘアのイメージなんだけどなと思いながら読んでいたらラスト切って驚いた。

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著者プロフィール

1964年生まれ。立教大学卒業。『天使の卵 エンジェルス・エッグ』で小説すばる新人賞を受賞しデビュー。2003年『星々の舟』で直木賞受賞。『ダブル・ファンタジー』で中央公論文芸賞、島清恋愛文学賞、柴田錬三郎賞を受賞。他の著書に『放蕩記』『天翔る』『天使の柩』『嘘LoveLies』『はつ恋』『風よあらしよ』など。エッセイに『猫がいなけりゃ息もできない』『もみじの言いぶん』などがある。

「2020年 『雪のなまえ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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