インパラの朝 ユーラシア・アフリカ大陸684日

  • 集英社 (2009年11月13日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (288ページ) / ISBN・EAN: 9784087814347

作品紹介・あらすじ

新しい才能による次世代ドキュメンタリー誕生!
47カ国、約2年間にわたる旅を今までにない清新な手法で描いた第7回開高健ノンフィクション賞受賞作。アジア、中東、アフリカ…現地の生活に密着した旅をクール&詩情豊かに活写!!

感想・レビュー・書評

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  • 集英社 営業さんが、「面白いんだよね」と仰っていたため、ずっと気になっていた本。ようやく読みました。
    ……こんなハードな旅、出来るだろうか?まだ20代の女性が、ですよ?
    知ろうとしなければ 知ることが叶わず、知らないまま 安穏と暮らせる人ではなかった、ということか。

  • 文章から著者の真面目な人柄を想像した。

    世界は本当に広くて、日本に居ては経験できない体験をこの本を通じて読んで驚いたけど、それもまた一部でしかなくて。

    こういった本を読むと気持ちが焦る。
    焦る必要もないし、焦ったって何にもなんないんだけど。本当に自分がちっぽけな存在なんだと思い知らされるからだろうな。

  • "僕は結婚式の当日に初めて妻と出会うんだ。その日から僕らは10年かけて、お互いを知ろうと努力する。それから次の10年で、僕と妻は恋をする"

  • まず頭いい人だなーという感想を抱いた。一つの事象に対しての思考の深さと回転の速さ、それを文章にしておまけに情景を想像させるレトリック。いわゆる文章力にあっぱれだし、旅の生々しさがありありと伝わってきて、かなり没入できた。

  • 半年くらい前?にラジオで著者のトークを聞いていたのを本屋で発見。トークが「ふつうに常識的な人」だったから購入。

    紀行文は、著者の個性を楽しむもの(開高健とか)と、自分に近い人の視点で世界を見る楽しみに分けられるんじゃないだろうか。
    国際結婚もの(ダーリンは外国人、モーレツ!イタリア家族、トルコで私も考えた、インド夫婦茶碗)が(自分のなかで)人気なのは後者の理由による。視点に違和感があると楽しめないので、国際結婚ならなんでもいいわけではない(アジ玉とか?)。 だから、この本が面白いかどうかは共感できるかどうかにつきると思う。
    自分としては近年まれにみる5つ星だった。「インパラの朝」に相当する場面を、自分も大切な記憶としてもっているからだ。それがかけがえのない光景である理由も、近いのではないかと想像する。

    欲を言えば、ストーリーとしてエピソードがつながっていれば素晴らしかった。けど、そうする難しさは想像できる。自分が書けと言われたらやっぱりこのスタイルにするだろうな…。

    帯の解説には申し上げたい。「男性の作家は『ふつうにに整った顔立ちの女性が、そのリスクを自覚、把握した上で行動する』ことを理解する恰好の書と考えればいいのに」

  • ぼくは時々思うのだが、この世界に「悪いイラン人」とか、「よいアメリカ人」なんているのだろうか? それは「悪い千葉県人」とか、「よい福井県人」と同じくらいナンセンスなんじゃないだろうか? 単に、どこの国にも悪いやつといいやつがいるということなんじゃないだろうか?

    奇妙なことだが、自分の目で世界を見るのは難しい。ぼくらはいつも、誰かの目を通して世界を見ている。隣の町や、隣の県で起きたことですらそうなんだから、違う国のことなんか、なおさらだ。

    みんながみんな仕事を辞めて、2年間、下痢しながら世界を旅できるわけではない。でも自分の目で見ることにどれだけこだわるか、そこは忘れないようにしないと。

  • 読了。胸が震えた。
    世界観、考え方が違う中で、なにが正しいのか正しくないのかが分からなくなる。
    歪と思うものがそうでなかったり、当たり前だと思っていたことが、歪だったり。
    むしろ正しいものがある、と思い込んでる自分に気付いた。

    とりあえず英語喋れる方がいいな。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「と思い込んでる自分に気付いた。」
      そう言う内容だとは知らずに居ました。先日「愛と憎しみの豚」を購入して、気になり始めました(未だ読み始めて...
      「と思い込んでる自分に気付いた。」
      そう言う内容だとは知らずに居ました。先日「愛と憎しみの豚」を購入して、気になり始めました(未だ読み始めてませんが)。。。
      2013/03/18
  • 日経オンラインの「政治家にはうだつの上がらなさそうな人が多い」という記事を見て、中村安希さんという人に興味を持った。
    私が常々抱いていた素朴な感想を颯爽と言い放っていたからだ。
    そんな彼女の旅行記には、貧困とは、援助とは、本当の豊かさとはを問う、現地で実際に見聞きしたエピソードを、常に一定の距離感をもつ、丹精な文体で表現している。
    この視点と文体が心地よく(もちろんエピソードも面白い)、今後も読み続けたい作家。

  •  アメリカ留学をきっかけに、2つの大陸(アフリカ大陸とユーラシア大陸)を強く意識するようになった「私」
     26歳の春、家電・家具を売り払い、アパートを引き取った「私」は、世界地図を頭に描き、バックパックに必要最低限の荷物を詰め込み、西へと旅立つ。それは、684日間に及ぶ、中国からアジア、そしてアフリカ、ヨーロッパ、ポルトガルまでの長い旅の始まりだった。

     第56回青少年読書感想文全国コンクール高等学校の部課題図書

      現金約180万で、約2か月半の女性の一人旅。飾らない文章、裏表紙の写真にある著者の美しいポートレートを見ていたら、ついつまらぬ反感を抱いてしまったのですが、行き当たりばったりのようで、実は十分に熟慮されたあとの「旅」であることがわかり、さらさらと書かれた文章の中に常に存在する葛藤に気づくと、いつしか彼女の旅を見守っているかのような錯覚に陥ってしまいました。
     世界は広く、様々な人がいて、文化も価値観も違うということは、頭でわかっていても、全くわかってないことが、安希さんの旅で改めて感じました。

  • 世界旅行の全記録ではなく、著者の視点で次々とエピソードを切り取っていく構成がとてもよかった。

    無意識に見てみないふりをしてしまう、複雑な世界の姿をリアルに伝えてくれる。

    背筋が伸びるようです。

    が、その後著者のブログをみてみたら、旅のエピソードが飾り気の無い普段の言葉で綴られていました。(「すげぇ~」とか)
    うーん、ますます気になる人物です。

  • 旅行、というカテゴリにすべきなのでしょうか。
    旅行というと娯楽のイメージがありますが、これは決して娯楽ではない。
    旅に出た女性のお話です。それは世界を知りたくて、自分は何かをできる人間だと信じて、それで出たというのに、世界はどうしようもなく大きくて、そして自分も周りの人間も、どうしようもなくちっぽけだった、そんなことに気づかされたような本でした。

    人間って小さいけど、世界中を埋め尽くすようにたくさんいるんですよね。その人たちが世界を変えることもあれば変えないこともある。

  • 人間の豊かさ、幸せとは何かを考えさせられた。アフリカの貧困を先進国が支援、開発ことの本質を考えた

  • 2024.06.22 朝活読書サロンで紹介を受ける。旅行記。ウガンダで日本人経営の孤児院がある。

  • 筆者とほぼ同世代。
    就職氷河期、やっとの思いで就職し、怒涛の毎日を過ごしていた頃、違った意味でディープな経験をしていた筆者に羨望の念。
    今読んでも、色々考えさせられる内容があるが、凝りすぎていない文章で読みやすい。
    同じことはできないが、久々に海外に行ってみたいという気持ちになった。

  • 旅行記というには断片的で、いわゆる「旅本」とは一線を画す硬派な本。
    その文章はときに冷酷なほど淡々としているが、芯の強さがを感じる。
    鋭い観察と繊細な描写に、「女性の視点」を思った。
    いま一番気になる、会ってみたい人。
    ブログを読む限りではとても愉快な人だと思うんだけど。

  • 「楽しく生きるということを、絶対に、誰一人として、妥協してはいけない」

  • 訪れた国ごとに作者が体験し感じたことをリアルに描いている

    作者の破天荒、ざっくばらんさがなければこんな旅はとてもできないだろうな笑

    貧困に対する先進国の考え方
    寄付やボランティアのあり方
    必ずしも“貧しい国=その国の人々が悲しんでいる”わけでない

    など、筆者の鋭い見解にハッとさせられた

  • 20代女性が2年間にわたり世界を旅した際の旅行記。
    2年間を一つの本にまとめるにあたっては、書き足りないことが多々あったかと思いますが、いろいろな体験の中から彼女の中で強く印象に残ったことを書いているのだと感じました。

    時系列に沿ってはいるものの、断片的に描かれているため、突如場所が飛んだりします。
    初めはアジアなので、おもしろおかしいような話しが続きますが、アフリカの段になると、現地の人々と先進国に住む人との意識の乖離や、開発援助の虚実など、旅行記というよりも、批評のような話しになっていきます。そこのところは読み手の好き好みがあるだろうと思いました。

  • 紀行文にしては読んでて止まらない感覚がない。
    入国困難な国に入るために形式上の結婚離婚を2度も繰り返したり、行き当たりに身を任せる行動力は読んで面白かった。

  • 26歳女性のアジア、アフリカの旅行記。旅先でのエピソード、感じたことをオムニバス形式でまとめている短編集のような形式だが、世界遺産を訪ねて感動した話ではなく、旅先で感じた社会に対する考察が中心。

    読み終わった感想だが、本の構成もこれでよかったのかなという疑問が浮かんだ。まず、各エピソードがつながりを持たないため、全体を通じて統一感を感じられなかった。例えば、旅先に関する説明を増やすことだけでもできなかったのか。次に、各エピソードに関する記載が少ないと感じた。国際協力に関する考察など、より深く掘り下げられそうなエピソードがあっさりと記載されているあたりがもったいないと感じた。

    ただそう感じた原因は、2009年に本書を購入してからかれこれ10年近く積読していた自分にあると思った。というのは、この10年間で私は各大陸を50カ国以上旅しており、あまり新鮮味を感じられずに読み進めることになってしまった。だからこそネガティブな面がより際立ったのではないだろうか。これから海外を旅してまわりたい方であれば本書で感じたことがあったかもしれないと思う。

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著者プロフィール

ノンフィクション作家。1979年、京都府に生まれ、三重県で育つ。高校を卒業後、渡米。カリフォルニア大学アーバイン校舞台芸術学部を卒業する。アメリカと日本で三年間の社会人生活を送ったのち、取材旅行へ。訪れた国は六十五に及ぶ。2009年、『インパラの朝』(集英社)で第七回開高健ノンフィクション賞を受賞

「2011年 『Beフラット』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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