- 集英社 (2010年8月26日発売)
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感想 : 12件
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Amazon.co.jp ・本 (302ページ) / ISBN・EAN: 9784087814613
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みんなの感想まとめ
自然の中で生きるエスキモーの村での生活を通じて、文化の葛藤や近代化の影響を丁寧に描いた作品です。日本人女性が家族同然の関係を築きながら、村人たちとの交流や体験をリアルに伝えています。特に、エスキモーの...
感想・レビュー・書評
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アラスカの最北端に暮らすエスキモーの村に滞在し、家族同然の仲となった日本人女性。ナルヴァルックというのは長老の奥さんの母親の名前をもらったもの。滞在中に見聞きし体験したことがとても丁寧に書かれていて目に浮かぶような新鮮さ。また、自然の中で生きる民にも近代化の波が押し寄せているわけだが、そのことは否定も全面肯定もし難い訳で、その葛藤も伝わってくる。難しいのは承知の上で、一度は体験してみたい世界である。
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洗練された箇所とそうでないところのばらつきが気になる。内容がおもしろいところはぐいぐい引き込まれた。冒頭の問題提起が冒頭だけで終わっているのが残念。
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30代の女性が単身、エスキモーの村で暮らし、エスキモーの名を貰い、彼らとともに捕鯨を体験する。彼らの生活や、深まっていく絆を描きつつ、捕鯨問題やエスキモーの抱える問題を浮き彫りにする。貴重なルポルタージュ。
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捕鯨という言葉に惹かれて。
帯がかけてあるので、どちらかというと青い本です。 -
エスキモーは野菜を食べないから、そのうんちはコロコロとしたもので、だからお尻も汚れなくてトイレットペーパーで拭く必要もないんだって。こんなことを経験しているぐらいエスキモーにとけ込むのはスゴいの一言です。水素爆弾の実験の計画や、原子爆弾の実験により汚染された土壌の処理による人体への影響という陰の部分はこの本を読むまで知りませんでした。地球温暖化に関しても、白人のメディアが多用する「シロクマが生活出来なくなっている」というセンセーショナルな映像ではなく、「温暖化ってそれはそれで良いんじゃない?」という視点も、エスキモー的なのでしょうか。ミックー(シールオイルに干し肉をつけ込んだもの)が珍味だそうです。酒に合いそうとのこと。是非、食してみたいものです。
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エスキモーの生活を日本に居ながらにして知ることができ、面白く読み始めたが、現状を知ると失望する。アメリカからお菓子や宗教、ドラッグなどが浸透し、働かない若者が大半、一大イベントの捕鯨・解体作業に若者がほとんど参加しないだなんて。
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エスキモーの家族に迎えられて~アメリカ合衆国アラスカ州のベーリング海の北,チュクチ海に面する村で,捕鯨組に命懸けで入り,4月から北風で海が凍るのを待つが,頭領は村の公務員でもあるので町に出張したきり帰ってこず,待ち惚けを喰らう。他の組が逃してしまった鯨を残念に思い,捕らえた鯨が薄くなった氷の下に消え,グラスファイバーの舟とアルミの櫂で捕らえた80歳になる鯨は除雪用のブルドーザーで引き揚げられ,解体される。世話をしてくれた夫婦は,アメリカの同化政策の中でも言葉と伝統を継承してきたが,次の世代にそうした心得はない。若者はなす事もなくだらだら過ごし,チャリオット計画を阻止したものの,油田開発と環境破壊には格別の関心を寄せていない。核物質廃棄場として海岸が使用されたことは立ち去ってから知る~地球温暖化を忌避していない地域もある。伝統漁法だけが素晴らしいのではなく,トータルの生活様式が貴重なのであって,文明に晒されて消えていく運命にあるが,1世紀振りに鯨が獲れたことを喜ぶカナダの村もある。ビタミン摂取のために生肉を食うよりも,寄生虫の恐ろしさが上に立つ。酒とマリファナと薬物・・・いやいや大変だ。まさきという名に男かと想像すると裏切られる
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想像を超える場所、想像できない生活。だけど、人間の根本はやはり同じ。考え方、喜ぶこと、辛いこと、幸せ、問題。遠い場所の民族に共通点を見て、人間の変わらないあたたかさを感じた。
変わりゆく世界、その中での文化、環境。遠いところで起きているけれど、この本で、いきなり近い場所になった。
廣川まさきの作品
