愛する伴侶を失って 加賀乙彦と津村節子の対話

  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・本 (168ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087815207

作品紹介・あらすじ

妻を失った夫と夫を失った妻…。最愛の伴侶に先立たれた二人の作家が辛く苦しい胸のうちを明かす。時を経てもなお癒えぬ悲しみと、いかに向き合っていくか。万人の胸に迫る、切なくも温かい対話。

感想・レビュー・書評

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  • 1929年東京生まれ、名古屋陸軍幼年学校~東京大学~仏留の精神科医、1960年9つ下のあや子さんと結婚、明日から二人で長崎旅行へ行く前日、2008.11.19くも膜下出血で夫人が浴室で突然死の加賀乙彦氏。1928年福井生まれ、高等女学校~学習院大学短期大学部、大学で出会った吉村昭氏と1953年結婚、夫が2005年舌癌、2006年すい臓癌、2006。7.31、夫が覚悟の自然死を迎えた津村節子氏。お二人の対談です。出会い、死の病、伴侶なきあとの3つの章立てです。2013.6発行。

  • 配偶者を亡くしたお二人。
    かと言って、そんなに暗い本でもなかったです。
    それぞれの夫婦がどれだけお互いのことを好きでいたのか、そんな風景が垣間見えるような気分でした。

  • 共に80歳を越えた方同士の対談でやさしさに満ち溢れています。お二人とも相手方を失っているとはいえ、その夫婦の姿や信仰も対照的です。しかし、それぞれ相手方を愛する気持ちにあふれています。

    それぞれに生き方や考え方があって今があるのだろうなあ。実はお二人の作品は1冊も読んだことがなくこの本が初めて(正確には小説じゃなくて対談本だけど)。

    私も無神論者だけど、「信じる方に賭ける」と言う気持ちの持ち方は素晴らしい。無限がどんなものか知らなくても、無限があることは確かに知っているのだから。

  • ブログに掲載しました。
    http://boketen.seesaa.net/
    初めて明かされた、吉村昭の墓が越後湯沢に作られた理由
    2008年に妻を亡くした加賀乙彦と、2006年に夫吉村昭を亡くした津村節子の対談。

  • 津村節子と加賀乙彦の対談集。ひとつ違いのふたりが、それぞれの読書体験や信仰、伴侶の話をしていて、地域資料や文学史にもなりそうな本。
    津村節子の後悔は、とても心にきた。『紅梅』を読んでみようと思う。

  • 伴侶を失った作家同士の対談。編集のお膳立てがミエミエ、対談物として緊張感ではなく共感というミエミエが残念。

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著者プロフィール

1929年生れ。東大医学部卒。日本ペンクラブ名誉会員、文藝家協会・日本近代文学館理事。カトリック作家。犯罪心理学・精神医学の権威でもある。著書に『フランドルの冬』、『帰らざる夏』(谷崎潤一郎賞)、『宣告』(日本文学大賞)、『湿原』(大佛次郎賞)、『錨のない船』など多数。『永遠の都』で芸術選奨文部大臣賞を受賞、続編である『雲の都』で毎日出版文化賞特別賞を受賞した。

「2020年 『遠藤周作 神に問いかけつづける旅』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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