スナーク狩り

制作 : トーべ・ヤンソン  穂村 弘 
  • 集英社
3.25
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本棚登録 : 342
レビュー : 33
  • Amazon.co.jp ・本 (64ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087815573

作品紹介・あらすじ

謎の怪物スナークをつかまえろ! その正体とは? 『不思議の国のアリス』の著者の、奇想天外な冒険物語に、「ムーミン」のトーベ・ヤンソンが挿絵を描いた! 気鋭の歌人・穂村弘の新訳でお届けします。

感想・レビュー・書評

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  • 読書会の選書をしていて、参考文献として手に取った。帯を見れば、昨年のトーベ・ヤンソン生誕100年に合わせた企画ものらしい。挿絵がヤンソン、訳は「ほむほむ」でおなじみの歌人・穂村弘さん、南條竹則さんがサポートという布陣も面白く、早速読んでみた。

    この詩は、ベルマンを船長とする人々が船を仕立て、謎の生き物「スナーク」を狩りに行くという体裁を取っているが、言葉遊び先行のナンセンス詩だということを聞いていたので、正直なところ、内容にはそんなに期待していなかった。でも、開いてみると意外なことに、メンバーや道具立て、冒険のディテールははボケボケにボケ倒しているものの、立派に冒険物語になっている。ギリシャ神話に出てくる、黄金の羊の毛皮を求めてイアソンが率いたアルゴー船隊っぽく、ストーリー性のある叙事詩だと思う。

    訳については穂村さんのあとがきに詳しいが、この形式を取ることができるのは歌人/詩人ならではのものだ!と鮮やかさに素直に嘆息してしまう。外国語の韻文の訳というのは翻訳では最上級に難しいもの(だと思う)なので、きわめて個人的には、韻文の心得のある…というか本職のかたが、外国語とその文学を専門に扱う人のサポートを得て自分の土俵に引きずり込むほうがいいように思う。この訳文の形式は、おそらく、長文の文芸翻訳だけを手掛ける人には思いつかないだろうし、思いついてもなかなか実行に移せないものだろう。特に、この形式は最後の締めが洒落ているし…とかえらそうに書いてしまったが、高校古文の時間に聞いた覚えがあるのをうっすら思いだしただけです、はい。

    『スナーク狩り』はヘンリー・ホリデイの少々おどろおどろしい挿絵がついた邦訳が出回っているのは知っていたが、こんなチャーミングな版が出ていたことは知らなかった。集英社さん、宣伝が甘かったんではないか(笑)。さすがにムーミンは出てこないけど、挿絵にはヘムレンさんみたいなキャラクターがわらわら出てくるので、なんだかそれだけでも面白いのではないかと。

  • 教訓なんだろうか?難しい。

  • ”この言葉この言葉こそ恐ろしい”
    スナーク・・・ぶるぶる

  • 宮部みゆき氏のスナーク狩りを再読する前に読んでみた。

    児童書のような体裁だが、大人向けの物語詩とでも言うのか。30分で読める分量だが、読み解くのが難しい。スナークという得体のしれない怪物を探しに行く話だが、意味がよくわからない記述が続く。

    けっきょくスナークとはなんだったのか。

  •  『不思議の国のアリス』のルイス・キャロル作、ムーミンシリーズのトーベ・ヤンソン挿絵の一冊。
     怪物スナークを捕まえるために、真っ白な海図を持って出航した9人と1匹の、ノンセンスな冒険。

     おもしろいんだけれど、一文一文をしっかり読んでいかないと、あっという間に内容を見失ってしまう。
     語感を楽しみながらも、じっくりと繰り返し読みたい本。

  • 意味がわからない? そんなばかな!
    目が覚めるくらいに意味がわかる冒険譚。
    「プレゼントしたくなる本」暫定1位。

  • 2016年、1冊目の読了。
    穂村弘さんの訳と、トーベ・ヤンソンの絵が気になってずっと読んでみたかった一冊。深い作品の世界の中に入っていく(まさに冒険!)には何度も読まなきゃいけないと思いますが、韻文が不思議な内容とは裏腹にとても気持ちよかった。
    誰かにプレゼントとかであげたいな。

  • ルイス・キャロル作品はとことんノンセンス。
    五七五七の不穏なリズムに乗りながら,八人と一匹によるスナーク狩りの探検は出航時から先行き不安。船長の持ってる地図はまっしろ。肉屋は鳥を捌けないのに肉屋と名乗るし,銀行家の用意する保険は海上事故については適用外。
    でも,スナークを狩るぞ!という意気込みだけはあります。スナークに会いたかったら「スナークは,ここにいるのだ!」と三度云ったらいいよ。勇気と「例外」を引かない運があれば誰でもスナークを捕まえることができるのです。

    ところで,怪しい"B"は誰?
    《2014.11.06》

  • 作者ルイス・キャロル(不思議の国のアリス)、挿絵トーベ・ヤンソン(ムーミン)
    好きな組み合わせだなと思って購入。
    不思議の国のアリスを読んだことがあったが、こんなに訳がわからなかった記憶はない。言葉遊びが激しく、テンポが早い。ちゃんと読まないと置いてけぼりにされてしまう。
    訳者は本の最後に原文にない文章を付け足しており、もっと原文に近い「スナーク狩り」を読みたい人には向かないだろう。けれど最後の文は読者にオチの意味を分からせる意味を持っており、おそらく私にはこの訳者でなかったらオチの意味がわからなかったと思う。
    子供には面白くないだろうな。

  • トーベ・ヤンソンの絵に惹かれて読んでみた。けれど…「不思議の国のアリス」よりも難解。でも面白かった、何故かわからないけど。

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著者プロフィール

1832年、イギリスのチェシャ州に生まれる。オックスフォード大学を卒業、同大学の数学および論理学の教授に。独特のユーモア感覚と幻想的イメージに溢れた童話『不思議の国のアリス』『鏡の国のアリス』は、イギリスはもちろん、世界中で支持されている。

「2017年 『わがままアリスとおくびょうな白ウサギ 不思議の国のアリス 鏡の国のアリス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

ルイス・キャロルの作品

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